月別アーカイブ: 2010年2月

第23回 緊急提言「本屋をLANのホットスポットやすれ違いスポットに」

●本屋の店頭を無線LANやWiFi通信のホットスポットにできませんか?

今回はいつもとまったく違う内容です。自分なりに考えてみた本屋さんへの提言です。異論反論あるかと思います。コメント欄にどんどんお寄せください。

本屋にお客さんを連れ戻すのは書店のみでなく出版社にとっても喫緊の課題です。とは言うものの、具体的な方法となると、手間や金のかかる事(イベントやメディアでの告知)以外になかなかこれといったアイディアが出てこないのも事実です。ですが、他業種ではありますが、無線LAN(Wi-Fi通信)がお客さんを集めるのに成功した例が既にあります。おもちゃ売り場でのポケモンの配布イベントや「マックでDS」や秋葉原ヨドバシカメラの「ルイーダの酒場(すれ違い通信スポット)」などです。これらは販売ではなく、「通信環境を用意する」+「オリジナルの付加価値を設定する」という方法でお客さんを集めることに成功した例です。

これが本屋の店頭でもできないでしょうか。具体的には、「アクセスポイントを用意して通信を行いたいお客さんを集める」+「どこかで買った電子書籍(やゲーム)に、オリジナルの追加シナリオ・書き下ろしの追加データ・オリジナルおまけ画像などをイベント的に書店での接続に限ってもらえる」、といったサービスです。

簡単に整理してみます。

1.本屋を無線LANやWiFi通信のホットスポットに。

2.店頭の在庫を減らしてできた空きスペースを上記のホットスポット用に提供する。

→ヒトを集めるためにはアクセスポイントだけではなく椅子とテーブルが必要(「マックでDS」)です。看板を作っただけでヒトが集まった「ルイーダの酒場」は例外でしょう。但し、人が集まれば自然とすれ違い通信も始まる可能性は高いです。

→店内だと、例えば子ども達が棚の攻略本を勝手に持ってきて居座ったりという問題があります。場の見せ方・作り方が重要な鍵になりそうです。

→電源の提供をどうするかという問題も。ノートPCなど持ち込んで仕事をしだす社会人が現われだしたらしめたものでしょうか。

上記1.2.だけでも「お客さんを本屋に連れ戻す」ためにはかなり有効ではないかと思いますが、もう少し。

3.自動販売機などを設置して飲み物など販売(僅かでも副収入が発生)。

→ミスドなど飲食店併設や既に飲食コーナーのある店舗の場合、このあたりは有利でしょう。但し、こづかいを使いたくない子どもは飲食店には入らないのでやはり無料スペースは必要ではないかと思います。

4.書店でもらえる追加シナリオ(もしくはおまけのデータ)の提供(将来的な課題)。

→ラノベ系(オリジナル画像・ボイスなど)、自己啓発系(著者によるメッセージ動画など)、実用系(追加データ・最新情報など)、文学系(書き下ろしの解説・自著を語る、等々)。

※店頭での配信を「イベント的なおまけ(付加価値)」に絞れば、書店にも出版社にも、そしてもちろんお客様にも、わかりやすいメリットを提供できるように思います。

※上記を取次(もしくはチェーンの本部)が安価に提供できれば「導入したい」という書店は少なくないのではないでしょうか。もちろん、出版社やゲームメーカーのスポンサードによって書店の負担が無料であればさらに参加店舗は増えそうです。

※既にこのアイディアに対して「田舎では難しいのでは」というご意見を頂いております。が、逆に言えば「都会なら勝機あり」ということであろうと考えております。

※逆に「田舎だからこそホットスポットが欲しい」という要望もあるようです。

ちなみにホットスポットを用意するのは無線ルータを一台買ってくればすぐに始められます。ですが、せっかくやるなら全国の書店で統一シールを作るとか場の見せ方・作り方を共有するなりして、将来的に「WiFiしたけりゃ本屋に行こうぜ」という状況を生み出すのが良いのではないかと思います。もちろん、「ウチの店じゃそんなスペースは用意できないよ」というお店もあると思います。が、商店街にあるお店なら空き店舗はどうですか? ショッピングモール内ならちょっとした休憩スペースは? そこから本屋にどう誘導するか、本の売上にどうやってつなげるか。解決すべき課題は山ほどあります。が、それを考えてみるのは今まで以上に前向きな話のように思えます。

どうですか、本屋の皆さん。本屋のホットスポット化でお客さんを取り戻してみませんか?

