乾杯の音頭がチンチン?!(Chin-Chin)

城塞の階段(筆者・撮影) 日本ではよく知られた話だが、フランスでは乾杯の音頭の際に、
「チンチン!」(Chin-Chin)
 と唱和する。一橋大学でフランス人留学生が乾杯の音頭をとったら、セクシュアル・ハラスメントをしたという理由で、国外退去処分になるかもしれない。
 Chin-Chinの語源は中国語の「請請」だという。乾杯の際、私は気恥ずかしくてつい口ごもってしまうのだが、パリで知り合った日本人の女子学生にも聞いたら、「絶対いえませんよね」と、同調してくれた。「郷に入れば郷に従え」(A Rome
il faut vivre comme a Rome.)で、気にかけず「チンチン!」という日本人女性も男性も中にはいるのだが。
 フランスのトゥールという田舎町で、同じ年頃のスペイン人の男子学生と知り合った。彼と私は同じ語学学校に同じ時期(夏期)、通っていたのだ。その学校では無料で毎週金曜日、フランス人講師がトゥールにあるお城や城塞に連れていってくれた。ある週末、フランス人講師が生徒を連れて城塞見学へ向かう際、私は彼と同じ車に載ることになった。語学学校の校長が運転する車には他に日本人の女子学生三人が乗った。
 城塞見学を終えた帰りの車中も同じメンバーがいたのだが、私の隣に座っていたスペイン人が後部座席に座っていた日本人女性三人の方を見て、
「ワタシハ、アナタヲ、アイシテイマス」
 と、たどたどしくいった。”I love you”を日本語では何というのかと尋ねられたから、私が教えたのだ。そこまではよかった。が、その後が、イケナイ。彼は続けて、
「小さなチンチン、大きなチンチン」
 と言い、あまりのくだらなさにその後、何を言ったのか覚えていないのだが、日本語による下ネタを連発した。
「最悪!」
 といって苦笑していた女性らも終いには、
「黙れ!」
 と日本語で叱りつけた。
「どこで習ったんだよ、そんな表現?」
 と尋ねたら、
「いやあ、それはいえないな」
 と隠すのだった。”チンチン”という発音は、乾杯の音頭と同じ発音だから、覚えやすかったそうだ。
(写真は、城塞の階段。筆者撮影)

カテゴリー: 及川健二のパリ修行日記 | 投稿日: | 投稿者:

及川 健二 について

ジャーナリスト/研究者。 それまで一分もフランス語を学んだことがなかったのに、 フランス留学を決断。2002年UCLAエクステンションセンター・ 夏期英会話講座・修了、グランゼコールの一つ、2004年 リール政治学院・夏期特別セミナー修了(European Summer University Program at Institut d’Etudes Politiques de Lille)。 フランス国立パリ第九大学・Dauphine修士課程に2004-05年に在学。 多国籍企業の経営戦略が研究テーマ。大学では”英語”で講義を 受け、語学学校でフランス語を勉強するというチョット変わった留学生活をおくる。2004年7月3日から2006年3月25日までフランスに滞在。リール、トゥール、パリにて生活する。数々の政治家にインタビューする。 共著『オカマは差別か』(ポット出版)、2002年1月。 編集・共著『常識を超えて』(ポット出版)、2002年6月。 単著『ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情』(長崎出版)、2006年10月。 単著『沸騰するフランス 暴動・極右・学生デモ・ジダンの頭突き』(花伝社)、2006年10月。 単著『フランスは最高!』(花伝社)、2007年6月。