2008-07-19

「アグネス・ラムのいた時代」

暑い。暑いと、「ぽい」ものを食べたくなる。で、御茶ノ水の「小諸そば」で冷やしめかぶとろろそば。うん、ぽい。

『アグネス・ラムのいた時代』長友健二+長田美穂。
カメラマンの回想する昭和芸能史。
赤木圭一郎、ロマンポルノ、フラワー・メグ、吉田拓郎、キャンディーズ…。
しぶとく残っている人、消費された人。

「スター誕生」など、そもそも大人がプロデュースして送り出していた、アイドル。
その「あり方」に変化が見えてくるのは、自分の意思で引退を決めた山口百恵や、これまた「フツーの女の子に戻りたい」と引退していったキャンディーズ以降だ。
それから登場したのは、ぶりっ子なイメージを作りあげた松田聖子や、小泉今日子だ。彼女たちのようなセルフ・プロデュース型のアイドルが出現して、そういったスタイルが主流になっていく。
と、こういったことが書かれているのを読んでいて、セルフ・プロデュースって、やってる方もそうだろうけど、受け止める方だって、結構体力いるんだよなと思う。
現在はどうなんだろう。アイドルが「セルフ・プロデュース」なんて言いだしたら、鼻で笑われて揚げ足取られてブログが炎上して、終りなんじゃないか。
「自分を表現する」なんて言葉、中学生でも「ケッ」となる。勿論本心からの「ケッ」じゃない人もいるだろう。でも、そんなコト言ったら周りから浮いちゃうから、みんなに合わせてとりあえず、「ケッ」てしとくのだ。
一周回ったのか、単なる退化か、「単純に楽しいものがいい!」「みんなで騒げればいい!」みたくなって、ハロプロだのパフュームだの、プロデューサーの下で動くお人形さん型アイドルが、気持ち悪いくらいに、全盛である。

表紙と巻頭に配されたアグネス・ラムのグラビアに、南国系て時々「くる」んだなぁと思う。いつもはあれだけど、時々、無性に南国系が欲しくなることってあるよな。最近だと、Rio.とかね。前に柚木ティナだった。え?知らない?ったくしょうがねえなぁ…。

夜、ふと思い立ってヴェルヴェット・アンダーグラウンド『ライブ・アット・マクシズ・カンサス・シティ』を聴く。
このCD、いまの部屋に引っ越してきてから、はじめてプレイヤーに乗せたかもしれない。