月別アーカイブ: 2007年7月
もしかするとテンが来るかも
小山内美智子『車椅子で夜明けのコーヒー』
● 小山内美智子『車椅子で夜明けのコーヒー』(ネスコ発行/文藝春秋発売)
そもそも「障害者の性」といったことが問題にされること自体、へんな話だ。なぜなら障害者というのは特別な人ではなく、ハンデキャップを抱えた「ふつう」の人のことなのだから。そこに性の営みがあって然るべきであり、それが語られてこなかったという事実に、彼らが置かれている状況の厳しさが現れている。そういう中で、『車椅子で夜明けのコーヒー』は、障害者が自らの性に対する率直な思いを綴った希有な本だ。 続きを読む
藤本由香里『私の居場所はどこにあるの?』
● 藤本由香里『私の居場所はどこにあるの?』(学陽書房)
藤本由香里著『私の居場所はどこにあるの?』は、「少女マンガが映す心のかたち」と副題にあるように、少女マンガを通じて、現代の女性たちがどのような心の問題を抱え、その欲望を変容させてきたかをたどる女性史になっている。
著者はフェミニズム関連の書籍を作ってきた編集者だけに、フェミニズム批評とも言えるスタンスで、それを分析、解釈している。 続きを読む
小田切明徳/橋本秀雄『インターセクシュアル(半陰陽者)の叫び』
● 小田切明徳/橋本秀雄『インターセクシュアル(半陰陽者)の叫び』(かもがわ出版)
90年代に入り、ゲイ→レズビアン→バイセクシュアル→トランスセクシュアルと、性的少数者たちのカミングアウトが拡大してきた。皆、それまで隠蔽されてきた差別の問題を訴え、自己の存在を肯定的に取り戻そうと、力強く宣言した。
そうした流れの中から、これまで決して世間で語られることのなかった性的存在、インターセクシュアルの人たちも「叫び」をあげるに至ったのが、『インターセクシュアル(半陰陽者)の叫び』である。 続きを読む