2005-11-25

いただいたご本『はじめての部落問題』

__________________.jpg以前、部落解放同盟の講演会に呼ばれたときに(「糾弾」ではないわよ 笑)コーディネートを担当してくれた角岡伸彦さんの最新刊。角岡さんは『被差別部落の青春』(講談社文庫)を著わして世間の注目を浴びたノンフィクションライター。同い年で差別問題に対する考え方も共有するところが少なくないので、伏見はこの方の活動にはずっと関心を持ってきた。はたしてどんな書き手になろうとしているのか、反差別運動に何を付け加えようとしているのか。

今回は文春新書ということで、益々その展開が興味深い。お手並み拝見。伏見がこれから書き下ろす本の参考資料にもなるので、じっくりと読ませていただこうと思う。取り急ぎ、御礼まで。

● 角岡伸彦著『はじめての部落問題』(文春新書)730円+税

2005-11-24

QJr Vol.1刊行記念●ネットラジオ 配信中!(全4回)

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第4回 ネットラジオ版 編集後記(mp3ファイル・7.1MB・録音時間約7.5分/放送開始-2005.11.24)

第3回 ネットラジオ版 編集後記(mp3ファイル・5MB・録音時間約5.5分/放送開始-2005.11.21)

第2回 ネットラジオ版 編集後記(mp3ファイル・7.7MB・録音時間約8.5分/放送開始-2005.11.18)

第1回 ネットラジオ版 編集後記(mp3ファイル・8.2MB・録音時間約9分/放送開始-2005.11.16)

*リターンズ vol.1の発売は、ショップ関係は11月18日前後(ルミエール各店では販売中)、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販はこちら

2005-11-23

創刊「助六」

_1「NAVI」など車関係の雑誌で知られる二玄社から、「男の和」をテーマにした雑誌が創刊された。表紙は忌野清志郎、巻頭特集はなんと「ジムより武術」! ゲイ雑誌ではまったくないのだが、特集といい、コンテンツ(「男子、一生の料理道具」「古武術案内」などなど)といい、ゲイ関係にも大いに受けそうな内容となっている。グラフィックもこっていて、部屋に置いておくと様になる。伏見は男の着物に関する体験エッセイを寄稿しているので、よかったらのぞいてみてください。

関係者各位

bo_1.JPGQJr vol.1に寄稿、取材協力などでご協力してくださったみなさん、すでにポット出版から献本が送られているはずなのですが、もしまだ届いていないという方がいたら、お手数ですが、ご連絡ください(数が多いので、どうしても発送ミスなどが出てしまうので)。すぐに対応します。

パレードグラビアなどで撮影させていただいた方にも本当は献本したいのですが、そこまで範囲を広げると、公平にパレード参加者3000人くらいに送らなければならなくなるので、今回はご容赦ください。ごめんなさい。

vol.1をすでにお読みになった方、よかったらご感想などお送りいただければ幸いです。なにぶん、版元も含めてほとんど利益にならない作業で作られている雑誌なので、読者の言葉だけが支えです。それのみが次号に向けてのエネルギー源なのです!

2005-11-22

ゲイはなぜ浮気するのか?

tamano_94_95.jpg早速QJr vol.1を読んでくれた友人(中年のバイ女性)が、率直な感想をくれた。「パートナーシップ論でも、なんだか話しがやたらセックス、セックスで、頭が痛くなってしまった……。やっぱゲイって下半身症候群だ」。たしかに、女性とかノンケ男からすると、ゲイって実存が性に寄りすぎている。僕もそうなのだが、セックスへのこだわりは大きいし、実際、セックス・キティの傾向あり(笑)。コミュニティの中にいるとそれがふつうの感覚になってしまうのだが、たまにノンケなどと話すと、いかに自分たちがセックスを中心に回っているのかがわかる。

僕が最初レイザーラモンHGが苦手だったのも、彼のパロディがゲイたちのセックス・キティぶりを見事とらえていたからだ。ある意味、本質をついていた。それは、どこか自分の古傷に触れるものがあって、痛かった。もちろん、僕は表現の自由は最大限に尊重する立場なので、彼に対して、ゲイ差別だ!とか、ゲイを利用している!とかの運動にありがちな批判はしなかったけど、超個人的な部分では、見たくない気分だった。(お笑い以外の分野でのオープンリーゲイが増えてくれないと、ゲイのイメージ戦略的にはどうかと思う。だが、それはHGの責任ではなくて、こちら側の問題。)でも最近では、すっかり彼に洗脳されて、あの明朗な芸風のファンになった。そしてHGを許容する日本社会のユルさを面白がっている。

