2008-11-27

躍動と快楽

渋谷の たばこと塩の博物館で開催中の展示会『躍動と快楽 近世初期風俗画』を観にいく。
町や遊興場に集う人たち。転がったり、笑ったり、とにかく楽しそうで、こっちも観ていて楽しい。

渋谷をたらたら。
DMR、通る度にレコードを売るスペースがなくなっているような気がする。

帰りに新宿のディスク・ユニオンに行ったら、二階堂和美の『また おとしましたよ』の新品が定価で売っていたので、買う。これは嬉しい。

小谷野敦『童貞放浪記』、西加奈子『通天閣』などを読んだ。
この2作、違う角度から沁みた。

2008-11-26

最近のまとめ

こないだ。
世間の3連休が終わったところで、俺は昼からプラプラ外出する。
久しぶりに神保町で昼飯をと。
白山通りじゃなくって明治大学の近く、いわゆるパチンコ人生劇場裏の天丼「いもや」が、店の名前が変わっていてびっくり。
いつの間に。
何かこうゆうのってびっくりするな。
びっくりする余り、本当は天丼が食べたかったのに、そのまま店の前をスルーして小川町まで行ってキッチン南海でカツカレー・チーズ乗せを食べてしまった。

いまさらだけど、小室哲哉。
前妻の、あの慰謝料のアサミって人。むかし渋谷のクラブ・ハーレムでトコナXというラッパーのライブを観ていたら、ゲストで出てきたんだよな、てのを最近、ふと思い出した。
サビの部分で歌う役みたいな、そうゆう系の登場だったんだけど、それが思い切り口パクで。何だこいつとか思っていたら、同行の知人にあれ、小室の元カミさんだよと教えられたのだ。

今日の晩飯は大久保駅そばの定食屋。
安西水丸の定食本にも出てきた店。もうウン十年、俺が知っている限りでも俺が中学の頃から、ある。
瓶ビールとサンマの塩焼き。
店のTVからは、普段は観ないような紀行番組。それをボンヤリ眺めながらサンマのハラワタをほぐしている。

2008-11-22

浮世絵

両国の江戸東京博物館で、「ボストン美術館 浮世絵名品展」を観る。
200年前の人が世の中を、こんな色彩で、こんな空間で、眺めていたことに、現在の進歩ってどんだけ?な気分になった。
源氏物語を題材にした絵があったけど、浮世絵の時代から源氏物語の時代より、現在から浮世絵の時代の方が短いんだよな。

土曜ということもあってか、会場は凄い人。
両国見物もほどほどに、大久保に戻って焼きとん屋で呑む。

2008-11-12

王子

夕刻、北区は王子へチャリで向かう。
王子小劇場で、風琴工房『機会と音楽』を観た。

開場前に王子の町をブラブラ流す。天丼屋があって、気になってしまう。絶対食いにいくぞ。
終演後、王子ィ…な感じの居酒屋で軽く呑む。
で、北区より帰宅。

2008-11-09

笹塚~御茶ノ水

どんよりとした天気だけど、チャリで笹塚へ。
目指すは笹塚ファクトリーという劇場。駅の改札を出てすぐにある。地下への階段を降りていくと、結構広いスペースが。
今日はここで乞局の公演『邪沈』を観る。
役者の演技と舞台装置に圧倒された。物語的には、色んなトコを色んな角度から小突いてくるって感じ。ちょっと、もどかしくなってしまう。「登場人物たちの背負った立場」と「進行する物語」の関連性が、いいグルーヴを醸し出す瞬間を待っていたのだけど。
でも男と女の欲望のありようの違い、考えさせられました。