参考・引用文献へのリンク

レファレンスの際に、本に記載された参考文献や引用文献から調査することがよくある。
そんなときに、それらがデータ化されていて、書誌から参考・引用文献の書誌・記事にリンクしていたら便利だろうなと思う。

学術文献の世界では、情報流通を円滑にするために設けられた科学技術情報流通技術基準(SIST:Standards for Information of Science and Technology)がある。
また論文情報に限っての話だが、NiiのCiniiには参考文献・非引用文献のリンクが用意されている。(実際にそれが収録されている文献は、かなり数が限られているような感じだが・・・)
それに対し、例えばビジネス書などは巻末に参考文献一覧が載っていたり脚注で紹介されている場合も多いが、それらは書誌データに取り入れられてはいない。

全文デジタル化・全文検索になれば、そんなことはいいじゃないかという考え方もあるかもしれないが、参考・引用文献のリンクも整備されていた方が、調べものをする上で格段に便利である。

リンクを勤務先の図書館蔵書すべてに完備するのはもちろん不可能だが、仮に全蔵書の書誌データに参考・引用文献リンクがあれば、所蔵データベース内のリンクを分析することで、蔵書の評価もできるのではと考えいている。
これは大学・専門図書館にとって、公共より遥かに有意義ではないだろうか?

またOPACに固執せず、例えば新書マップのようなインターフェースで「この本はこれを参考にして書かれた」が見られるマップのようなものができれば、調べものばかりか、様々な読書層ににも役立つのではないかと思う。

Amazonのリストマニアやブクログのように、読み手側が本を繋ぐのではなく、掲載情報に基づいたリストをつくることは、文献に基づく情報サービスをひとつの軸とする図書館らしい方向性のような気がしている。

資料デジタル化や電子書籍の流通が進む一方で、こういった部分を編纂し、より情報源にアクセスしやすい環境を図書館として整備してみようと思う。

もちろん、参照・引用文献情報などが不要な資料もある。
だから、どんな資料にそうしたリンクが必要なのかを考えて、まずは巻末の参考文献一覧だけを入力していくとしても、着手する分野を絞るといころから始めたい。
やはり手始めは、地元出身者の著作や郷土史関係などが中心になるだろうか。

まずは少し試した上で、どういうアプローチをしたら便利なものになるか、検討していきたい。

スポーツライターへの道が開かれた!? [北尾トロ 第18回]

なぜアフリカ雑誌の企画がスキーに? 唐突すぎる福岡さんの電話には戸惑うしかなかったが、だんだんその気になってきた。ジャンルはともかく、新創刊というところに惹かれるのだ。スポーツには縁がないが、ダメでもともと。それより、雑誌がどのようにカタチになっていくのか体験してみたい。

数日後、五反田の喫茶店で福岡さんに会った。

「どう、やってみる気になった?」

「はあ。でも、スキーができないんですよ。大学のとき、一度行っただけで道具も持ってないくらいです」

「ははは、そんなの気にすることないですよ」

気にするよ! 滑れないヤツが書いたスキーの記事なんて誰が読むっていうんだ。でも福岡さんはそんなことを気にする素振りを見せず、アフリカ雑誌について語ったときと同じく、夢見るように言うのだった。 続きを読む

大人問題

現代に生きる「大人」たちの多くが感じている不安の実態とは、一体何なのか。

成熟と老いと死、労働の意義、他人との付き合い、恋愛、家族、若年および中高年期のアイデンティティ・クライシス、先端文明との関係、法制度と責任など、我々が直面している問題のひとつひとつを、小浜逸郎が等身大の視点で再検証する。

昨年12月に発行した『子供問題』の対となる一冊。

ポット出版●2/14(日)の産經新聞朝刊に広告出します

新刊『大人問題─目標喪失した社会を正しく生きるために』『子供問題─学校、家族、メディアに見る子供をめぐる矛盾』(ともに小浜逸郎著)、『日本の公文書─開かれたアーカイブスが社会システムを支える』(松岡資明著)、『自由は人間を幸福にするか』(長谷川三千子、佐伯啓思、竹田青嗣、小浜逸郎共著)の半五段広告(192mm/176mm)を、2月14日(日)の「産經新聞」朝刊に出します。

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『大人問題』─目標喪失した社会を正しく生きるために
著●小浜逸郎
定価1900+税
ISBN978-4-7808-0141-5 C0036
四六判 / 200ページ / 上製
[2010年02月 刊行]
目次や著者プロフィールなど、詳細はこちらをご覧ください。

『子供問題』─学校、家族、メディアに見る子供をめぐる矛盾
著●小浜逸郎
定価1900+税
ISBN978-4-7808-0136-1 C0036
四六判 / 192ページ / 上製
[2009年12月 刊行]
目次や著者プロフィールなど、詳細はこちらをご覧ください。

