月別アーカイブ: 2009年7月

ポット出版社長・沢辺均の日記-22[2009.06.23-07.07]

アットいまにためてしまった。
こんなにあいていたとは気がつかなかった。

●2009.06.23火
夕方S社デザイン打ち合わせ。
夜、石田豊さんお通夜。しっかり石田さんの顔を見て帰って来る。

●2009.06.24水
夜、版元ドットコムの組合員会議
今日から、我が妻・佐藤智砂は、友達の文ちゃんとモンゴルへ馬に乗る旅行にいく。
鉄とすずの飯をやらねばならない。

●2009.06.25木
午後、役所へ。版元ドットコムのメンバーと意見交換に行く。
この日、出版チームは、「デジタルコンテンツの現状報告」「本の現場」(永江朗)の
入稿で徹夜状態。
「本の現場」は、非再販にする。「希望小売り価格」「非再販」とカバーにしっかり表示。

●2009.06.26金
ポット会議

●2009.06.27土
午後には我が妻が、モンゴルから帰って来る。
オフクロが泊まりに来る。
娘の風実もオフクロが来てるんで、やって来る。3人で鉄とすずをドックランに。
オヤジの痴呆症のことなんかを聞いたり、入院状況を聞いたり。
ドックランから帰ってきてから、近所のイタめしやマンジャペッシェへ。おくさんも含めて4人。
3万も使ってしまった。

●2009.06.28日
「版元ドットコム大全」の作業。一人で寂しく。
夜は、K図書館の話を元館長にきく集まりへ。
戻ってきてから、「版元ドットコム大全」を入稿。
あー、こんなんで大丈夫か?

●2009.06.29月
「大全」入稿につづいて「35ブックス」のチラシ作りに。
思いのほか手間取る。

●2009.06.30火
久しぶりに均整をうける。
よるは「ず・ぼん15」の取材で、Next-Lの座談会。
なかなか面白いことが聞けた。

●2009.07.01水
東京国際ブックフェア社内会議
大学生協の人が来て、業界状況ばなし。
夜の「ず・ぼん」編集委員会は中止。

●2009.07.02木
午前中出版会議。ある原稿を本にするしないをめぐって、というより、
そうした話にどう対処するかの議論で長引く。
那須ゆかりを久しぶりにブータレ顔にする。
信用金庫に「S」問題(笑)の相談。
尹と上野の面接(一年に一度やっている。給料改定もこの場で決める)。
感想は控えておこう(笑)。

●2009.07.03金
ポット会議
デザイナー増員問題。募集の告知をすることにした。
午後は「35ブックス」の会議。

●2009.07.04土
人間学アカデミーシンポジウム

●2009.07.05日
「35ブックス」のチラシを作り、翌日の企画説明会発表会の準備。
それと翌日の、早稲田大学文学学術院・永江朗さんの演習の講師で話すレジュメ。

●2009.07.06月
7月誕生日のすずと大田と幸江ちゃんのバースデーケーキとどく。1万5千円。
四角い、でかいケーキ。すずのために奮発。もちろんオレのお小遣い。
でも食べる間もなく、「35ブックス」の企画説明会・発表会。満員。
出しゃばって反省。
その後、久しぶりに会った仲俣暁生さんとお茶を飲んで、おしゃべり。
早稲田の永江さんの研究室に。そんでもって講義。
早稲田大学文学学術院・永江朗さんの演習で
永江さんには、好評だった。出席票の感想欄、今度見せてもらうことになってるけど、楽しみだ。

●2009.07.07火
今日はすずの誕生日だぞ。
午前中は、マンション管理組合。またまた訴訟問題。
午後S社のデザイン打ち合わせ。
昨日の発表会の反響よし。
朝日新聞が、「本の現場」の非再販を取材に。
今週掲載されそうだ。
「35ブックス」のリーフ誤植が発覚、。
慌てて対処。
夜は、図書館関係者と近所の飲み屋で密談。はははは。
まさに密談なのだ。

あー早く新型のiPhone買いてー。

いただいたご本『被爆のマリア』

hibaku.jpg伏見は共同だったか時事だったかで単行本版の書評を書いたのだが、それが著者の目にとまったらしく、文庫版の解説を書かせてもらうことになった。よい機会だったので田口ランディ氏の他の作品も読み返してみたら、どれも彼女しかアクセスできないような異界を抱えていて、その異空間にからだごと呑み込まれそうになった。恐ろしい魔力を持った作品を指先から滴らせる人だと思った。

そういう物語の評を書くことくらいやっかいなことはない。こちらの言葉が届かない感じが拭えないからだ。こんな小説に接するときほど評論の言葉の限界を痛感するときはない。そんなわけで四苦八苦してどうにか入稿した解説なのだけれど、最初に新聞に寄稿したものよりは手応えを感じる内容になったと思っている。田口氏の作品の箸休めとして読んでいただければ幸いだ。

● 田口ランディ『被爆のマリア』(文春文庫)533円+税

『エロスの原風景』●紹介していただきました!