終わって、新宿まで戻りながら、そういえば御茶ノ水のディスクユニオンが新しくなってオープンしていたな、てことを思い出し、そのまま靖国通りに出て、御茶ノ水を目指す。

新しいユニオン、入り口が一瞬分からなかった。何か3ヶ所くらいあるのだ。
で、期待に違わぬ広々としたスペース。フロアの構造を掴むのにちょっと時間がかかってしまったくらいの。
少し前まで探していたブツに出くわした。少し、前に。
買ったかというと、買わなかった。
だって探していたのは、少し前、だから。
もう今は探求欲も所有欲も醒めてしまっているのだ。
全くな、こうゆうタイミングで見つかるんだよな。もうこうやって出逢っても、買おうという気にすらならない。そんなタイミングで。探している間は全然だったのにさ。
で、ここで出逢ってしまったのを期に、これからちょくちょく出くわしたりするんだろうな。
まあいいや。またいつか欲しくなるときもあるかもしれない。で、そうなるとまた出逢えなくなるんだろうけどさ。それもまたヨシ。

外に出ると結構雨が強くなっていて、帰り道、上着が濡れてしまった。
道すがらのメシ屋で、ホッピーと焼肉丼とホッピーを入れる。

2008-11-08

物語・落語現代史

毎月第一金曜日は中野ZEROで「物語・落語現代史」。
早いものでもう7回目だ。

今回のテーマは、立川談志の現代落語論。
夢月亭清麿師匠も、実際に見聞きしたハナシの比重が増えてくる。清麿楽屋噺の趣もあって、面白い。だって、芸人であることにここまで客観的でいられる人もそういないよ。そんな師匠の見聞録。

『現代落語論』、三一新書で買って、読んだのは大学の頃だったかな。
実はこれよりも、続けて読んだ、続編『あなたも落語家になれる』の方が、しっくりくるものを感じた。
若さほとばしり!とかよりも、ある程度地位を築いた人がそれでもまだ揺れている…みたいなのにグッとくる俺だから、かな。
当時、フジテレビの深夜で『落語のピン』という、談志、小朝、志の輔、志らく…らが毎週出てくる豪華すぎる番組をやっていて、それで落語にズブズブとハマっていたので、『あなたも落語家になれる』の方が、テレビで観ていた談志に近いものがあったというのもあるかもしれない。

打ち上げは、さくら水産。
シメで、新メニューのエビフライカレー(380円)を注文してみる。エビフライカレーというのもワケ分からないし、380円という値段もワケが分からない。そして出てきたのが、結構ボリュームあって、普通にウマいのが一番ワケ分からない。また食おう。

2008-11-05

サンモール

新宿はサンモールスタジオにJACROW公演『紅き野良犬』を観にいく。

開演前に、四谷三丁目方面をブラブラ。
軽く腹ごしらえをしようと、適当な店を探すも、これというのに当たらず。
大久保にも支店のある中華食堂を見つけて、スタミナ丼。
この支店、かつては新宿のディスクユニオン・クラブ・ミュージック館やソウル館のあるビルの1階にもあったのだが、なぜか無くなってしまった。新宿の店舗は漬物が取り放題で、よく利用していたのに。
と思ったら、中野に支店ができていた。早稲田通り沿いにある。ここはまだ入ったことがないんだけど。

サンモールスタジオは、シアター・サンモールの隣にある劇場。シアター・サンモールだと思い込んでいて、そっちに入ろうとしてしまったぜ。

芝居は、「時代劇風現代劇」、だそうだ。
そう言われちゃうとな。使われた「コトバ」への違和感も、しょうがないよな。

とある時代。天下分け目の戦も終り、安定する権力。
禁じられた渡来宗教を信仰する農民たち。圧政に苦しんでいる。
そんな農民たちの前に、一人の豪快な浪人がやってきて・・・

抑圧される側と、権力側と、浪人と。それぞれの絡み合いに疑問がいくつか。
ラストの「向き合い」。画的にはよかったけど、役柄的には双方の力格差ありすぎ。
あと、
『野良犬』はともかく、『紅き』は何だったんだろう。

終演後、知人らとさくら水産で呑む。
先にメシを済ませていたからか、ホッピーセット・焼酎お替り1回のみ。
会計は一人1500円。安いね。
閉店間際、店員さんが翌日のランチ用だと思うんだけど、味噌汁のお椀のセッティングをやっていて、その手際よさに見入ってしまう。

