2009-05-11

【資料】ポット出版の現行「出版許諾契約書」のひな形

ポット出版の現行「出版許諾契約書」のひな形を公開します。

——————————————–ココカラ↓

出版許諾契約書

別紙付属覚書を含む

著作物名
    —————————————————————————————————

著作者名
    —————————————————————————————————

著作権者●●●●●●●●●●●●を甲、
出版者・ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)を乙とし、
上記著作物を書籍として発行することについて、次のとおり契約する。

【基本事項】
第1条(独占出版の許諾) 甲は、乙に対して表記の著作物(以下「本著作物」という)を独占的に複製・譲渡(以下「頒布」という。)することを許諾する。甲は、第10条第5項の場合を除き、第三者に対して本著作物の全部あるいは一部の複製を許諾しない。
2 前項の甲の許諾には、オンデマンド出版(*)またはオンライン(**)で頒布することを含む。
3 前二項の規定にかかわらず、甲乙同意して、本著作物を第三者に二次使用(複製)、その他オンラインによる利用をさせる場合は、甲はその運用を乙に委任し、乙は具体的条件について甲と協議して決定する。
* オンデマンド出版の方法による頒布とは、読者の求めに応じて随時、本著作物を印刷・製本し、これを提供することをいう。
** オンラインによる頒布とは、インターネットなどの公衆回線を用い、読者の求めに応じて随時、本著作物のデータを配信することをいう。
4 甲は自ら、本著作物の全部または相当の部分を公衆へ送信する場合は、あらかじめ乙に通知し、甲乙協議のうえ取扱いを決定する。

第2条(甲の責任) 甲は、本著作物が完全な原稿(図形・美術・写真などを含む)であることを保証する。
2 甲は、本著作物が他人の著作権を侵害しないことを保証する。
3 甲は、本著作物に登場する人物または団体等が実名あるいはモデルとして実在する時は、本著作物中における改変・変形の度合に関わりなく、その旨を乙に事前に書面で通知する。
4 甲は、200●年●●月●●日までに、完成原稿を乙に引き渡す。やむを得ない事情があるときは、甲乙協議して、その期日を変更することができる。

第3条(乙の責任) 乙は、第2条第4項の完成原稿引き渡し後、6ヵ月以内に本著作物を発行する。やむを得ない事情があるときは、甲乙協議して、その期日を変更することができる。
2 乙は、本著作物の定価・造本・発行部数・増刷の時期および宣伝・販売の方法を決定する。
3 乙は、慣行に従い、継続して出版する義務を有する。増刷のつどその部数を甲に通知するほか、毎年、9月30日締め、あるいは乙の決算日から3ヵ月以内に、本著作物の販売部数を(オンデマンド出版、オンラインの方法による頒布も含む)甲に報告する。甲の申し出があった場合には、乙はその証拠となる書類の閲覧に応じる。

第4条(類似著作物の出版) 甲および乙は、本契約の有効期間中に、本著作物と明らかに類似すると認められる著作物あるいは本著作物と同一書名の著作物を出版せず、また第三者に出版させない。

