図書館の中では見えないこと」タグアーカイブ

お部屋1981/図書館の中では見えないこと 10・国会図書館がカバーや箱を捨てている事情【追記ありあり】

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1・図書館はコンビニである
1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品
1973/図書館の中では見えないこと 4・図書館と税金
1974/情報を訂正するためのツール
1975/図書館の中では見えないこと 5・断裁の現在
1976/図書館の中では見えないこと 6・私設図書館とコレクター
1977/図書館の中では見えないこと 7・本は商品である
1979/図書館の中では見えないこと 8・デジタルとアナログ
1980/図書館の中では見えないこと 9・国会図書館は保存に徹すべし
 
 
今回で終わりです。どうせ私ごときが言ったところで、「本を廃棄するな」という人たちは引き続き主張し続けるのでしょうから、これ以上言い続ける意味はないです。最初から意味はなかったんですが、言っておかないとスッキリしないものですから。

どうせ何を言っても無駄と諦めていたテーマであって、成り行きでこうも長くなっただけのこと。このあと当面は図書館については触れないでしょう。デジタル化の問題があるので、それだけは取りあげるかもしれませんが、その辺の話は「マツワル」でやっているので、「黒子の部屋」ではたぶんやらないと思います。

そういえば今月は「マツワル」の募集月間です。そのうち思いつきで始めますので、規約でも見ておいてください。
 
  
最初に言っておきますが、今回は長いです。とっとと終わらせたいものですから、一度に出します。
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お部屋1980/図書館の中では見えないこと 9・国会図書館は保存に徹すべし

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1・図書館はコンビニである
1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品
1973/図書館の中では見えないこと 4・図書館と税金
1974/情報を訂正するためのツール
1975/図書館の中では見えないこと 5・断裁の現実
1976/図書館の中では見えないこと 6・私設図書館とコレクター
1977/図書館の中では見えないこと 7・本は商品である
1979/図書館の中では見えないこと 8・デジタルとアナログ
  
 
『図書館界』という雑誌に「国立国会図書館におけるポルノグラフィの納本状況」という論文が発表されたらしい。

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 本稿では,Amazon.co.jpが扱う図書がNDL-OPACでヒットするかを調べる形で国立国会図書館における納本状況を調査し,ポルノグラフィのほとんどが納本されていない現状を明らかにする。
 また,ポルノグラフィを刊行している出版社の納本状況を調査し,一般出版物は納本しているにもかかわらずポルノグラフィだけは納本していないといった結果も提示する。
 さらに国立国会図書館,取次,出版社に聞き取り調査を行い,日本の現行納本制度の運用上における諸問題を考察する。

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「エロでもなんでも保存しろ」という立場ながら、今現在のものについては微妙な点がいくつかあるので、ここはおおっぴらに踏み込まないで欲しいと思ったりもして。全部納本させた上で、あえて未整理のままにして、検索にひっかからないようにするのが理想です。その事情にも私は踏み込まず、とっとと本題。

私が国会図書館を信用できないのは、東京国際ブックフェアで語ったように、国会図書館は保存に徹しておらず、なおかつ完本を保存する発想がないことです。
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お部屋1979/図書館の中では見えないこと 8・デジタルとアナログ【追記あり】

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1・図書館はコンビニである
1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品
1973/図書館の中では見えないこと 4・図書館と税金
1974/情報を訂正するためのツール
1975/図書館の中では見えないこと 5・断裁の現実
1976/図書館の中では見えないこと 6・私設図書館とコレクター
1977/図書館の中では見えないこと 7・本は商品である
 
 
やっとまとめ終わりました。

出版の話は図書館の話の中で出すより、出版の話として出した方が興味を抱く人が多いでしょうから、このあと、新刊宣伝用のシリーズをやるとしたら、そちらで出すかもしれませんが、こちらでは出版業界の話を簡単に済ませ、今回を入れて、あと3回で終わらせます。説明部分をすっとばしているので、なんでそうなるのかよくわからん人もいるでしょうが、あとは各自考えるように。
 
 
都議会の議事録で経緯を確認してみました。今回廃棄される地域資料に限った答弁は見当たらなかったのですが、都立図書館の体制変更に伴う廃棄問題については、以下で取りあげられています。

