年別アーカイブ: 2010年

銀河鉄道の夜へ

銀河鉄道の夜へ

先日、イーハトーヴへ里帰りした。
帰郷した折には必ずといってよいほど見学する宮澤賢治記念館に行った。施設も三つに増えて、だいぶ、整備されていた。

宮澤賢治は北上川の“イギリス海岸”の石畳の上に寝そべって、物思いに耽ったという。街灯などほとんどとなく月明かりがたよりになる深夜、河岸に寝そべると、星々が美しく見える。河のせせらぎに耳を澄ましていると、銀河鉄道の汽笛が聞こえてくるようだ。

正統派指向というわけではないが、ワタシは賢治の作品で、『銀河鉄道の夜』がもっとも好きだ。たいてい黙読するのでなく、朗読CDで作品を聴く。なんとなもいえぬ切なさを覚えるのは何故だろうか。わたしよりも先に、天に召された知人・親族・友人の顔が浮かぶ時もある。

嗚呼、カムパネルラよ、ジョバンニよ。

イベントレポート●『落語を観るならこのDVD』刊行記念落語会 柳家ほたる「書店落語inリブロ松戸店」

2010年5月29日(土)、リブロ松戸店にて、『落語を観るならこのDVD』刊行記念落語会「書店落語inリブロ松戸店」(柳家ほたる)を開催しました。

書店さんのお店の中で落語家さんが落語を演じるイベント「書店落語」09年12月19日(土)横浜・石堂書店10年5月20日(木)浜松町・ブックストア談浜松町店に続く3回目の今回の会場はリブロ松戸店さん。

リブロ松戸店
松戸駅東口からデッキで直通のショッピングセンター・プラーレ松戸内にあり、広いお店ではないのですが、棚に渋い専門書が入っていたり、コミックに丸尾末広さん特集があったり、オノ・ヨーコの本のすごい陳列があったり、品揃えが工夫された書店さんです。お客さんも多く、住宅街の松戸という場所柄、けっこうお子さんも多いです。
今回はレジ横の通路から目立つ場所に高座を設置させてもらいました。布と座布団を弊社で準備して、お店にあるものを活用。左側の台はイベントに合わせて作った落語フェア。買っていかれる方、多かったです。

柳家ほたるさん
浜松町に続いて演じていただいたのは柳家ほたるさん。今回は呼び込みも。

一回目
15:30からの一回目は「初天神」。65名ほどのご来場でいっぱいいっぱい。

二回目
16:30からの二回目は「動物園」。すこしお客さんが少なくなった時間帯でしたが、40名強のご来場。

三回目
ラストの17:30からは著者の瀧口さんとなぞかけも一つ

三回目
落語は「転矢気」。50名弱ほど。この時間は女性が多かったです。

今回もまたまた沢山の方にご来場いただき、大いに賑わいました。またまた3回とも聴いてくださった方もいらっしゃいました。リブロ松戸店さんはもちろん、プラーレ松戸の方にもご協力いただき、お店の外の通路も使用させていただいたおかげで、多くの方に落語を楽しんでいただくことが出来ました。

リブロ松戸店さん、柳家ほたるさん、プラーレ松戸さん、そしてご参加いただいた約150名以上の皆さま、ありがとうございました!

【出演者】

柳家ほたる(やなぎや・ほたる)
平成16年柳家権太楼に入門。前座となり「ごん坊」。20年に「ほたる」で二つ目。出囃子は「石段」。

落語を観るならこのDVD


著●瀧口雅仁
定価●1,600円+税
ISBN978-4-7808-0131-6 C0076
四六判 / 232ページ /並製
[2009年11月刊行]

内容紹介や目次など、詳細はこちらをご覧ください。

パインの事務所にお別れ [下関マグロ 第26回]

久しぶりにパインの事務所に顔を出すと、事務所のレイアウトがすっかり変わっていた。

右手の壁際中央にパインのデスクがあるのは変わらないが、以前は全てくっつけて置かれていた他のデスクが、それぞれ離れて部屋の隅に配置されていた。伊藤ちゃん、伏木くん、坂やん、三角さんといった人たちの姿もない。かわりに奥の席で長髪の男が原稿を書いていた。

