2007-06-22

お部屋1268/今日のマツワル30

驚くべき事件が進行中です。

個人として性風俗産業や風俗メディアをどう考えるかは人それぞれですし、それぞれであっていいわけです。しかし、過去にそれらの職業に就いていたことをもって、別の職業に就くことを妨害したり、その職を奪うようなことはあってはならず、これに対しては、立場を超えて対抗すべきです。

とりわけメディア関係者の方々にお願いです。このことを取りあげてください。情報提供、コメントなど、ナンボでも協力します。

以下は本日の昼に配信した1513号です。

< <<<<<<<<<マッツ・ザ・ワールド 第1513号>>>>>>>>>>

< 東村山セクハラ捏造事件1>

名称がまだ定着していないので、ここでは「東村山セクハラ捏造事件」としておきますが、市議会議員が風俗雑誌で働いていた過去を理由に辞職を求められるというとんでもない事件が進行してます。

今現在も風俗雑誌で働き、違法業種の広告を出したり、違法なサービスを推奨しているのであれば辞職勧告の理由にもなりましょうが、過去に働いていたに過ぎず、なおかつ違法性のある業務に就いていた事実はありません。

にもかかわらず、これを「違法」として辞職を求める根拠は「セクハラ」。どんな飛躍的な解釈をもってしても、この事例がセクハラであろうはずがなく、「セクハラさえ持ち出せば、自分が気に入らない職業を理由に個人を潰すことが可能になる」と信じ込んだ人たちが、差別意識をばらまきながら暴走したとしか思えません。

今なお彼らは誹謗中傷を繰り返しており、これこそ違法でしょう。

いかれた人たちはそこかしこにいるわけですから、これ自体、驚くには当たらないのかもしれません。しかし、これもまた議員であり、新聞の発行人や編集人だとしたらどうでしょう。

この話を聞いて、久々にエキサイト。とても「政治家なんてこんなもの」「地方議会なんてこんなもの」「東村山なんてこんなもの」と黙過できるような話ではない。

ミクシィで先行していたのですが、今朝方、この件についてのサイトができました。長いので、賛同メッセージは省略します。

http://swash.huu.cc/html/
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東村山市議の職業差別に反対します。
みなさんにお願い

 以下、読んでほしいのですが、東村山市議の薄井さんは、風俗記者だったことを理由に、辞職勧告申出書提出などの嫌がらせをうけたり、薄井さんを差別する新聞を撒かれたりしています。先日8日の市議会でも過去の仕事が問題にされ、悔しい思いをしています。それについて抗議しないと、本当に辞めさせられてしまうかもしれません。そこで、いろんな賛同団体とか賛同人と連名で抗議文を出して抗議したいと思っているのですが、賛成してくれますか?賛同団体と賛同人を増やしてこのことを幅広く訴えたいです。一番下に抗議文の文章を貼っておきますので読んでください。

もし賛同団体・賛同人になってくれる人は、
賛同団体名
Or
賛同人名(ペンネームでも可。所属や肩書きも一緒に書いておいてください)を、SWASHの要友紀子までお送りください。
swash@kitty.jp
※一言、賛同メッセージを添えてもらえるとたいへんうれしいです。

第一次締め切りは、6月24日(日)までです。
月曜に矢野、朝木両議員に提出します。
25日(月)以降また二次募集を開始します。
提出の報告は、
http://swash.sakura.ne.jp/
で報告予定。

薄井さんのブログ
http://usuimasayoshi.blog98.fc2.com/

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「東村山市民新聞」における薄井政美・東村山市議会議員に対する誹謗中傷と、朝木直子・同議員による薄井議員の辞職勧告申出書の内容についての抗議文

 風俗に対する偏見はまだまだ根強いものがありますが、私たちは風俗や風俗に関わる仕事をしている人たちが、「風俗」を理由に差別されるのはおかしいと考えています。それゆえ、先の統一地方選挙で東村山市議会議員に当選した薄井政美議員が、過去の職歴・元マンゾクニュース記者を理由に、差別や誹謗中傷を受けていることに強く抗議し、すぐに差別を止めるよう要求します。

