2008-07-28

こわれたテレビ

JR東中野駅の、新宿方面の改札から「大盛軒」なんかがあるほうに出て、大久保通りを目指して道なりに進む。
その道すがらにある居酒屋。いい感じに時代を重ねてきた趣のお店なんだけど、ランチもやっていて、今日の昼はそこで食べた。
ホッケ定食、7百円。一口サイズの秋刀魚南蛮揚げや豆腐など、小鉢も充実。ご飯お替りできるのもポイント高い。
時々ここに昼飯を食べにいくのだけど、外観だけじゃなく、店内の雰囲気もなかなかハマっている。

店内にはテレビが、客が見上げたりするような場所に置かれている。
しかし、このテレビが、難あるのだ。
映像がブレている。それもかなりひどい。映像が軽く乱れたりとか線が走ったりとか、そういったレベルではなく、もう単純に観られないのだ。
それでも、テレビはついている。ついているから、まあ気になる。テレビは気になった気持ちに応えてくれる映像を映し出してくれることはないんだけど。
声だけってことなのかな。例えばニュース番組、テレ朝の「ワイドスクランブル」みたいな、あれを声だけでも流しておこうってことなのかな、て。
でも、テレビの発する音量は、やっと聞き取れる程度のもので。

消せばいいのに…?そりゃそうだ。
でも、テレビはついている。
ここで、「じゃあ消そう」だの「修理しよう」だの「新しいのを買おう」だの、いわゆる改善の方向に走らない姿勢(この店に初めて入ったのは半年位前で、その時からテレビは同じ状態だ)に、また、ハマる。

用を成さないテレビ。それをつけて働く店の人たち。

俺みたいだな、て思う。
店の人たちが、じゃない。
殆どの人から見れば用無しの物体になっているのに「つけてもらって」。なのに満足に機能を果たすこともできなくって。だけど、それでもやっぱり、そこにあるー
そんな、テレビが。