年別アーカイブ: 2008年

ロビン・ベイカー『セックス・イン・ザ・フューチャー』


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● ロビン・ベイカー『セックス・イン・ザ・フューチャー―生殖技術と家族の行方』(紀伊国屋書店)

★★★ SF的思考は現在を相対化させてくれる

『セックス・イン・ザ・フューチャー』は、人工授精、代理出産、体外受精、凍結精子・卵子、クローニング…といった生殖技術の発達が、人間の性行動や家族のかたちにどういった影響を与えるかについての、予言の書である。といっても、著者は科学者なので、それは科学的な知識と洞察力から描き出される未来予想図だ。

例えば、父子鑑定の技術が完成し、扶養義務者の登録制度が導入されると、家族関係はどうなるのか。「男性はもはや、浮気を阻止するために女性のそばに居続けなくてもいいし、女性も貧困を回避するためだけに男性の愚かさや暴力を我慢する必要がなくなるだろう」。そして、そのことは核家族の解体を促し、単親家庭と利便性優先の男女関係が社会の基礎となる。 続きを読む

はじめまして。もしくはご無沙汰しております。

飛び入り日誌です。
12月からデザイン担当で入社しました小久保と申します。

と言っても、実は4年ほど前にポットに在籍していたことがあり、
いわゆる「出戻り」というやつです。
そんなわけで、立場的には新入社員なのですが
社内ではあまりフレッシュマン扱いされていないです。

ここ1年ほどデザイン仕事をお休みしていたこともあり、久々のデザイン作業となるのですが
作業的なことをかなり忘れかけており、相当なスロウ・スピードです。
脳みその中の、ここしばらく使っていなかった部分を久々に動かしている感じです。

そんな状況を見かねてなのか、たまたまなのか(たぶん、ほぼ前者)
先週・今週と、締め切り仕事以外の空き時間は
社内の封筒や名刺を作ったりと、手慣らし的な楽しい作業をさせてもらっています。
久々の紙選びや刷り色選びはテンション上がります。

そのおかげか少しずつ「物を作りたい欲」が復活し、それと同時に物欲もムクムクと沸いてきました。
この1年は自分でも驚くくらい物欲が薄かったのに。

物を作りたい欲と物欲はリンクしているものなのでしょうか?

図書館総合展雑感

随分と時間がたってしまったが、今年の図書館総合展の感想。

今回は時間の都合でフォーラムに参加できなかったので、図書館退屈男さんにご挨拶に伺い、あとは幾つか気になるブースを覗いてきた。

東京の自宅から2時間かけて出勤し、3時間勤務して、そこから3時間かけてたどり着いたパシフィコ横浜。到着したのはもう16:00頃だった。

主催者発表によると年々若干ずつ入場者は増えているそうだが、フォーラム参加者は増えても、出展ブースを見て歩く人は数年前と比べると減っているように感じられた。
恐らくフォーラム会場と展示会場が離れていたから、余計にそんな印象を受けたのだろう。出展者(スポンサー)にとっての魅力が減らないよう、出展者と参加者双方のニーズを汲んだ動線を考えるとか、会場に何か工夫した方がいいんじゃないかという気がした。

あまり時間がなかったので、図書館システム関連のブースを中心に見て回っただけだが、景気のせいか、ハードウェアは全体的に去年とそれほど変化がないように見えた。
それに対してソフトウェアは、今のネット社会に図書館をどう融合させようかと試行錯誤している感じがして、今後どうなっていくのか興味深いものもあった。

そんな中、残念ながらマイナスの意味で気になったシステムがあった。
館外の情報源に利用者を導く機能が、10年くらい前からまるで進歩していないのだ。
そういうシステムがまだ販売されていて、しかも結構普及しているというのだから驚く。
多くの図書館員がそれを選ぶのは、何を決め手としているのだろう。
システムに対する知識や関心が低いのか、システム選定に口を出せない状態にあるのか、それともそもそも図書館に司書がいないのだろうか。
ともかくこれでは、利用者に「図書館の情報サービスなんてこんなもんだよ」と思われかねない。

ひょっとしたらそのメーカーは、情報アクセス支援機能は図書館パッケージシステムの守備範囲外だという判断から、敢えてそうしているのかもしれない。
多くのシステムは、いかに利用者を外部の情報源に導くかに腐心する一方、外部リソースの活用から更に考えが一歩進んで、OPACへの導線をCiNiiやiGoogleといった外部に求める流れも話題を集めている。
そんな文脈から、横断検索で外からOPACが検索される際の検索漏れをどうするかといった話が出てくるなど、もうどんどん先に進んでいる。

確かに、普段使っている茨城県図書館情報ネットワークシステムの横断検索では見つからなかった資料が、個別の図書館OPACでは容易に出てくるケースがよくある。
以前はこれを、各館OPACの仕様の違いを吸収できない横断検索システムが悪いんだと思っていたが、iGoogleなどを考えると個々のOPAC側をどうにかしないとダメなんだということに、最近気づかされた。
旧態依然とした図書館サイト中心の発想から、外からデータを見つけてもらえるよう開放的なモデルに進化していくには、確かにここが1つの関門だろう。

レファレンス管理やAVブース管理のような、他の何かで代用できるものよりも、OPACを構築する各メーカーにはこうした部分こそ本当に考えて欲しい。

図書館システムといえば、今回一番気になっていたのがProject Next-L。
何とかフォーラムに行きたかったけれど、仕事の都合で泣く泣く断念した。
ああいったユーザーサイドからのボトムアップで仕様を決めていくプロセスは見ていて面白いと思う。
株式会社まちづくり三鷹が、Ruby言語で図書館システムを開発したというので説明会に行ってきた時にも感じたことだが、大メーカーのように過去の資産に縛られない、新しい設計思想が出てくるのは喜ばしい。

