2005-05-30

池袋ジュンク堂トークセッションの打ち上げで藤本さんから教えてもらう

QJrの販売促進キャンペーン、池袋ジュンク堂で伏見憲明さん(QJr)と斎藤綾子さん(作家、『結核病棟物語』が猥褻な感じで僕は好きです)と井上メイミーちゃん(『カーミラ』編集長)の3人でトークセッション。
(ジュンク堂の田口さんをはじめスタッフのみなさんにお世話になりました)

で、帰りに軽い打ち上げ。筑摩書房の編集者でマンガ研究もしてる藤本由香里さんも一緒に参加してくれました。

その場で、藤本さんは誰に編集を教えてもらったのか、って話になったのです。
藤本さんは、いや、とくに誰、ってわけじゃないけれども…(勉強になったのは)、ってなふうに言った上で、まだこの仕事を始めてばかりのころに天野祐吉さんに怒られたことが良かった、という話をしてくれました。

天野さんをはじめ三人の人に、ある雑誌で座談会をしてもらい、その編集を担当したそうです。
テープ起こしをもとに、文章を整理して天野さんにチェックを依頼、それを受け取りにいったとき、
これ、誰がまとめたの、などと天野さんが質問。そして、下手だね、と一言いったそうです。
そこで藤本さん。帰ってから、文章整理をやり直して天野さんの元に。

あの一言は、今でも忘れないって、いう話でした。

僕は、「天野さんが始めに戻した原稿って、もう入稿してもいい、っていうつもりで戻してくれたの?」と聞くと、島森さんが直してくれていたんだから、そういうことだと思うよ、って。

イヤー、藤本さん、すごいですね。

一番穏便に済ますなら、ゴメンナサイっていってそのまま入稿すれば、またこのことで天野さんに会うこともなく、すますことができたんですよね。
もう一度やり直すって、労力をかけるってことで凄いし、また「下手だね」なんて言われて、怖くていやな思いをしなければならないかも、ってことを選ぶってことでも凄い。

「普通の人なら、ゴメンナサイって口で言うだけで、そこまでやらないよね。そこが凄いね」って僕が言ったら、
伏見さんと斎藤さんが口をそろえて、ゴメンナサイも言わないヤツばっかり、だって。