ともかく、そんなセックス・キティなゲイの傾向がどこから来ているのか、それを文化人類学や進化論や生物学的な視点からとらえようとしたのが、今回、玉野真路さんが寄稿してくれた「ゲイはなぜ浮気するのか?」だ。これがなかなか興味深い。読んでいて、なるほどと思わせる解説になっている。さすが東大博士課程中退!(って関係ないか)。科学的にゲイの性行動をとらえることは、パートナーシップやHIVの問題を考える上でも、かなり重要だろう。性急に人々の行動に倫理を課す前に、実態が何によってもたらされているのか、から考えてみる必要がある。本質主義批判とかすぐに持ち出すのはやめてほしいわね。

2005-11-21

大阪、ありがとう!

PLUS1.jpg先週末、19日に大阪へ行ってまいりました。HIV啓発イベント「PLuS+」のバディブースさんで、QJrの販売をさせていただきました。QJrを購入してくださる方も少なからずいて、とても励まされた次第です。当日、買いに来てくださったみなさん、感謝、感謝でございます。

野外イベントは梅田駅からそう遠くない扇町公園で行われたのですが、バディさんの他にもNGO関係などさまざまなブースが出店していて、一般の人通りも多く、かなり人が集まっていました。特設ステージでは、女装ショーやらゲイアーティストによる歌などがパフォーマンスされ、大阪のクィアなお祭りを盛り上げておりました。そんな中での営業ですので、ふつうにしていたら目立たない。伏見は、自分のからだにvol.1のポスターを張って、サンドイッチマンになりました(写真)。そこまでやるか、とあきれる方もいらっしゃるでしょーが、あたしゃ、やるときゃやるオンナだよ!

ということで、「Plus1」に関わったみなさまご苦労さまでした。拍手、拍手。あれだけのイベントを成功させるのに、スタッフはどれだけ大変な思いをして準備したことでしょう。その献身に深く感銘を受けます。HIVの感染拡大を食い止めることは、ゲイコミュニティの急務。今後もみんなで力を合わせてがんばっていきたいものです。

ただ、11月も末になると野外は寒い。寒風吹きすさぶ公園は、日が暮れてくると、立っているだけで凍ってしまいそうでした。根性なしの伏見は、途中、何度も喫茶店などに避難し、担当オオバに葛根湯を買ってきてもらう始末。分厚い肉襦袢をまとい、免疫値も正常で健常な伏見ですが、結局、翌日は風邪で熱を出しました(笑)。←情けない

2005-11-17

感謝

QJr vol.1の「大パレード写真集」をめくっていると、さまざまな思いが去来する。そこに参加している人たちは、一人一人、いったいどんな道をたどってそこにやってきたのか、どういう偶然が僕らをあの場に導いたのか。パレードが可能な時代になるまで奮闘した人々の顔も思い浮かんでくる。過去から現在に至る誰ひとり欠いても、ああいう空間を生み出せなかったようにも思える。

そして、東京レズビアン&ゲイパレードとレインボーマーチ札幌のスタッフの方々への感謝。あれだけのイベントを用意した彼らの心意気と、パブリックな精神に深く感銘を受ける。改めて、心より御礼申し上げたい。

*今回、QJrではレズビアンなど女性の写真は少なめなセレクトになっているが、それは同じポット出版から刊行されている「カーミラ」との役割分担だと考えている。両方そろえていただくと、よりパレードの全体像が楽しめると思う。

2005-11-16

速報!

mihon_1.jpgQJr vol.1の見本誌が上がってきて、昨日、伏見の手元にも届いた。自分で言うのもなんだが、本当にいい感じに仕上がった。前号が恥ずかしくなるくらいコンテンツのクォリティは高い、と思う。2冊目になると作る勝手がわかってきたから、というのもあるし、お願いした執筆者やクリエイターの仕事が思いのほかすばらしかったというのもある。ともかく1800円という定価に恥じない一冊になった。