『エロスの原風景』を、紹介しているウェブサイトを紹介します。

田亀源五郎’s Blog

ポットから『日本のゲイ・エロティック・アートvol.1』、『vol.2』、『君よ知るや南の獄』、『田亀源五郎【禁断】作品集』を発行している田亀源五郎先生のウェブサイトです。
田亀先生のSM描写、特に快楽責めの描写が大好きです。ノンケでもぐっとくる男は多いと思う。

イラストのクレジットの件……担当は、僕です。読んで、血の気が引くのが分かりました。イラストに入っていた「小田利美」という手書きの署名を「山田利美」と読んでしまいました……。勉強不足です! すみません!!

『エロスの原風景』p141上段のイラストは、「小田利美」氏の作品です。

大変失礼致しました。

WEBスナイパー

ライターの安田理央さんがレビューを書いています。

ofellabuta

関西で売れ行きがいいのはこの人のおかげかも……!
皆様、ありがとうございます。

35ブックス企画説明会+プレス発表会

今日、35ブックスの企画説明会+プレス発表会をおこなった。
35ブックスのことは、コレまでも「ポット出版社長・沢辺均の日記」に書いたり、ポットのニュースにしたんで、
ここでは、取材のみなさまの姿を発表席から撮った写真を載せておきますね。

35ブックスの企画説明会+プレス発表20090706

そして当日配ったリリースです。他に書店に配るためのリーフもあるんだけど。

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平成21年7月6日

新しい共同責任販売システム
「35(さんご)ブックス」を始動
−−−新刊・既刊含む26タイトル(47冊)、本日から受注開始、11月上旬配本予定−−−

河出書房新社+青弓社+筑摩書房+中央公論新社+二玄社+早川書房+平凡社+ポット出版

出版業界の実績が売上げ減、返品増で推移する中、今回の8社を含む出版各社では現状を打開するきっかけを模索するため、今年1月から「委託販売制」に変わる新しい販売システムを検討し、議論を重ねてきました。その結果、書店マージンを35%に上げ、書店にインセンティブを提供(現在の委託販売制によるマージンは約22~23%)する一方で、返品の引き取り額を本体価格の35%とする新しい共同責任販売システム「35ブックス」を企画し、筑摩書房を事務局として、まずは8社共同で始動することとなりました。

現状の「委託販売制」では仕入価格と同額での返品が可能なため、書店は返品することで不利益を被ることがなく、一方で出版社は大量かつ多彩に出版物を発行し、数多くの出版物を書店店頭に並べることができる、というメリットがありました。しかし近年では、不況、売上げ減少という状況にもかかわらず出版点数が増加し、大量の出版物が送品されることで、書店、販売会社、出版社ともに返品率の上昇が利益を圧迫しています。
「35ブックス」では、書店のマージンを35%とし、返品の場合は引き取り価格を仕入れ価格(本体価格の65%)ではなく、本体価格の35%とするものです。マージン拡大により本が売れた場合は書店の利益確保に貢献し、歩安入帳により返品の場合は出版社の損失を減じるという意味で“共同責任”の販売システムと考えております。
 この仕組みが上手くまわれば、出版社には返品の際のコストを低減できる、出版計画・見通しが立てやすくなるなどのメリットが、また書店には取り扱いによるマージンアップ、新刊の部数確保などのメリットが、販売会社には返品の減少による効率化や業務のスリム化などのメリットが、読者には復刊アイテムの投入により入手困難な書籍の購入機会が増える、復刊リクエストなどを実現しやすくなるなどのメリットがあるものと思います。
そしてこの企画は1社単独ではなく、8社がそれぞれ商品を持ちより共同で責任販売に取り組むというのが大きなセールスポイントになっています。多種多様なアイテムの投入が実現でき、告知や販売促進、PR活動にもスケールメリットをいかせるものと考えています。

 今回の「35ブックス」では、文庫セット物も含む26タイトル(47冊)の書籍を用意し、書店からの注文がまとまり次第、製作部数を決定してまいります。投入銘柄はお手元の注文書に記載されていますが、過去に一定の実績を有しながら、品切れ状態が長く続いていて現在では入手困難になっている書籍、中には古書価格が高騰しているものもありますが、これらを復刊してラインナップしています。また、一部新刊や既刊での可能性にもチャレンジします。これら参加8社が選択したアイテムについて、本日から受注を開始し、11月上旬から順次配本していきます。またこの反響を見ながら来春以降に第2回目の企画を予定すると同時に、今後は短期的な企画ではなく、恒常的な新しいビジネスモデルとしての定着を目指して「35ブックス」に参加する出版社を募っていきます。

 参加各社は、「35ブックス」の導入により、書店のマージンアップと返品の減少を実現することで出版社、販売会社、書店の相互の発展をめざしています。また併せて長期的な書籍流通の活性化のためのひとつのきっかけになればと期待しておりますので、関係各位の皆様のご支援を心からお願いを申し上げます。

