2013-03-16

お部屋2488/明日は新大久保へ

やっと政治家が動き出しました。



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もちろん、これ自体、歓迎もするし、応援もします。しかし、政治家が動き出したからもう安心なんて話ではまったくない。ここに来ていた議員の発言を見ればわかるように、多くの議員は票がすべて。こういう場でさえ票を求めて自己アピールに余念がない。こういう連中は票が集まらなければ何もしないし、票があると思えば動きます。有田芳生議員は票ではなくとも動きましょうが、引き続き、反レイシズムの動きを盛り立てていかないと、有田議員も身動きが取れないでしょう。

一水会の木村三浩の発言に批判が集まっていて、その批判は当然だとも思うのですが、あれは個人の問題に過ぎないので、その批判は皆さん方にお任せして、私は別のところを批判しておきたい。

弁護士たちがレイシズムに対する法規制を語ってますが、私は今のところ反対です。弁護士はクライアントから依頼されるから動く。その時に使える武器、つまり法律は多ければ多い方がいい。彼らが「ヘイトスピーチ規制法」を望むのは当然であり、その方が民事での賠償金もとりやすいですから、自分の報酬も増えます。

しかし、これは告訴、告発する人がいてのこと。これについてはFacebookやメルマガでもさんざん書いてきましたが、法律ができたところで告訴、告発する人がいなければ何も変わらない。弁護士が動くきっかけもない。

「法律ができれば解決」なんて話では断じてないのです。この国ではセクハラでもなんでもないことをセクハラだと騒ぎたてる人たちがたくさんいて、差別的な文脈でもないのに「差別語だぁ」と騒ぎたてる人たちもたくさんいて、言葉自体が狩られていく。それを見た時に「ヘイトスピーチ規制法」は表現を萎縮させ、言葉を狩り、他者の言葉を否定するために利用されていくことになるはずで、メディアは事前に表現を規制します。この国の国民には、この法律を使いこなす能力はないのではないかと思わざるを得ません。

弁護士が言うように、「朝鮮人を殺せ」だけでは法に抵触しないのはその通り。しかし、はっきり路上の個人にその言葉を向けていることもあり、名指しでやっていることもあります。つまり、今現在でも告訴、告発できる余地はあるのです。しかし、なかなか告訴する人、告発する人は出てこない。そりゃそうでしょう。そんなことをしたら、ヤツらは何をしてくるかわからない。個人や個人商店では難しい。彼らの攻撃対象は多くの場合、社会的弱者ですから、いよいよ自ら告訴はしにくい。

そこで第三者が告発できるのではないかと動いている人たちがいるわけで、そういう努力を無にしてしまいかねない弁護士たちの発言はいただけないなあ。今も告訴、告発が可能な部分もあることをちゃんと説明して欲しい。

「政治家に任せる」「弁護士に任せる」なんてことを考えている限り、問題は解決しません。彼らが問題を解決できるようにするためにも、ワシらが動かなければどうしようもない。告訴、告発できる環境を整えるためにも、そうするしかない。法の制定は、できることをやって、それでもどうにもならなかったら議論を始めればよい。できることをやっておかないと、法も機能しません。今できないことが、法律ができたからと言って急にできるようになるはずがないのです。

弁護士でも政治家でもなく、問題の解決を求めようとしている人たちがいるんだから、その行動を無力化させるようなことは言わないで欲しい。それぞれの立場の事情というのもあるので、あれはあくまで弁護士としてのポジショントークと受け取っておけばよく、そんなもんに惑わされず、ワシらはワシらの闘いをするべ。

明日、3月17日(日)はまたまた新大久保で、レイシスト団体・在特会のデモがあります。

今日申しこめばしばき隊に参加できるかもしれないですが、しばき隊はもう人がいっぱいいるので、私としてはプラカード隊への参加を呼びかけたい。それ以外に、告発のための撮影隊が組織されているとの噂もありますし、浅草でたまたま活動を開始した新興勢力「中指立て隊」も登場するかもしれません。

すでに説明したように、プラカードを出すのは新大久保駅から大久保交番の間を推奨しております。デモ隊が通る側ではなく、北側の歩道です。以下の青い線。


より大きな地図で プラカード隊 を表示

組織だった行動ではないので、午後2時過ぎに適当にこの辺に集まっていただいて、デモが来たらプラカードを掲げるだけ。「仲良くしようぜ」など街の人たちに向ける内容は歩道側に、「恥を知れ、在特会」などデモ隊へ向ける内容は車道側に向けましょう。

デモ参加者はサル並に興奮しやいのが特徴です。刺激すると暴れることが予想されるため、「中指立て隊」「罵倒し隊」の方々は、人通りの多い、この周辺は外していただいた方がよろしいかと存じます。
 
 
追記:私はヘイトスピーチを法律で規制することに反対するのは、今現在でも、差別語を固定し、さらにはそれを拡大しようする人々がいるためでもあります。この人たちが法をどう利用するのか火を見るよりも明らかでしょう。これについても書いておきました

追記2:17日、在特会のデモにカウンターをお見舞いしたあと、メシを食いながらの議論の中で出できた「差別がいけないとわからせるために、ヘイトスピーチ禁止を法制化するしかない」という意見に対して私も反論の言葉がありませんでした。そんなことは法で教えるべきことではないと思うのですが、現にそれがわからない人たちが出てきている。それに対しては残念ながら「法で禁止されているからダメなのだ」と教えるしかないのかもしれない。もししばき隊、プラカ隊、それ以外の動きによって、「差別はいけない」と彼らに教えることができなかった場合、または彼らの行動をこの社会が抑えこむことができなかった場合は私もこの点において法規制賛成に回ります。「法規制に反対」という方々こそ、行動していただきたい。