さて、一般書店に先行して、新宿二丁目の、ルミエール系列ショップなどではすでに昨日から発売がはじまっている(どうもありがとうございます!)。二丁目に飲みに行ったお帰りなどにお買い求めいただけたら嬉しい。

2005-11-15

ポスト「マッキー世代」

126_127.jpgvol.0では30代前半くらいのゲイたちに「マッキー世代」としてスポットを当てたのだが、それを受けて、さらにその下に育ってきている世代がどのように先行世代を見ているのか、彼らがどんなリアリティを持って生きているのかをテーマに、座談会を催した。

時はパレード翌日、8月14日。参加してくれたのは、QJrのライターとして頭角を現しつつある田辺貴久さん、今回小説を寄稿してくれたぼせさん、ぼせさんたち愛知軍団とともにパレードに参加したカズさん。そして座談会を構成してくれたバルバラ高尾さん。彼らがその世代の平均的なゲイだとは思わないが、時代の波頭にいて、その方向性をとらえていることは間違いない。とても聡明で、鋭い分析力を持った若者たちだった。

この座談会は、同席したポット出版のサワベ社長に大受けだったのだが、社会運動というものに少なからず関心を持ってきた人々には新鮮なインパクトを与える内容になったと思う。この面白さがわかる人なら、QJrという媒体のテーマ性に共感してくれるに違いない。

*リターンズ vol.1の発売は、ショップ関係は11月20日前後、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販でのご予約はこちら

2005-11-14

大阪のゲイバーをご紹介ください

今週末、11月19日(土)に大阪で行われるHIV啓発イベント「PLuS+」に伺う予定。テラ出版さんのご厚意で、バディブースでQJr vol.1を手売りさせてもらうのだ。関西方面の読者の方々とお目にかかれたらとても嬉しい。ぜひとも扇町公園でお会いしましょう!

営業ついでにQJr vol.1とポスターを持って堂山のゲイバーにご挨拶に行こうと思う。当日のスケジュールがはっきりしないので何時になるかはわからないが、あいまを見て、何軒か回りたい。が、伏見は大阪はほとんど知らない。もしQJrを応援してくださるという店主の方がおられたら、ご一報いただけたらありがたし。あるいは、ここには営業に伺ったほうがいいというお店をご存知の方がいたら、ご紹介ください。

ノンシュガー

______________.jpgカフェインに酔ってしまう体質で、コーヒーは滅多に飲まない。そんな伏見が最近ハマっているのが、このカフェラッテのノンシュガー(森永乳業)。すごく飲みやすくて、後味がいいのだ。そして何よりノンシュガー。QJr vol.1の大詰めの作業は、これで乗り切った。コンビニとかでも売っているので、夜のお供に、目覚めの一杯にいかが? 森永の回し者ではないんだけど(笑)。

2005-11-13

怪しい中年男

____________.jpg朝、お勤めに出かけない、昼間からパチンコをしている、おかしな出で立ちで付近を徘徊している……どう考えても地域社会でキモがられている伏見である。たぶん、通報されないのは、子供の頃より長年ここで暮らしているからで、最近引っ越してきた男なら相当マズい(実際、僕と目を合わせない近所の主婦とかもいるのよ。見てはいけないもの、って感じで目をそむける!)。

先日、ウォーキングをしていると記したのがけっこうな反響で、「いったいどんなサウナスーツを着ているのか」「デブがそんな格好で歩き回って恥ずかしい」といった声が直接、間接にあったので、そのスタイルを一般公開。見たくないだろうが、ほれ、これだよ! 

しかし、どう見ても犯罪者に見まごうヤバいオーラ。改めて、どうして本日、河原でくつろぐ子供連れのお父さんから不審な目で見られたのか合点がいった。そりゃ、そうだ。子供を誘拐しそうな怪しさだもん。いや、誘拐したかったのはお父さん(←若くてハンサム)のほうだけど……。

パートナーか、「家族」か

4_939015_84_X.jpgゲイのパートナーシップはもろい。かすがいになる子供はいないわけだし、二人を結びつける性愛には、一般的に、耐久年数を期待できない。だからそれに替わりうる絆をいかに見つけるのかが、ゲイカップルの大きな課題になってくる。それがなければ長期的かつ安定的な関係性は望めない。