■「35ブックス」参加出版社
㈱河出書房新社 取締役営業本部長 岡垣重男
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷2-32-2 TEL:03-3404-1201

㈱青弓社 代表取締役 矢野恵二
〒101-0061 東京都千代田区三崎町3-3-4 TEL:03-3265-8548

㈱筑摩書房 代表取締役社長 菊池明郎
〒111-8755 東京都台東区蔵前2-5-3 TEL:03-5687-2680

㈱中央公論新社 営業局長 吉村治
〒104-8320 東京都中央区京橋2-8-7 TEL:03-3563-1431

㈱二玄社 営業部販売促進担当課長 星野則幸
〒113-0021 東京都文京区本駒込6-2-1 TEL:03-5395-0512

㈱早川書房 営業部販売促進課課長 手塚浩正
〒101-0046 東京都千代田区神田多町2-2 TEL:03-3254-1554

㈱平凡社 執行役員 土岐和義
〒112-00001 東京都文京区白山2-29-4 泉白山ビル TEL:03-3818-0874

ポット出版(㈱スタジオ・ポット) 代表取締役 沢辺均
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-33-18 #303 TEL:03-3478-1774

■お問い合わせ先
㈱筑摩書房 営業局販売促進部 小島秀人
TEL:03-5687-2680  FAX:03-5687-2685  E-mail:kojimah@chikumashobo.co.jp

沼正三◎『懺悔録』と『家畜人ヤプー』後追い制作日誌・3

週刊文春の書評に取り上げられたり、WEBで取り上げられたりで、順調に動いています、『懺悔録』

2008年の11月30日、沼さんは亡くなりました。
そのころ、僕はワイレア出版を退社したばかりで、毎日朝からビールを飲み、風呂に2時間浸かったり、昼寝したり、1日1日をうっちゃっていました。

ポット出版に入ったのは、12月のはじめです。
沼さんのスナイパーでの連載は、「多分、このままだとどこからも出ないまま雲散してしまう」と思っていたので、企画を出したら、通りました。

まず、沼さんの奥さんに手紙を書きました。
一度、是非お伺いして焼香させてほしい、という旨です。

翌日、編集部に奥さんから電話がかかってきて、「気持ちは嬉しいけど、本人の意向で、どなたもご焼香はお断わりしています」と伝えられました。
連載のことを聞いてみると、「私は彼の文章には一切関与していないので、そういう問い合わせは康芳夫さんに相談していただけますか」と言いました。

康さんは、『家畜人ヤプー』を1970年、最初に出版した、伝説のプロデューサーです。

名刺を作ればライターというけれど [下関マグロ 第3回]

1983年の年末から1984年の正月。僕はひとりで中野坂上のフレンドマンションにいた。スーさんは年末から栃木の実家に帰っていたが、僕は山口の実家には帰省しなかった。理由は、単純に金がなく、電車賃が払えなかったからだ。

部屋にはスーさんがクリスマスに買ったファミコンがあった。正式名称はファミリーコンピュータで、その年の夏に出たヒット商品であった。まだソフトはドンキーコングくらいしかなかったけれど、年末年始の間ずっとそれをひとりでやっていたのだ。

年が明けて帰ってきたスーさんにそのことを言うと、彼は苦笑いをしていた。そんなことより、僕らはそのころ、会社を辞め、自分たちで仕事をやろうという話で盛り上がっていた。写真集を作るような編集プロダクションをやろうというのだ。 続きを読む

お部屋1894/誤字のお知らせ 1

「1893/『エロスの原風景』の裏庭風景 5・宮武外骨とプランゲ、ついでに私(中)」で書いたように、「田亀源五郎’s Blog」『エロスの原風景』が紹介されたのですが、その中で、人名が間違っていたことが指摘されています。

具体的には141ページにある「怪奇雑誌」昭和24年11月発行号掲載「裸になった処女」のイラストにつけられたキャプションです。「山田利美」とありますが、正しくは田亀さんが書くように「小田利美」です。これに気づいたのはさすが田亀さんと言えましょう。図版を見ていただければおわかりのように、描き文字の「小」を「山」と読み間違えたためのミスです。
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いただいた雑誌「STUDIO VOICE」2009.8

studio.jpg「STUDIO VOICE」といえばバブルの時代にはオシャレの代名詞のような雑誌だった。伏見はこれまで書評を上げてもらったくらいの関係しかなかったのだけれど、そこからコラムの依頼をいただいてとても光栄に思った。そして「今後ともよろしく」と原稿を送ったら、なんと、次号で休刊が決まったという! 部数と広告の減少が止まらず会社を解散するとのこと。なんとも寂しいが、そういう時代なんだなあと溜め息が出た。

毎月なにかの雑誌が休刊していく今日、物書きという職業が成立する基盤は益々危うくなっている。売文業がありえたのも近代という時代の特殊性だったのかもしれない。作家になりたい人は増えているのに、仕事ができる場はどんどん減っている……。ネットによって誰でもが発信できるようになったのはよかったが、表現の質はどうなっていくんでしょうね。