 薄井議員は東村山市議になる前まで、風俗情報誌であるマンゾクニュースで記者として働いていました。そのことについて、「東村山市民新聞」発行人の矢野穂積氏は、薄井議員がしていた風俗情報誌の仕事をセクハラ同様に位置づけ、それを理由に薄井議員の辞職を要求。風俗についてもまた、セクハラ類似行為を売り物にしているから消滅すべきだと言っています(http://www.geocities.jp/higashimurayamasiminsinbun/page027.html
)。
 また、同新聞の編集長である東村山市議の朝木直子議員は5月25日、市長あてに、薄井市議の辞職勧告措置を求める文書を提出しました(http://www.geocities.jp/higashimurayamasiminsinbun/page038.html
)。
 矢野議員、朝木議員による一連のこうした言動は、風俗や風俗に関わる仕事をしている人々を貶めるものです。風俗関連で働く人たちはセクハラを売り物にしていませんし、セクハラを許していません。それに何がセクハラ行為にあたるかは、矢野議員が勝手に決めて判断することではありません。
 朝木議員は、インターネット上で自ら探し出した過去の薄井議員のマンゾクニュース記者時代の動画について、朝木議員自身に対するセクハラだと言いますが、薄井議員が朝木議員に向けて情報発信したものではなく、風俗情報を知りたいと思う視聴者が自主的、主体的にアクセスして得られる情報なので、それを知りたくないと思う公衆に向けたものではありませんし、朝木議員が自分に対するセクハラだという論理はおかしいと思います。
 また、風俗に関連する仕事をしていた人が政治家になる資格がないというのは、職業差別であり、人権侵害です。私たちはむしろ、過去に風俗で働いていた人たちや風俗に関わる仕事をしていた人でも政治家になれる道やチャンスをつくっていくことが大事なのではないでしょうか。風俗の当事者や現場というのは、まだまだ支援や社会保障の行き届いていない領域です。そこから社会の問題、政治の問題へと発展させていく人がいなければ、風俗で起こる不幸を止めようとする人はないに等しいのです。
 そういう意味では、これまで薄井議員は記者として現場の声をメディアで伝える努力をしてきてくれた数少ない理解者なのです。薄井議員の記者としての仕事は、ただ風俗情報を伝えるだけではありませんでした。薄井議員は、内外タイムスでの連載や、マンゾクニュースの記事、市民集会などを通じて、人々に、HIV/STD予防、客のマナーについての呼びかけや、風俗嬢の人権問題(ストーカー被害や店の問題)、法的・社会的支援体制の必要性について訴え、風俗嬢の実態調査でもボランティアで協力してくれるなど、風俗で働いている女性たちの安全と健康、人権について、言葉だけでなく、労力を惜しまず動いてきてくれた人なのです。
 こうした薄井議員のこれまでの貢献は、風俗のユーザーだけでなく、私たちの風俗嬢の労働環境改善と人権問題への取り組みに一石を投じただけでなく、多くの風俗嬢の女性たちにエンパワメントをもたらしてくれました。
 矢野議員と朝木議員は、薄井議員の職歴と仕事の一面だけを取り上げて、セクハラで男女共同参画社会を阻害すると言っていますが、それによって、風俗嬢の社会進出や、政治進出が阻害されることについては全く問題意識がないと言わざるを得ませんし、薄井議員が風俗で働く女性たちの抱える問題にどう取り組んできた人なのかを全く知らずに批判しています。
 薄井議員は職歴についてブログで包み隠さずプロフィールをオープンにして当選しました。風俗情報誌を出す出版社で働いていたからといって議員を辞職しろというのは、職業差別以外の何ものでもありません。
 
 矢野議員と朝木議員の、薄井議員に対する言動によって、薄井議員だけでなく、風俗に関わる仕事をしている人たちや、性にまつわる仕事をしている人たちが怒り、傷つき、嫌な思いをしました。もうこれ以上、風俗を差別する言動を続けるのは止めてください。そして、東村山市長へ提出した薄井議員の辞職勧告申出書を取り下げてください。薄井議員の誹謗中傷活動をする時間があったら、もっと他の重要な課題に取り組んでもらいたいです。それが有権者や市民に対する役割と責任ではないでしょうか。

【賛同人】(6月21日現在)

松沢呉一(ライター)
神田敏晶(KandaNewsNetwork,Inc.代表取締役)
吉村英二(消費者リポート編集長)
塚本まこと(AIDS Poster Project)
木下茅(ピープルズプラン研究所)
澁谷知美(東京経済大学専任教員)
武者小路公秀(反差別国際運動日本委員会理事長)
環さくら(会社経営・元AV女優)
麻姑仙女(TG活動家)
徳永信一(弁護士)
ランス(ライター/bolg『For Weekender』主宰)
坪内達昭
松田さおり(教員)
吉住亜矢(株式会社新評論)
宮台真司(首都大学東京教授)
金子慎一郎(AV男優)
郭金明(風俗情報誌記者)
富永さとる(美しい国/都民)
水谷和子(都民)
松田遊人(風俗ライター)
早川行雄(武蔵野在住)
坂本公佳(風俗嬢)
ひなぎく(ストリッパー)
福田能文
すずきゆい(風俗嬢/都民)
山田太雲
清末愛砂(大阪大学大学院教員)
ちさと(風俗評論同人誌サークル「世間様って何?」代表)
黄金咲ちひろ(心理カウンセラー)

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わずか3日程度で、これだけの賛同が集まっています。そのくらいにひどい話でありまして、ここまで私がさんざん繰り返してきた「セクハラの野放図な拡大解釈」が行き着いたもっとも滑稽な事例であり、もっとも恐ろしい事例でもあります。

以上の文章は転載可能ですので、どしどし貼り付けちゃってください(続く)。

< <<<<<<<<<マッツ・ザ・ワールド 第1513号>>>>>>>>>>