僕らにはどんな選択肢があるのか。

「愛の賢人会議」の発言者、大塚隆史さんのように、パートナーシップの構築自体を、ふたりの絆にしていく方向もある。関係性の創造こそが、カップルの目的になる志向だ。

一方、長谷川博史さんのように、複数の親しい仲間との家族的な関係性を築いていくことに可能性を見いだすのも、一つの道かもしれない。性愛を基盤としないところに安定があるともいえる。

QJ4.jpgどちらが正しいともいえない。あるいは、他にもさまざまなライフスタイルがあるだろう。結局、何を自分が納得して選択するのか、だ。ただ、ゲイライフにおいては友情というものが大きな意味を持っていることは間違いない。大塚さん曰く、パートナーシップは周囲に支えられるものだし、長谷川さんのように普段から友情を深めていなければ、老後になって急に「家族」をやりましょう、というのも無理がある。

リターンズ vol.1の特集「あなたに恋人ができない理由 関係が続かない原因」を作ってみたら、旧シリーズの「vol.4—友達いますか?」(勁草書房)の重要性が浮き上がってきたように思えた。パートナーを得ようが得まいが、友達がいること、友情を育んでいることは僕らにとって欠かせない(まだ読んでいない方がいたら、「友達いますか?」も併読してみてください)。

*リターンズ vol.1の発売は、ショップ関係は11月20日前後、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販でのご予約はこちら

2005-11-12

誰が変態なのか?(QJr vol.1)

________「真の変態」とは誰か。それは、ケツの穴に腕が二本も入ってしまうフィストファッカー? ドラッグ中毒でセックス依存症の中年オカマ? 貞操を誓うそばから浮気せずにはいられないニンフォマニア? もはや複数プレイでしか感じない乱交ファン? ……いや、そうした方々はむしろQJrではノーマルの範疇に入れている。好奇心旺盛な性の冒険者たちは、人類の持つフロンティア精神にその身を奉仕している前衛だ(←ホントか)。

Vol.1の特集「あなたに恋人ができない理由 関係が続かない原因」では、もっともアブノーマルな人々を、長年連れ添った関係でありながらセックスを維持しているカップル、と位置づけている。どうして日常生活を何年も共有しているにもかかわらず、いまだに発情できるのか? なぜ同じ人と同じようなセックスをずっとしていて満足できるのか? 家族のような関係になっているのに、なんでいまさら興奮できるのか? そうした疑問のほうから、性愛やパートナーシップを見ているのだ。

とくに、座談会「愛の賢人会議」では、大御所たちによって経験的で実践的な議論がされていて、実に参考になる。伏見自身、デビュー作以来、15年もこの問題を著述のテーマの一つにしてきたわけだが、いまや益々、ゲイたちの間で(そしてストレートの人々の間でさえ)、安定した永続的な関係性と性愛の高揚の両方を手に入れたい、という欲望と矛盾は大きくなってきている。その解決法は提示できないにしても、問題を正面からとらえようというのが今回の特集の一つの目的だ。

*ちなみに左の写真は本誌にはまったく関係ない(数十年前マニアによってとられた、ホモエロティックなアルバムよりの一点)。

*発売は、ショップ関係は11月20日前後、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販でのご予約はこちら

2005-11-11

大パレード写真集(QJr vol.1)

001parade_tobira.jpg今回のQJrでは東京&札幌パレードのグラビアに60ページ近くも割いている(おかげでvol.0よりも増ページすることに!←ポット出版様のご厚意で定価は据え置きよ)。

「大パレード写真集」と名付けたのだが、QJrの版型でこれだけのボリュームのグラビアにすると、まさに写真集と呼んでいいような迫力だ。8月13日、カメラマンを5人も動員して、いろいろな角度からゲイやレズビアン等にとっての2005年を写し出そうとしたのだが、なかなかいい瞬間をとらえることができたと思う。そこからは言葉以上に伝わってくる何かがある。10年後、僕らがどんな思いであの一日を、今という時代を思い出すことができるのか。そのときまで書棚に残る一冊に仕上がったと確信している。

グラビアは東京レズビアン&ゲイパレード、レインボーマーチ札幌、代々木公園で森栄喜氏が撮影した100人(!)のポートレイトの3つのパートからなっている。

当日、森氏の「パレードの肖像」のためにポートレイトを撮ることを許可してくださった皆さんに感謝。そしてもちろんパレードの参加者たちに御礼申し上げたい。

*発売は、ショップ関係は11月20日前後、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販でのご予約はこちら