「あ、紹介するよ。バンドやってる青木くんっていうんだけど、仕事を手伝って貰ってるんだ」とパインが言った。

立ち上がって挨拶をした青木くんという男は、座ってるときの印象とは違い、えらく背が高かった。

僕が名刺を渡すと、青木くんは申し訳なさそうな顔をした。

「すみません、名刺ないんですよ」

「キミ、ライターさん?」 続きを読む

06/11金、講演します●JAGAT「電子書籍と印刷出版の新ビジネス 」

「電子書籍と新ビジネス展開」というタイトルで話をさせてもらいます。
JAGAT=日本印刷技術協会というところです。

「新ビジネス展開」という、およそ似つかわしくないテーマですが、
お座敷があると、どんなんでも座ってしまう性格なもんで、挑戦します。

でも、この日誌やら「談話室沢辺」などを読んでもらっている方には、
もうバレバレの「タグ付きテキスト」「文書の構造化」「ビルダー/インデザインプラグイン」
あと、ジャパニーズ・ブックダム=本の全文検索+一部表示に、むけたデータ抜き出し、
てな話になると思います。

よければご参加を。

────────────────────
電子書籍と印刷出版の新ビジネス

※注目の集まる電子書籍ビジネスに、出版印刷はいかに対応すべきか?

Apple社のタブレットPCであり、電子書籍リーダーでもあるiPadが国内発売され、連日TVニュースでも取り上げられ、社会的な反響を呼んでいる。
しかし、現時点のiPad向けの電子書籍コンテンツの配信はごく少数に留まり、一般書籍や文芸書、コミック、新聞・雑誌などの本格的な配信は、これからのことになると見られている。

また、iPad以外でも、世界の有力メーカーから新たなタブレットPCや電子書籍リーダーが、続々と提供される見込みとなっており、多種多様な電子書籍コンテンツが求められる状況が続いていくだろう。

国内の出版印刷業界にとって、このような電子書籍の動向は、技術面でも市場面でも未知数のことが多く、対応に苦慮されているところがほとんどではないだろうか。

今回の研究会では、出版社とDTP制作スタジオの経営者であり、電子書籍にも造詣の深いことで知られるポット出版の沢辺均氏(※談話室沢辺 )をお招きし、電子書籍の今後の見通しと出版・印刷業界の課題についてお話を伺う。日本フォーム工連の山口実氏には、電子書籍時代のオンデマンドブック・ソリューションについてお話を伺う。
開催日程・開催時間

2010年06月11日(金) 14:00-16:40

詳細
■構成と内容[講師や時間割はやむを得ず一部変更する場合がございます]

■14:00-15:20 電子書籍と新ビジネス展開
ポット出版 代表取締役 沢辺 均 氏 

■15:20-15:50 電子書籍時代のオンデマンドブック・ソリューション 
日本フォーム印刷工業連合会 専務理事 山口 実 氏

■15:50-16:20 パネルディスカッション「電子書籍と印刷出版の新ビジネス」
(沢辺氏、山口氏、JAGAT 郡司)

申込要項
<会場>
社団法人日本印刷技術協会 3Fセミナールーム
(〒166-8539 東京都杉並区和田1-29-11)
<参加費>
■JAGAT会員/一般 10,500円(税込)

<要項>
■Webからの参加申込み(ショッピングカート方式):
JAGAT会員/一般はこちら

※Webからの参加申込には、JAGAT Web会員の登録が必要です(無料)
新規Web会員登録はこちら

■参加費振込先
参加費は下記口座にセミナー開催日の2日前までにお振り込み願います。なお,お申込み後の取り消しはお受けできません。代わりの方のご出席をお願いします。
* 口座名:(社)日本印刷技術協会
* 口座番号:みずほ銀行中野支店(普)202430

■FAXからの参加申込み:
以下の申込書をプリントして必要事項をご記入の上、 FAX(03-3384-3216)にてお申し込みください。
申込書
(テキスト&グラフィックス研究会メンバーの方は、別途送付の専用申込み用紙をご利用ください)

問い合わせ先
●内容に関して
(テキスト&グラフィックス研究会)TEL:03-3384-3113
●お申し込み及びお支払に関して
(サービスサポートセンター) TEL:03-5385-7185

ご紹介が遅れていた、いただいたご本

すみません、いただいたご本の記事のアップが遅れていて、不義理をしています。読んでから、と思っているうちに発売日を遠く過ぎてしまい……。宣伝にご協力できなくなってしまうので、ここで未読のものも含めて一挙にご紹介!