2008-11-01

みどりの中へ

気がつけば11月。
あ~ぁ間が空いちゃったよ。7月から毎日更新できていたってのに。

ここ数日、ガラにもなく熱を出して、もうほんと結構涙目で過ごしていた。
こうゆうときに限って、たまの『牛乳』という曲を聴いてしまい、余計に泣けてしまう。

で、カラダが弱っているときは食べたいものを食べようと、スーパーで生ガキを買ってきて、ポン酢・七味をかけて、そいつをつまみながらホッピーを呑んでいたら、気がついたら熱も下がっていた。
でも、お腹がやけに活発になっているのは、まあ、よくあることだろう。

で、治ったからといって特に変わったこともなく、今日は先日届いた山口冨士夫・ティアドロップスのアウトテイク集CDを聴きながら、大盛ポテサラをつまみにホッピーを呑んでいる。

2008-10-27

チャリ呑み

新しく買った自転車を馴らそうと、夜、出かける。
まあいつものように、千代田区~江東区なパターン。
晴海大橋渡って豊洲の夜景を見ていたら、まだまだ暑いと思っていたのに肌寒くなっているのに気づく。
ワケもなくそわそわしてきてコンビニで発泡酒買って、呑みながらタラタラ。橋を渡って、隅田川沿いをゆく。
立ち呑みならぬチャリ呑みだね。

『オタク論』岡田斗司夫・唐沢俊一(創出版)を読んだ。なんだかんだで、好きな人たち。気になる人たち。

2008-10-26

東京駅構内で。

夕方、東京駅の構内を歩いていた。
東京駅の混雑は、いつも、いい感じに腑に落ちてくる。
並ぶ土産物屋を眺めるのもいいし、食堂のサンプルメニューを流すのもいい。
そして絶え間ない人の流れにわが身を置いていると、なんともいえない気分になる。

この具合のよさって何だろう。
駅だから、というのは絶対ある。
街中と違って、駅では、あまりあてどなくしていることがない。
皆がそれぞれの目的があって、動いている。だから、一定のリズムが保たれている。もちろん、そのリズムの消化の仕方は人それぞれだけど。
各々のリズムが混じりあって絶妙なグルーヴを醸し出していて、そのグルーヴに身を浸すことといったらこれがまたもう…

なんてことを考えつつトコトコ歩いていたら、背後から声をかけられる。
制服警官2名。
で、荷物検査。
で、「学生さん?」なんて俺を微妙な気分にさせる問いかけ。
最近、警戒週間なもので~的な。え?でもそれが俺に何の関係が…的な。

そのときは待ち合わせの時間が迫っていたので、もう自分からカバンの中身を出して「これは~。これは…」と説明していく協力っぷりでささっと切り抜けた。

待ち合わせ場所について、いまあったことをさっそく話すと、「え?何?素直にカバンの中身見せたの?」と、情けなさそうに言われてしまった。
だって・・・
…でも、やっぱり、どうして、
何で俺なんだよ~

大丸東京店10Fの大丸ミュージアムで、『印象派の巨匠 ピサロ展』を観て、大丸の地下で買い物して、帰った。

2008-10-25

ライトを照らせ!

映画を観るまではと思っていたストーンズ+スコセッシ『SHINE A LIGHT』のサントラを我慢できずに買ってしまう。
ま、もう数週間前のハナシなんだけど。
で、もう毎日のように聴いているんだけど。
衰え知らずなミックのヴォーカルはまじで凄い。声のパワーは70年代よりいってそう。
まあ、曲に関してとかその他色々は映画を見てからじっくり自分の中でまとめるとして…。

89年のツアー以降お馴染みなサポート・メンバー。
コーラスのリサさんが『ダイスをころがせ』のサビのところで♪ダァ~ィスと伸ばすのが大好き(特にLICKS TOURのときの)なのだけど、この人も変わらなくって、いや、90年代後半より元気になってない?みたいな。
なんて思って、これは昨日のハナシ。ブックオフに行ったら、そのリサさんのソロ・アルバムが安く、とっても安く、売っていて、これも何かの縁と購入してしまう。

