2005-07-05

シンデレラ・ストーリー

月曜の朝、いつもより早く出社しようと1時間早く駅に着き、意気揚々と「まい泉」のカツ丼525円を小田急デパ地下で買い込み、さて山手線に乗り込もうとしたその瞬間。その日たまたま、ヒールのまったくない、革のべらっとしたサンダルを履いておった私。ホーム先頭で電車を待っており、さて山手線に乗り込もうとしたその刹那。私の後ろにならんでいた人にサンダルのかかとをぐいと踏まれ、そんなことは予想だにしなかった私はそのまま車内へ乗り込もうとしてしまい、私のサンダル(左足用)が電車とホームの間にころりと落下。齊藤しばし硬直。何が起きたのか咄嗟には理解できずボウ立ち。そして無情にも閉まる山手線のドアー。あああぁぁ……。閉まるドアーと共に、私の心は奈落へ。朝っぱらから左足のみ裸足で山手線内に棒立ちする悲しさ。哀れです。あわれはあわれでも、もののあはれ、ではまったくありません。現代語での「哀れ」です。お気の毒、です。心底自分のことが気の毒になりました。いくら突拍子もない格好の若者で溢れかえる神宮前とはいっても、雨の日の左足裸足+地味な服装は、哀れさと間抜けさと不気味さ以外なにも醸し出しません(雨じゃなくとも。たとえ晴れていたとしても。つまり、いつなんどきでも)。仕方がないので、竹下通りのダイソーによたよたと入り、ビーチサンダルを探すものの、見つけられず。店員(ギャル)に声を掛けてしまいました自力で探し出すべきだったろうに。無念。いえ、全身全霊、私の全知能と五感をフル稼働させ、ビーサン(ビーチサンダルの略語)を探したのですが、見つけられなかったのですから、これはもう、いたしかたありませぬ。不審そうに案内する店員を尻目にわけのわからない柄のド黄色いビーサンを購入し、その場で着用。普段、靴や靴下に覆われた甘やかされ放題の私の素足に、都会のアスファルトは厳しかったです。嗚呼、東京砂漠アスファルトジャンゴー(ジャングルの意)を体感。