電子書籍版『大人問題』『子供問題』(小浜逸郎著)を発売しました

ポット出版は2010年2月12日(金)、電子書籍販売サイト「理想書店」で、電子書籍版『大人問題』『子供問題』(共に小浜逸郎著)を発売しました。
電子書籍版『大人問題』は2010年2月15日(月)発売の紙版『大人問題』よりも一足先にお読みいただけます。
電子書籍版『子供問題』は2009年12月に発行した紙版『子供問題』と同じ内容です。

現代に生きる「大人」たちの多くが感じている不安の実態とは、一体何なのか。
成熟と老いと死、労働の意義、他人との付き合い、恋愛、家族──
そして我々「大人」はいま、子供に何を手渡していけるのか。
我々が直面している問題のひとつひとつを、小浜逸郎が等身大の視点で再検証します。

電子書籍版『大人問題』『子供問題』のご購入は「理想書店」から。
PCとiPhoneどちらでも読むことができます。

『大人問題』(小浜逸郎)
●『子供問題』(小浜逸郎)

談話室沢辺 ゲスト:小浜逸郎 第2回「日本人と死」

●西洋における死、日本人における死

沢辺 改めてもう一回、小浜さんが自殺も含めて死というものについて、どう考えているか聞かせてくれませんか。
もう一回そこをちゃんと押さえておいたほうがいいと思うんです。
「人間学アカデミー」第7期での、山折哲雄さんの講義が、僕にはすごくインパクトが大きかった。それは、あまりにも死が悪いことになった社会、死を悪いことにし過ぎちゃっているな、という問題意識がでした。
この前忌野清志郎も死んで、芸能人で有名な人も死んでいるんだけど、いいじゃん、って。

小浜 死というものに対しては、いろんな側面からいえると思いますが、日本人の国民性という側面からすれば、日本人は生きるということに対して、そんなに貪欲じゃないですよね。

日本には「武士道」や「葉隠(はがくれ)」のような、死に直面したときの態度を絶えず準備しておく考え方がありますよね。また西行の有名な歌に「願わくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」なんてのがあって、この歌は時代を超えてすごく愛唱されてきたわけですが、ここに、日本人の、死に対する淡々とした覚悟のようなものがよく表わされていると思います。
命というものに対して、西洋人ほど、どうしても生き延びたいというものでもなく、比較的、生と死の境目を絶対的には考えない伝統がまだ残ってるんじゃないかという感じがするんです。
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ポット出版社長・沢辺均の日記-62[2010.02.10〜2010.02.11]

●2010.02.10水
出版会議。iPadマガジンの大構想=大妄想。
午後はSD会議。えらそうな意見を言ってしまう。
夕方、●新聞のN記者の取材。
日本電子書籍出版社協会のことを取材しているらしい。ジャパニーズ・ブックダムのこと、も話す。
この日、電子書籍政策をめぐって、総務/経産/文科の副大臣クラスの会議が開かれたんだって。
政府もこのネタ盛り上がっているらしい。

●2010.02.11木
午後から事務所へ。デザインチームがS社のムックでシュラバになっている。
おいらはジャパニーズ・ブックダムのことを書いたり、新潟で1月にあった「全国公共図書館研究集会」での
講演とパネルディスカッションのテープ起こし原稿の校正。
マガジン航、に、「ジャパニーズ・ブックダムの夢」が公開される。
ジャパニーズ・ブックダムについてもう一つ詳しい内容のものが必要だな、と思って、
前に下書きしていたものに手を入れて、とりあえずver.1程度にまとめる。
タイミングを見て、オープンにしよう。
さあ、日付が変わった。これから「竹田青嗣ライブ/井上陽水を歌う(主にカラオケ)」のための
ギターの練習をしよう。
ホントは、妄想=iPadマガジンの構想を文章化しておこうとおもったんだけど、持ち越そう。

【電子書籍版】大人問題

現代に生きる「大人」たちの多くが感じている不安の実態とは、一体何なのか。

成熟と老いと死、労働の意義、他人との付き合い、恋愛、家族、若年および中高年期のアイデンティティ・クライシス、先端文明との関係、法制度と責任など、我々が直面している問題のひとつひとつを、小浜逸郎が等身大の視点で再検証する。

対となる電子書籍版『子供問題』と同時発売。

【電子書籍版】子供問題

小浜逸郎が2001年から約十年にわたり発表してきた文章から、子ども、教育に関わるものを一挙収録。
「子どもという存在について」「メディアから見る子ども」「学校、教育の現場に見る子ども」と、三つの切り口から、現代の子どもたちが直面する問題を論じていく。
この本と対をなす電子書籍版『大人問題』と同時発売。