2008-10-24

本陣

起きると雨で、なんだか損した気分。

新宿まで歩いただけで、軽く汗ばむ。
東口地下の「ベルク」でカレーを食べて、また汗ばむ。
このお店、メニューや店が出した本の宣伝、さらにはミニコミのようなものまで、店内の壁を文字がこれでもかと躍っている。だから、食べたり呑んだりしている間も、目が退屈することはない。
ここ、最近では立ち退き問題とかがあって色々とタイヘンのようだ。
反対の署名活動などもやっているらしい。~活動とかになると何つうか、あとブログなんかを見ると、どうも俺には苦手なノリがあったりするんだけども。

まあいいや。
俺は、ひとりで隅っこでカレーを食って、ビールを呑む。
いつだって、それだけだ。

でも、ということは、だ。
向かいの立ち食いそば屋「本陣」も立ち退きを強いられているのだろうか。
現在、「本陣」を守りましょう的な動きも、店側からの訴えかけもないみたいだけど。
「ベルク」は立ち退きを言われて「本陣」は何もなしってことはないよなぁ。
ううむ。むしょうに「本陣」の冷やしかき揚そばが食べたくなってきたぜ。

2008-10-23

二日酔い

やっぱね、日本酒にもっと強くならないといけないと思うのだ。
半分夢の中。歩いていたらコンタクトが不意に外れるし。

夜は新宿に豊田道倫のソロ・ライブを観にいく。
MCも面白く、ステキなライブだった。

終わって、近くの串タロー。二日酔いだったことも忘れて、ホッピー2杯。

2008-10-22

雨の前日

昼は東中野の居酒屋で昼ランチ。今年はじめてカキフライを食べる。

夜は新宿で呑む。
なんというか、自分にとってかなり嬉しい呑み会。
ヴァイブス、あがる。
だけど呑み慣れない日本酒をくいっくい呑んでしまい、2軒目で寝てしまった。ダメだなあ。

帰り、頭を冷まさなければと、昨日買ったばかりの新しい自転車を走らせる。
気づけば深夜の3時前。日本橋のたもとから日本橋川を眺めていたりする。

2008-10-21

新車購入

乗ってるとギッシギシうるさいし。
ブレーキも利きが甘く、急な坂とかぶっちゃけ怖いし。
てかもう5年乗っているし。
深夜に俺を呼び止めるおまわりさんなんかも、「ぼろいね~」なんて平気で言うし(台東区は中央通りの、上野広小路近くにいた若造警官だ)。
よくタバコやめたら1年間でこんだけお金が浮きますよ的な物言いあるけど、それ言ったら、俺なんて自転車移動で浮かせたお金、結構いってると思うし。

てなわけで、新しい自転車を買いました。

2008-10-20

鳥子とばったり。

家電を買う用事があって新宿へ出たついでに、紀伊国屋に寄った。
5階に新宿をテーマにした期間限定の特設棚があって、そこを覗く。
新刊には欲しいものは特になかったんだけど、この特設棚には古本も何冊か並んでいて、そこでちょっと前に読んだ『娼婦学ノート』で取り上げられていた堤玲子の小説『わが妹・娼婦鳥子』を見つけた。500円。もちろん買う。
読みたかったんだよ、これ。念を発していると通じるもんだね。

並んでいる古本の値段チェックをすると、あの御徒町にあった上野文庫の値段札だったりする。
どうゆう経緯で紀伊国屋の棚にたどり着いてきたんだろう。

新刊で、『絶滅食堂で逢いましょう』なぎら健壱(徳間書店)を買った。

2008-10-19

話芸

昼ごろ家を出て、チャリで門前仲町まで行く。
中央大橋を渡って、他にも小さな橋をいくつか渡る。
小1時間ほどで門前仲町に着く。

話術研究会「蛙の会」の発表会を観る。
紙芝居や無声映画の活弁など、スキ者バイブスが漂いまくり。

街頭で演じられた紙芝居の、どこかキッチュな作品たち。
無声映画では、蟹缶工場を舞台にした映画を観られたのがかなりの収穫。「蟹工船」の善意verとでもいうか、食品偽装問題なんかも含まれている。「売り上げが伸びなくっても、妥協しないでちゃんとしたモノを作るのが自分達の仕事じゃないか」「それで会社を乗っ取られたとしても、納得できないことをやってはいけない」…そんな主人公の主張を甘い!と切り捨てる人もいるだろうけど、ストレートに正しさを訴えてくる姿勢に、シビれた。監督は内田吐夢だ。