広島大学教授の有元伸子さんの『三島由紀夫物語る力とジェンダー―「豊饒の海」の世界』(翰林書房)は、三島由紀夫をテーマにした博士論文の『豊穣の海』の章を単行本化したもの。伏見は昨今、三島由紀夫に再び関心を抱いていて、有元先生の博士論文を先般国会図書館で読ませていただき、とても感銘を受けた。このご著書も読み進めているのだが、やはり『豊穣の海』も再読しつつ読み合わせなければと思うと、なかなか時間がかかる。なにせ、三島の遺作は大作だから。

デニス・アルトマン著『ゲイ・アイデンティティ――抑圧と解放』(岩波書店)の刊行はちょっと感慨深い。この本は1971年にオリジナルが出版され、当時のタイトルは『Homosexual』。実は伏見は四半世紀以上前、ゲイリブの先輩から原著を借りて読もうとしたことがあったのだ。でもそのときは英語力が不足していて、数ページで挫折(笑)。あのときにちゃんと読めていたら、その後書くものは違ったのかなあ……。

相澤啓三『冬至の薔薇』は詩集。「死を眼前に凝視する詩人の脳裏を一人の少年がよぎる。スキップして野を行く少年に死の日はまだ遠い。彼は険しい道を辿りどこまでも川を遡ることになるだろう……」。詩がまったくわからない伏見ですが、行間から臭い立つ相澤さんの性への「執念」みたいなものにあてられました。

よりみちパン!セ(理論社)からも相変わらず、面白い本がばんばん出てきますね。写真家の平沼正弘による『世界のシェー (よりみちパン!セ)』は、彼が欧米諸国、アジア、ジンバブエ、ルワンダ、パプアニューギニア……など世界中を回って、現地の人々に「シェー!」のポーズを取ってもらった写真集。「シェー!」って知ってる? 

葬儀と墓といえばこの人、ともいえる書き手となった井上治代さんも『より良く死ぬ日のために (よりみちパン!セ)』という一冊を上梓している。「ーー人がより良く生きるためにある、「死」という営み。いつか、かならず訪れる「その日」の前に学んでおきたい、葬式とお墓のこと」。

加門七海という作家の『「怖い」が、好き! (よりみちパン!セ)』は伏見も興味津々で、早く読みたいと思っている。「怖いとは、何か。どうして、何かを怖いと思うのか。ーーそして、恐怖をおぼえながらも、どうして人は、この世ならざるモノたちに「萌える」のか。私たちには、「お化け」が必要です」。オカルト系のことは現代社会を生きていく上で一度は考えるべきテーマですよね。

伏見とハーヴィー・ミルクの写真集を出版したAC BOOKSさんはこれから文芸方面にも進出するということで、翻訳本を刊行。この夏に米ABCネットワークでドラマ化されるという『ライアーズ1 ひみつ同盟、16 歳の再会』。サラ・シェパードによるガールズ・ミステリー。「イジワル女のみなさま、私はまだいるわよ。そして、何もかも知ってまーす!」オカマ心をくすぐる帯の言葉であります。

● 伏見憲明のmixi ID https://id.mixi.jp/3837974 マイミク歓迎!
● ツイッター http://twitter.com/fushiminoriaki

愛人に対する態度

鉄は、人をみて態度を変える。
愛人・ナースには、「こんなことやってもお前は俺にほれてるだろ」と、
膝の上に前足をのせて食べ物をねだる。
R0014652.JPGR0014648.JPG

そんなこと母(私)には、絶対にしない……と思っていたら
さっき、私があんぱんを食べていたら、鉄は空腹のあまり我を忘れたのか
私の膝に前足を乗せてしまった!
「ダメでしょ!」と叱ったら、「はっ」と我に返って、即座におすわり。
和田に「テッちゃん、だめお君だな〜」言われた。

RIMG0037.JPG

『庄野真代、支えあう社会を奏でたい─国境なき楽団からはじまった挑戦』紙版&電子版を発売しました

ポット出版は、6月の新刊『庄野真代、支えあう社会を奏でたい─国境なき楽団からはじまった挑戦』を発売しました。

「飛んでイスタンブール」の大ヒットで、その名を知られるようになった庄野真代。
来年で、歌手生活35周年を迎える庄野真代には、もう一つの素顔がある。
それは、10年前から続けているボランティアだ。

その名は、「国境なき楽団」。
病院や施設にいる人たちに音楽を届ける訪問コンサートをはじめ、家庭で眠っている楽器を途上国の子どもたちに届ける活動、9・11をきっかけにニューヨークで始まった「セプテンバーコンサート」の日本主催者など、音楽を通したボランティア活動を続けている。

ヒット曲に恵まれ、歌手として波にのっている真っ最中に、突然休業宣言をして世界一周の旅に出かけた25歳のときから、やりたいこと、自分にできることを一つずつ実現させてきた庄野真代の生き方と、「国境なき楽団」の取り組みについて綴った一冊。

