2008-07-24

お部屋1591/ネットから見える政治

※7月28日(月)まで、「マッツ・ザ・ワールド」の新規購読者募集中です。あと数日で受付終了です。あんまし更新が減ってないですし、若干減った分、文字数が増えてます。東村山市民に言いたいことがたくさんある私としてはしょうがないですね。
 
 
1588号「市議たちの活動」では、インターネットで恒常的に意見を言う場を設けている東村山市議たち(場はあっても、恒常的には意見を書き込んでない市議たちを多数含む)のチェックをやってみたわけですが、東村山市民のためではなく、選挙のためにだけネット対策をやっていることがバレバレの市議もいらっしゃいます。

市議とは言え、政治家なんですから、市民に言いたいこと、伝えたいことが山ほどあってしかるべきなんじゃないでしょうか。支持者たちに頭を下げに行ったり、人が集まる場に顔を出して名前を売るだけでなく。

東村山市になんの関係もない3羽の雀さんが毎日市民に伝えたいことがあるとはどういうことかと。こうも東村山市のことを書いている私もどういうことかと。

現実にはなりゆきで選挙に出ただけ、市議という肩書が欲しかっただけ、親の地盤を継いだだけという人が多いってことです。

「これからはネット選挙だ」なんて雑誌の記事を見て「そうなのか」と信じ込み、ブログを立ち上げたのはいいけれど、よく考えたら、伝えたいことなんて何もなかったというのが実態でしょう。

ここで、東村山市議たちの名誉のために言っておきますが、この市の市議たちだけがおかしいのではありません。一部、この市独特のおかしげな行動をとっている市議たちがいますが、「自民党議員はネットに消極的」「公明党・共産党の議員は党依存が強い」「ほとんど更新されない」「選挙の前になると急に更新される」といった傾向はどこでも見られることです。

これについてはすでに議員さん(東村山市議ではないです)に話を聞いてます。

議員の名簿は公開されるため、政治家ビジネスをやっている会社から次々とDMが送られてきたり、営業電話がかかってきたりするそうです。「ブログをやりませんか」「メルマガを配信しませんか」といったものも多く、「次回も当選するために、票につながることはなんでもやりたい」という政治家心理から、そういった業者に依頼する人たちがいるようです。

そんなもん、業者に頼まず、自分でやればいいだけなのですが、さすがに業者は痒いところに手が届くサービスぶりです。トップページに来る文章は何パターンか用意されています。アレンジはしてましょうけど、似た文面になるので、検索すると、どの議員とどの議員が定型文を流用しているのかわかるかもしれません。

選挙前になると売り込みがいっそう増えるため、このタイミングでネット対策を始める議員、このタイミングでリニューアルする議員が急増。

国会議員ともなれば秘書がいますので、秘書に任せっぱなしのことも多くて、必然的に「今日はどこどこに行った」という報告が増えてしまうわけです。これなら他人でも書けますから。これが悪いとは言わないですけど、たまには自分の意見も添えて欲しいです。

しかし、中にはすごい議員がいて、江田五月参議院議員は自分で毎日活動日誌を書いているので有名だというので、さっそく「新たな出発」を覗いてみました。

こ、こ、これは…。

写真は秘書が撮っているのでしょうけど、自分の行動を写真つきで毎日欠かさず公開。これを見るとムチャクチャ忙しそうですが、それでも活動日誌は自分で書いているらしいですよ。

「今日は何をした」ってだけでは、支持者以外には、あまり意味があるとは思えないですが、活動日誌のみならず、他のページも頻繁に更新されていて、「いったい何を考えて政治家をやっているのか」についても、「これでもか」というくらいに書かれています。

繰り返しますが、ネットでしっかり発言しているからと言って、政治家として優れているとは必ずしも言えません。しかし、ある程度の相関関係があることは否定できないのではなかろうか。ブログの更新もできずにいい法律が作れるのか。議会報告もできずに有権者の気持ちがわかるのか。

「新たな出発」は10年間で150万アクセス。1日500アクセス程度ですから、努力が十分には報われていない感もありますが、政治家のサイトは一日数十アクセスというのが当たり前なんだそうです。たしかに、選挙前は別にして、わざわざ政治家の行動を知ろうとする人は稀でしょう。検索して、政治家のブログが上位に来ることなんてあまりないですもんね。炎上したことが話題になることはあっても。となれば、1日500アクセスでも比較的読まれている部類になりそうです。

つうか、この人はアクセスを増やして票をとろうなんてことは考えてないのでしょう。じゃなかったら、こんな効率の悪いことはやりません。

国会議員としても特殊な存在ですから、市議と比べてはいけないのでしょうが、東村山市議たちにも、この数分の一くらいの志が欲しいものです。そんな市議ばかりであれば、そもそもこんなことにはなっていないわけですけど。