終演後、打ち上げに参加させていただいて、17時から23時くらいまで呑む。
途中からノン・アルコール、炭酸飲料にチェンジしてしまう俺。
お開き後は、チャリで大久保まで帰る。
また中央大橋を渡る。この辺りの夜の眺めは最高。
途中、市谷辺りを走っているとき雨がパラパラ降ってきて、ほえっとなったけど、本降りにはならないで無事帰宅。

2008-10-18

route60

久しぶりにスーツを身にまとう。家族、というか親族で集まり。
西新宿の高層ビル街で和食を食べる。色んな料理が出てどれもうまかった。シメは寿司。
何も変わっていないようで、やっぱり皆年齢を重ねている。
母親は今年59歳。自分の親がそんなトシに。で、あと一歩で60歳なんて想像もしていなかった。

新大久保の自分の部屋まで、ひとり歩いて帰る。
小滝橋通りを歩いて、途中、レコード屋に入ってストーンズのレコードを一枚買った。海賊盤じゃないよ。『GOT LIVE IF YOU WANT IT』のUK盤さ。

2008-10-17

ペソア

『ペソア詩集』澤田直 訳編(思潮社)、読む。
イマの生き辛さをモロに言い当てている。
マジで痛いわ。
複数の人格を使い分けて発表された詞たち。
いまの言葉がのた打ち回っている。

クイックジャパンの最新号を読む。
ヂェームス槇が、祝々亭舶伝の追悼を書いている。
読み応えあり。

昼は、五穀米サービスをやっている西新宿のC&Cで、これまた期間限定メニューのハムカツ・カレーを大盛で。

夜は、今日もまた大久保の日の出食堂。ホッピーにポテサラ。で、レバー炒めの定食。

2008-10-16

TENGA甚五郎

「おう、八公、ずいぶんと浮かねえツラしてんじゃねえか?」
「ああ、泳げないんだよ」
「殺すぞ」
「面目ねえ。…見てくれよ、おいらのツラ」
「ん?お前のツラって…。ああ、これまたヒデえ痘痕だよなぁ。…いや、いや、気づいてはいたんだよ。お前の顔のそれなぁ。ほら、お前って面はマズいけど、肌だけは綺麗だろう?どうしちゃったんだろうなぁて思ってたんだよ。気にはなっていたさ。ただ俺も人間が偽善者にできているから、あんま触れちゃいけないのかなとか思っていたのよ。まあMIXIの日記に書いたりして発散してたんだけどさ。…あ、そう?触れてよかったんだ?じゃあ心置きなく訊くけど、…どうしたんだい?そのツラ」
「いやね、梅毒をもらっちまって」
「はあ?そうかい、そりゃあ災難だったな。…あれえ?ちょっと待て。おかしいよォ。お前って確か、正真正銘のサクランボ。童貞じゃなかったかい?それが梅毒だなんて。ははぁ、さてはお前、焦って危なっかしい女にいっちまったんだな」
「よしてくれよ兄貴。おいらが危なっかしい女なんかにいくわけないじゃないか。おいらだって、この齢まで守り続けた童貞だよ。せっかくだから時東ぁみみたいなのに捧げたいじゃないか!」
「…あ、そう。じゃあまだ童貞で。…え?え?え?おいおい、おかしいよォ。だったらどうして梅毒なんかになっちまうんだい?」
「いや、実はこいつで…」
「ん?何だ。…おいおい、これはアレだろ、TENGAじゃねえか。おかしいよォ。どうゆうことで梅毒になっちまうのさ」
「いや、これ、よく見てくれよ」
…と、そのTENGAを手に取り、底の方を見てみますと…
左甚五郎 作とありました。