2001.12.11 : 平成13年_第4回定例会(第16号)
2002.02.19 : 平成14年文教委員会
2002.02.20 : 平成14年_第1回定例会(第1号)
2002.03.04 : 平成14年文教委員会
2002.03.07 : 平成14年_第1回定例会(第5号)
2005.09.30 : 平成17年文教委員会
2006.12.01 : 平成18年_第4回定例会(第15号)
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お部屋1977/図書館の中では見えないこと 7・本は商品である

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1・図書館はコンビニである
1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品
1973/図書館の中では見えないこと 4・図書館と税金
1974/情報を訂正するためのツール
1975/図書館の中では見えないこと 5・断裁の現実
1976/図書館の中では見えないこと 6・私設図書館とコレクター

※「図書館の中では見えないこと」シリーズが長くなってきたので、それぞれにタイトルをつけました。
 
 
以前、ポットの沢辺さんがgoogleブック検索について書いた時に、googleが営利企業であることをもって批判する書き込みがありました。

googleブック検索をめぐっては、著作権の問題よりも、電子書籍マーケットをめぐる思惑で面倒なことになってきているように見えて、ここは営利だからこそと言えますが、営利がいけないなら、ほとんどの出版社は否定されなければなりません。

その運営において、公立図書館は営利ではないだけのことで、図書館にある本だって、大半は営利事業の産物、つまり商品だったものですから、営利事業の否定は、図書館の否定にもなってしまいます。書き手だって原稿料や印税をもらっていますから、仕事です。

潔癖な考えを持つのは自由ですが、そういう人は本について語るべきではないでしょう。
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お部屋1976/図書館の中では見えないこと 6・私設図書館とコレクター

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1
1970/図書館の中では見えないこと 2
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3
1973/図書館の中では見えないこと 4
1974/情報を訂正するためのツール
1975/図書館の中では見えないこと 5  
 
  
ポット出版の沢辺さんが教えてくれたのですが、特定非営利活動法人「共同保存図書館・多摩」が見解がこちらで読めます。

一通り目を通しましたが、「うーん」と唸るしかないです。

そりゃ、古本屋で100円で売っているような本まで里親探しをするのですから、今回の処分を「絶対に容認することはできません」とするのは当然でしょうが、そのうち、出版社に対しても「本を断裁するな」とか言い出しそうで怖いです、この団体。

ここで私も提案です。最初から言っていることですが、そうも大事な資料で、そうも保存する意義があるというなら、そう思う人たちが100人くらい集まって、年間1万円ずつ出して、倉庫を借りればいいんじゃないでしょうか。

とっくにそう書いているのに、誰も相手にしてくれないのが悲しいですが、冗談や当てつけで言っているのでなく、本気ですからね。
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お部屋1975/図書館の中では見えないこと 5・断裁の現実【追記あり】

1963/多摩図書館廃棄本問題と「書影使用自由」の表示
1966/廃棄本・里親探しの実情
1967/改めて地域資料を調べてみる
1968/除籍予定本の大半は多摩の資料ではないのでは?
1969/図書館の中では見えないこと 1
1970/図書館の中では見えないこと 2
1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報
1972/図書館の中では見えないこと 3
1973/図書館の中では見えないこと 4
1974/情報を訂正するためのツール
 
 
沢辺さんがポットの日誌に書いているところによると、単行本の平均初刷部数は3700部くらいだとのこと。

へえ。って感心するような数字ではなく、「均せばそんなもんか」と納得できる数字なのですが、一般的に本はもっと刷られていると思われていますから、こういう数字は積極的に出していった方がいいかと思います。それを出そうとするのは沢辺さんらしいなと、そのことに感心しました。

「modernfreaks」のインタビューでも語りましたが、インターネットでも、初刷5千、6千といった数字を前提にして話が進んでいることがあって、「大手はそうかもしれないけど、中小も一緒だと思うなよ」とムッとすることがあります。前提になる情報が間違っているので、そこから展開する話自体に意味がない。

印税もそうで、刷部数の10%を疑いない数字として議論が進んでいることがあります。
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お部屋1973/図書館の中では見えないこと 4・図書館と税金

前回のコメント欄に寄せられた情報によると、今回の廃棄本は古本屋が引き取るらしい。詳しくは、またも図書館学徒未満 に出ています。ブログ主のaliliputさんは地に足がついてます。