2005-11-10

青春風呂、そしてマンコたち

____.JPG今年の前半はからだに故障が多発したりして、気力も体力も最悪の状態だった。更年期障害もあってか、もう生きるのが嫌なくらいだった。そういうときにはダニにかまれた程度のことでもひどく傷ついたりもしたが、いまや、調子は絶好調。何か全身に力が漲っていて、どいつもこいつも死にたかったらかかってこーい、みたいな勢い(←ヤバいクスリは使用していません)。

で、元気ついでに、足首のねん挫(実は骨折だったかも)で中断していたウォーキングを再開。黒いサウナスーツに身を包み、荒川の周囲の小道を一時間程度ブリブリ歩いて、汗をたっぷりと流す。数年前、同じ格好で歩いていたときに、すれ違った小学生のガキどもに、「ダイエットだ! ダイエットだ!」と囃し立てられたトラウマも、完全に克服だーっ!

そして本日はいつものコースの途中で、高校生男子の集団に遭遇。どうやらマラソン大会のようで、体育着姿も初々しい若者たちが息を切らせて反対方向に走り去っていく。その数ざっと数百人。彼らの汗のにおいにまみれて、こりゃ青春風呂だね、と極楽気分。若いと汗のにおいも饐えていなくていい。コラーゲンを注入されたようにこちらの細胞も活性化する。

ところが、彼らの背中を見送ってしばらくすると、今度は男子を追うように女子たちが土煙を上げながら走ってくる。それもジャガイモやカボチャのようなブスばかり。そして、マンコ集団の残り香は本当にすごかった。だって8×4の噴射の中にいるみたいなんだもん! パフューム……

NANA

NANA.jpg遅ればせながら、現在「NANA」を熟読中。以前一度、まんが喫茶で挑戦したことがあったのだが、そのときは1巻で挫折。どうもピンとこなかった。今回、仕事の参考資料として読んでいるので、がんばって2巻の壁を乗り越えることができた。そうしたら、だんだんページを繰るのが楽しくなった。けれど、若者たちの希望の物語は、四十路のオカマにはまぶしすぎる。青春はそれだけでまばゆい。

2005-11-09

QJr Vol.1 あなたに恋人ができない理由 関係が続かない原因

4_939015_84_X.jpg今回の表紙モデルは、クラブシーンでゴーゴーとして活躍するカズマさん。Vol.0の二丁目キャンペーンのときに疾風のごとくキャンギャル隊の前に現れて、応援演説をぶってくれた方です。伏見はその心意気に感激し、そしてもちろん彼の見目麗しさを見初めて、ぜひに、とモデルをお願いしました。撮影は8月に行われた東京レズビアン&ゲイパレードの会場です。カズマさんは中のグラビアでもそのゴージャスなからだを披露してくれています。

*発売は、ショップ関係は11月20日前後、全国有名書店は11月末になる予定です。ポット出版の通販でのご予約はこちら

新装開店のご挨拶

この度、「伏見憲明ホームページ」と、「メイキング・オブ・QJr」を合流させて、「伏見憲明・公式サイト」として新装開店することになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

「うたかた日記」は、日々の出来事などをとりとめなく綴っていくつもりですが、記事によってはまさに泡沫のようにアーカイブされずに消えていくかもしれません。それどころか、数時間アップロードされるだけの場合もあるでしょう。あくまでも伏見の気分次第なので、そういうものだと思ってご覧いただければ幸いです。

QJrに関する記事は、過去のものとともに「クィア・ジャパン・リターンズ」のカテゴリーにストックされていく予定です。メイキングという実況中継ではないかもしれませんが、QJrについての情報はすべてここから引き出せるように心がけます。

「作品紹介」に関しては、これから徐々に記事を充実させていこうと思います。上梓した本もかなりの数になっていて、一度に記す余裕がないので、暇を見つけては書き足していきたいと考えています。

松沢呉一さんを見習って、遠からず、有料メールマガジンを発行する予定ですので、日記などはそのお試し期間だと思って読んでいただければ幸いです。メルマガについてはまた後日、詳細をアップします。

トラックバックやコメントなどの機能は付けませんが、読者からのメールなどは機会があればご紹介していきたいとも考えております。お問い合わせフォームのほうからお送りいただければ、と思います。楽しいメールをお待ちしております! また、仕事関係のご連絡もそちらをご利用ください。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2005-11-08

