2015-01-28

「手」を加えたおいしさ

仕事の撮影で、久しぶりにおにぎりをにぎりました。
小学校三年くらいの頃、おにぎりに、というよりも
おにぎりをにぎることにハマっていた時期があり、
晩ご飯の度に塩むすびを作り、海苔を巻いて食べていました。
そのころから、おむすびは自分の手でにぎるもの!
ラップを使うのは、邪道だ!
と思っていました。

おにぎりのご飯は、茶碗に盛られたご飯と同じ米を使っているのに
何となく違う食べ物のような気がするのは、
ご飯の密度によるものだと思っています。
人の手は、ご飯つぶとご飯つぶの間にまで入り込んで
よりご飯同士を密着させることができます。
対して、ラップはつるつるしたビニールのため、
ご飯つぶ同士をくっつける効果が、手に比べて薄いのです。
さらに、ラップと手で全く味が異なるのは塩むすび。
人の熱がダイレクトに加わることによって塩が溶け出し、
ほんのり甘みが加わります。この味はラップだと出せません。

…と、個人的には思っているのですが、
「だってラップのほうが衛生的じゃん」
と言われると返す言葉がないのが悲しいところです…。