私もこのことは都立中央図書館に電話した時に聞こうと思ってうっかりしてました。すいません。

もしかすっと、都の廃棄基準はこの段階で改正されたのか、あるいは、それ以前から、有償譲渡が許されていたのでしょうが、やれることは全部やっていたってわけです。騒ぐんだったら、その段階で騒ぐべきでした。

この調子だと、一括で手渡すのではなく、買い取れるものだけ古本屋が引き取って、残りは利用者に放出ってことかな。貴重な資料を捨ててはいけないという方々は、もらいに行くといいでしょう。

最初っから正しい情報が流れていればよかったって話なのですが、都議会で話し合われていたようですから、その段階でいくらでも情報にアクセスすることは可能だったはず。都立図書館としては、その決定を粛々と実行するだけです。情報を得るべき人たちは得ていたはずなのですから、ネットでこういう盛り上がりを見せるとは予想しておらず、公表しなかったことは責められないかと思います。実際のところ、話題になっているのはネット上だけだとも言ってました。「なんでいまさら」って思いでしょう。
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お部屋1972/図書館の中では見えないこと 3・図書館の本はC級品

「都立多摩図書館の廃棄本をせめて古本屋に売れないか」という意見があります。例えばこのブログ

やってみる価値がゼロとは言わないですが、東京都がその提案を蹴ったとしても、批判はできない。長くなりますが、その理由を説明しておくとします。

これも都立図書館に要求する前に、まずは古本屋に聞いてみた方がいいと思います。

「多摩図書館が中央図書館と重複している本を廃棄することになった。地域資料7万册のうちの数千册は他の図書館や学校が引き取ることになっていて、その残りは買ってもらえるだろうか」と。

予想できる古本屋の反応は二種。

まずひとつめ。

「廃棄本は買わない」

ふたつめ。

「見てみないとなんとも言えない」

続けて、こうも言うでしょう。
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お部屋1971/【必読】多摩図書館廃棄本についての正確な情報

昨日、都立中央図書館に電話で問い合わせてみました。「まっ、そんなことだろう」と思っていた通りの結果が得られました。

何を聞きたかったのかと言えば、「この件についての問い合わせがあったのか」ということです。

私がずっと気になっていたのは、当初から情報があやふやだったことです。多くの方々がブログやTwitterで、この件に触れているのですが、コピーばっかりで情報に具体性がなく、ことによると、誰も都立図書館に確認をとっていないのではないか。

私が見た範囲で、唯一の例外は酒井大史都議会議員に問い合わせをした方です。素晴らしい。

それまでは複本、つまり都立中央図書館と重複している本かどうかさえ調べる人がおらず、情報が暴走。この「図書館学徒未満」の10月20日のエントリーによって、やっとすべてが複本であることが判明し、これで終わればよかったわけですが、なおも納得しない方々がいて、そこでもなおあやふやな情報を元に話を進めようとしています。
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お部屋1970/図書館の中では見えないこと 2・こんな図書館があったら

前回具体的に見たように、マイクロフィルムや復刻を除けば、『エロスの原風景』に出ているものの、おそらく9割は、国会図書館にもない。でもなあ、『きぬふるい』は、名古屋市立図書館に6冊もあるのかあ。悔しいなあ。

そのマイクロフィルムの元になったカストリ雑誌の現物はアメリカにあるわけで、いかに日本の図書館が貧困かよくわかります。ブツがないこと自体も貧困ですが、これを「おかしい」と気づけない頭が貧困なのです。その貧困さこそが、今回の多摩図書館の廃棄本を無理矢理保存しようとする動きにつながってます。

「こういうものをしっかり保存しなければいけないのではないか」という意見は一向に盛り上がらず、そのくせ、どこの図書館にもゴロゴロとあって、なおかつたいして利用されていない地域資料については大騒ぎをする。騒ぐところが間違ってます。

何度も繰り返しておくと、もちろん、地域資料は重要なのですよ。図書館では、ほとんどそれしか私は利用していないくらいで、私にとっても重要。

しかし、おそらく地域資料なんてほとんど利用したことのないような人たちが今回過剰に騒いでいるのではないか。棚を想像できず、「その資料がどの程度の意味でどう重要か」が理解できていないから騒ぐ。

過剰に騒ぐのでなく、「廃棄する本の全タイトルを出して欲しい」「改めて、都内の図書館の所蔵品と、どの程度重複しているのかを調べて欲しい」と要求するくらいはいいとして。そんなことをしても無駄だと思いますが、それで納得するなら、そうすればよい。
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