2011-05-15

法國と仏国と仏国土ユートピア

「その統治がいかなる統治形態がいかなるものであれ、法によって治められる国家を全て、共和国と呼ぶ」

とルソーは『社会契約論』「法について」で述べた。
イラク戦争開戦前に、ジャック=シラク大統領(当時)が「国際法の遵守」を強く謳ったことも分かろう。

かつての日本人は畏敬を込めてフランス共和国を「法國」と名付けた。
何という見事なネーミングだろう。中国がグローバル化を地球化と名付けたくらいにうまいと思うが、フランスが「仏」になったのは中国の影響だ。ライシテが徹底された国とはいえ、心底にはカソリックのエスプリ(esprit)がある。

同国を「仏」という略称でいいのか。かといって、日仏では通じても、日法では通じない。法日にすればまだ分かるかしら?

ちなみに、フランスにも仏国土ユートピアを建設しようとする宗教が日本から進出している。フランスが同宗教に感化され、仏国土になったときには、
「仏」という略称は輝いて見えるだろう。