「性という饗宴」自薦文

そりゃ、3400円もしたら書店のレジに持って行くのは勇気がいるだろう。手もとに置いたとて、600ページもある分厚さに威圧され、ページをめくる気にはなれないかもしれない。だけど、一度読みはじめたら、やめられないとまらないかっぱエビせんの♪のような本であることを保証します。

だって、僕と対話をしている人たちの顔ぶれを見てほしい。漫画家だけでも、今をときめく安野モヨコ、だめんずの倉田真由美、バナナフィッシュの吉田秋生の大物そろい踏み。スター学者の宮台真司もいれば、オタキングの岡田斗司夫、今は亡きコラムニストのナンシー関、身障芸人のホーキング青山……と、いったいどこから湧いて出てきたのかわからない豪華な面々。

そして、そのお話しも多彩きわまりない。フィストファックのプロが、腸を痛めないためにプレイをする前日はピーナッツはやめたほうがいい、なんて話しをしているかと思えば、竹田青嗣が近代社会の原理について講義している。瀬戸内寂聴尼がドラァグクィーンを相手に、どうせ親はすぐに死ぬんだからカミングアウトは先延ばししておけばいい、なんて説法している一方で、ロイ・アッセンハイマー神父が、アル中とヤク中だった過去をカミングアウト。高校教諭のトランスジェンダー、宮崎留美子が、妻に女装バレしたときの恐怖に語れば、ウーマンリブの田中美津は、万引きで捕まったときのことを自慢している……。もう抱腹絶倒、しっちゃかめっちゃかな発言の連発なのである。

もちろん、真面目に性について考えたい向きには、「ジェンダーフリー論争」なる章も用意してある。ジェンダーフリーとは最近やたら物議をかもしている言葉であるが、賛成派は、男らしさや女らしさから解放されて、もっと自由に生きようよ、という立場で、反対派は、ジェンダーフリーは男女の区別を無くすことが目的では……という疑義を抱いている。

リベラルな志向の人は安易に前者に乗ってしまうのだけど、問題はそう単純ではない。性別とは、生物学的な男女の間がグラデーションになっているにもかかわらず、文化の側が恣意的に線引きをして二つに分けて認識しているもの。角度を変えて見れば、ここからここまでは男で、ここからここまでは女としている幅自体が、男らしさ、女らしさになる。とすると、男らしさや女らしさの解放を突き詰めれば、論理的には、男女の区分自体を否定することになるのだ。つまり、それこそ反対派の恐れていること。

もちろん、性別なんてなくなっちゃえばいいじゃん、という脳天気な輩はそれでいいかもしれないが、それだと、男に欲情する男、つまりゲイであることだっていけないことになるし、女であること、男であることも解放されるべき状態になる。ってことは、性別の要素を介して行なわれる営みは、すべてバツになってしまうのだ。セックスすることも、男らしい格好をすることも、化粧をすることも、男子だけでサッカーをすることも……アカン!と。

そもそも男女そのものがなければ女性差別はなくなる。だけど、そうは言っても、性別がなくなったら日常がつまんなくなっちゃうよ!というのがふつうの感覚だと思う(それって交通事故をなくすために車を禁止する、というのといっしょだよね)。だけど一方で、今時、「らしさ」なんて押し付けられるのもかったるいのも事実。ならば、いったい性別というものをどう考えていったらよいのか、という議論が浮上してくるわけだ。

ここでは、それをジェンダー問題の論客総当たり戦のごとく展開している。加藤秀一、江原由美子、小浜逸郎、吉澤夏子、野口勝三……といったそうそうたる方々に、さまざまな視点から質問を投げかけて、それぞれの論点がかみ合うように、伏見が糊しろになっている。もう僕をリングにして、ガンガンやってくれ、って感じ。

この本はその他にも人類学から歴史から精神分析から……面白くてためになる対話が盛りだくさん。登場する人は総勢59名! 単行本3冊分はある。その上、巻末には、「「オカマ」は差別か」のシンポジウムもおまけで収録してある。それでこの値段だったらけっして高くはないだろう。高いなんて言ったら版元ともども泣きます!

振り返ってみれば、対話者のみなさんと、一回一回、淫らにやりまくったような気がしてくる。まさに「性という饗宴」の一冊なのだ。