あとは、オンラインデータベースのブースを見ていてちょっと思ったことがあったのだけれど、それについてはもう少し考えて、[本]のメルマガ2009/1/15号に書いてみようと思う。

メール難しい(新人3日目)

入社3日目ですが、まだまだポットのITシステム(この言葉の使い方すら間違っている気がする)に慣れません。

以前いた会社では電話でのやりとりがメインで、スケジュールはホワイトボードに記入する方式でした。

一度じっくり講義を受けてみたいです、とか言いながら明日は4日目にして有給休暇をいただきます。

ご近所さん

ベランダに出ていた鉄とすずが吠えていたので、見に行ってみると…。
隣のマンションのベランダが気になっている様子。
よーく見てみると、ああ、なるほどね。猫がいた。
鉄は猫を見ると、猛然と追いかけようとする。犬と猫の違いがわかっている。
でもすずは、どうなんだろう。自分とは違うってことわかってるかな。
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パッチの効果(新人2日目)

意外かもしれませんがスタジオ・ポットは分煙制です。

僕は1日30本くらい煙草を吸うので、喫煙所にばっか行ってたら感じ悪いよなあなんて思ってたのですが、皮膚からニコチンを摂取できるニコチンパッチなんて便利なものがあるんですね。

さっそく今日から貼っています。煙草を吸いたくなるのは飯の後とかコーヒー飲んだ後ぐらい。今日は多分10本吸ってない。

快適。煙草吸いたくならないし、一服一服がえらいガツンときてこれはいいなあ。でもパッチと喫煙は絶対併用してはいけないらしいので注意が必要ですね。長い映画を見る時とかいいかも。

お部屋1731/表現と公然性

お知らせ1:メルマガ「マツワル」の購読者募集は終了しました。次回は3月を予定しています。

お知らせ2:新刊『風俗お作法』(しょういん)が一部書店で大変好調です。お近くの書店にない場合は取り寄せするか、アマゾンでご購入ください。この影響で、「風俗ゼミナール」シリーズの「女の子編」がアマゾンでまた動いているようです。在庫は少なく、こちらはこれ以上、増刷はされないと思いますので、お早めに。

お知らせ3:私も企画に関わっているDVD「嗚呼、涙のハードコアお笑い劇場」(大洋図書)が先日が発売になりました。こちらも書店流通で、アマゾンでも取り扱い中です。
 
お知らせ4:品切れになっていた書店もあるかと思いますが、『エロ街道をゆく』の4刷が決定しました。私の文庫では『魔羅の肖像』に続く好成績です。どっちかといえば、売れてないものが売れてくれた方がいいんですけど、この際、なんでもいいです。

 
 
 
たしかに私は3羽の雀さんが言うようにチンコを見るのも、チンコを語るのも好きです。『魔羅の肖像』を出して、「ノンケのチンコ好き」という地位を確立しているくらいで。

ただし、3羽の雀さんが言う「チンコとウンコは相互排他的なものではない」との主張には首肯できないものがあります。

チンコの話は場所を選びます。メシ時はチンコの話は控えた方がいいでしょうし、セックスの最中も、チンコの話はしない方が無難です。「この人は女の私を前に、なんの話をしているのだろう」と神経を疑われます。
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イヴ・コゾフスキー・セジウィック『男同士の絆』


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● イヴ・コゾフスキー・セジウィック『男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望』(名古屋大学出版会)

★★ いまやセジウィックの理論はジェンダー/セクシュアリティ論の「公式」になった感があるが、でも、これも一つの「物語」だよねー(笑)

例えば、サッカーの試合で勝利したチームの選手たちが、硬く抱き合って感激を分かつとき、例えば、サラリーマンが酔いつぶれた同僚にさりげなく肩を貸して、夜道を帰途につくとき、その男性と男性の間に流れる情感はいかなるものなのだろうか。

それらは情緒的な親密さと身体接触を重ね合わせている点において、同性愛者間の性愛表現と区別することは難しい。性器的な接触がそこにあれば同性愛で、なければただの親しさの顕れであるとするのは常識的な解釈だが、体育会のような場において、男同士の精力比べのような相互ゲームが行われるのは半ば公然と知られている。そういった遊技と性行為を区別することは、定義上、相当困難なことである。 続きを読む

ジョン・K.ノイズ『マゾヒズムの発明』


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● ジョン・K.ノイズ『マゾヒズムの発明』(青土社)

★★ やっぱ読むよりもやるほうがいいけど

例えば、あなたが誰かに鞭で打たれたり、言葉で貶められたりすることに、性的な興奮を覚える傾向があるとする。そうした欲望を抱えたあなたが、前近代の西洋社会に生まれ、それを実践していたら、道徳にもとる行為に耽っていると、非難されるかもしれない。

近代になると、そんなあなたは精神医学によって「マゾヒズム」という病気に分類され、「マゾヒスト」という負のアイデンティティを与えられることになるだろう。後天的に、そして先天的に通常の発達から逸脱した人間として、治療の対象とされるのだ。 続きを読む

井上章一『パンツが見える。』


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● 井上章一『パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)

★★★★ こういう堅実で誠実な仕事がアカデミズムに求められているのでしょう

昨今、男性の乳首がエロティックなものとして意識されるようになってきた。若い世代の会話の中で、「なんでお前、乳首硬くしてんだよ」「あいつ、シャツに乳首浮き立たせている」といった会話が冗談めかして交わされているのを、耳にすることがある。かつては無用の長物と思われたそれに、羞恥心が芽生えてきたのだろう。

男性の身体も性的な視線を敏感に感じるようになってきた。羞恥心とエロティシズムの関係は裏腹であり、相乗的に人々の性意識を変化させていく。 続きを読む