6月10日(木)には、ジュンク堂書店でトーク&サイン会も行ないます。
詳細はこちら

庄野真代、支えあう社会を奏でたい─国境なき楽団からはじまった挑戦


著●庄野真代
定価●952円+税
ISBN978-4-7808-0146-0 C0036
四六判 / 136ページ /並製
[2010年06月3日刊行]

内容紹介や目次など、詳細はこちらをご覧ください。

【電子書籍版】庄野真代、支えあう社会を奏でたい─国境なき楽団からはじまった挑戦


著●庄野真代
希望小売価格●600円+税
ISBN978-4-7808-5020-8
[2010年6月4日発売]
販売サイト●理想書店

内容紹介や目次など、詳細はこちらをご覧ください。

【電子書籍版】庄野真代、支えあう社会を奏でたい

「飛んでイスタンブール」の大ヒットで、その名を知られるようになった庄野真代。
来年で、歌手生活35周年を迎える庄野真代には、もう一つの素顔がある。
それは、10年前から続けているボランティアだ。

その名は、「国境なき楽団」。
病院や施設にいる人たちに音楽を届ける訪問コンサートをはじめ、家庭で眠っている楽器を途上国の子どもたちに届ける活動、9・11をきっかけにニューヨークで始まった「セプテンバーコンサート」の日本主催者など、音楽を通したボランティア活動を続けている。

ヒット曲に恵まれ、歌手として波にのっている真っ最中に、突然休業宣言をして世界一周の旅に出かけた25歳のときから、やりたいこと、自分にできることを一つずつ実現させてきた庄野真代の生き方と、「国境なき楽団」の取り組みについて綴った一冊。

「劇画家畜人ヤプー」と小説「家畜人ヤプー」

「劇画家畜人ヤプー」と小説「家畜人ヤプー」の発行された順番をまとめます。

まず、小説「家畜人ヤプー」は、1950年代後半、『奇譚クラブ』というSMマニア向けの雑誌で連載されました。三島由紀夫が「すごい小説だ」とか、いろんなところで紹介したのもこのころのことです。

1970年に小説版「家畜人ヤプー」が都市出版社から発行されます。
yapoo.jpg

1971年に、石森章太郎が描いた「劇画家畜人ヤプー」が同じく出版社から発行されます。*小説版、劇画版のストーリーは対応。
gekiga_yapoo.jpg

その後、小説版ヤプーは角川文庫版→角川限定愛蔵版が発行されます。
*角川限定愛蔵版では「続家畜人ヤプー」として発表された増補部分が収録されます。

1983年に、都市出版社から発行された「劇画家畜人ヤプー」が、辰巳出版から復刊されます。
*今回、ポット出版が復刊したのはこのバージョンの「劇画家畜人ヤプー」です。
gekiga_2.jpg

続いて1984年、「劇画続・家畜人ヤプー」が辰巳出版から発行されます。
*このバージョンから石森章太郎は監修にまわり、実際の作画はシュガー佐藤が担当しています。
gekiga_3.jpg

1992年に、太田出版からさらに増補された小説版「家畜人ヤプー」(全三巻)が発行されます。
それを追って辰巳出版からは、1993年「劇画家畜人ヤプー 快楽の超SM文明編」、
gekiga_4.jpg

1994年「劇画家畜人ヤプー 無条件降伏編」が発行されます。
gekiga_5.jpg

*ともに監修・石ノ森章太郎/作画・シュガー佐藤です。

なんで、主人公・リンの家畜化っぷりにご興味のある方は、ぜひ続きを。アマゾンなどで、古本はいっぱい売られています。

今週末、6.6(日)は有隣堂ヨドバシAKIBA店で丸尾末広×吉田アミさんのトークショーを開催します。
もう予約は締め切ってしまいましたが、後日レポートをアップするのでそちらもお楽しみに。

庄野真代、支えあう社会を奏でたい

「飛んでイスタンブール」の大ヒットで、その名を知られるようになった庄野真代。
来年で、歌手生活35周年を迎える庄野真代には、もう一つの素顔がある。
それは、10年前から続けているボランティアだ。

その名は、「国境なき楽団」。
病院や施設にいる人たちに音楽を届ける訪問コンサートをはじめ、家庭で眠っている楽器を途上国の子どもたちに届ける活動、9・11をきっかけにニューヨークで始まった「セプテンバーコンサート」の日本主催者など、音楽を通したボランティア活動を続けている。

ヒット曲に恵まれ、歌手として波にのっている真っ最中に、突然休業宣言をして世界一周の旅に出かけた25歳のときから、やりたいこと、自分にできることを一つずつ実現させてきた庄野真代の生き方と、「国境なき楽団」の取り組みについて綴った一冊。