【経済事項】
第5条(著作物使用料および支払方法・時期等) 乙は、甲に対して、次のとおり本著作物の使用料を支払う。ただし、
著作物使用料 定価の10%
支払方法 ◎発行部数 ●●●●-100(宣伝寄贈用)部=●●●●部に対して。
(●●●●部×定価・本体価格●●●●円+税●●●●円×●●%=●●●●円)
◎実売部数 ●●●●-100(宣伝寄贈用)部=●●●●部に対して。
(●●●●部×本体価格+税・●●●●円+●●●●円×●●%=●●●●円)
(◎◎◎どちらかを選択して、この行と◎を削除する)
支払時期 ◎発行部数 初版第1刷は発行月末締め、4ヵ月後の10日(200●年●●月発行/200●年●●月振込)
第2刷以降は発行月末締め、4ヵ月後の10日 ◎実売部数 初版第1刷は実売部数分を、発行後6ヶ月目の月末締め、その40日後の10日(2007年10月発行/2007年2月振込)
以降直近の9月末締め、12月10日に実売部数分を支払う。
このとき、(その締め日の実売部数−前回までの支払い済み部数)が100部未満の時は、
その実売部数分の支払いを行わず次回の支払い時に合算して支払い、100部以上の時は100部単位で切り上げて支払う。
第2刷以降は発行部数分を発行月末締め、4ヵ月後の10日。また、このとき、初版の残額を同時に精算する。
また、甲は、発行部数の半分を、発行月の3カ月後の10日に内払いとして支払うことを申し出ることができる。
乙はこの申し出を受けた場合、その額を支払う。
(◎◎◎どちらかを選択して、この行と◎を削除する)
2 納本・贈呈・批評・宣伝・業務などに使用する100部について、前項の初版部数から除外する。
3 甲は、流通過程での破損・汚損および在庫調整などやむを得ない事情により廃棄処分した部数について、著作物使用料を免除する。
4 初版予定部数は●●●●部とする。ただし、乙の責任において、増減できる。
5 オンデマンド出版、オンラインによる著作物使用料に関しては、甲乙、その都度、別途協議して具体的条件を決める。

第6条(費用の分担) 本著作物の著作に要する費用は甲の負担とし、製作・頒布・宣伝に要する費用は乙の負担とする。

第7条(贈呈部数等) 乙は、初版第1刷の際に10部、増刷のつど2部を甲に贈呈する。
2 甲が寄贈などのために本著作物を購入する場合は、次のとおりとする。
     定価の30%引き
 乙に甲へ支払うべき印税がある場合は、それより差し引き、それを超える分があった場合は、甲は乙に3ヵ月以内に精算する。甲より寄贈者個々への送料は、甲の負担とすることができる。

 【その他】
第8条(校正) 本著作物の校正に関しては甲の責任とする。ただし、甲は、乙に校正を委任することができる。
2 甲の指示する修正増減によって、通常の費用を著しく超えた場合には、その超過額は甲の負担とする。ただし、甲の負担額・支払方法は、甲乙協議して決定する。

第9条(著作者人格権) 乙が出版に適するよう本著作物の内容、あるいは表現またはその書名・題号に変更を加える場合は、著作者の承諾を必要とする。また、著作者から修正増減の申入れがあれば協議して行う。

第10条(乙による優先使用) 甲は、乙に対し、録音、録画を始め、e-Book、CD-ROM等の電子媒体、あるいは今後開発される有形的媒体に、本著作物の全部あるいは相当量の部分を複製頒布する優先的権利を与える。
2 甲は本著作物の翻訳・ダイジェスト等、また演劇・映画・放送等、その他二次的使用について、乙が優先的に使用することを認める。
3 甲が前二項の態様による著作物の利用を第三者に許諾する場合は,あらかじめその態様を特定して乙に通知する。
4 乙が前項の通知を受けてから3ヵ月以内に本条第1項、あるいは第2項の権利を行使しなかった場合は、以後その態様に関する権利を失う。
5 甲は、本著作物の版面を利用する複写(コピー)等による複製権の管理を乙に委託する。乙はその複製権の管理を乙が指定する者に委託することができる。甲は、乙が指定した者が、その複製権の管理をその規約において定めるところに従い、再委託することについても承諾する。

第11条(第三者による使用) 前条第4項に関わらず、本契約の有効期間中に、乙の発意と責任に基づいて出版される本著作物が第三者によって複製、二次的使用、電子的利用に使用される場合、甲は付属覚書によって、乙にその運用を委任できるものとする。

第12条(乙による宣伝のための使用) 乙は、本著作物全文を、宣伝のために、利用することができる(主にインターネット上の全文検索)。また、乙が認めた第三者に利用させることができる。このとき乙は甲の著作権保護のための充分な配慮をする。

第13条(契約の解除) 甲および乙は、相手方がこの契約の条項に違反したときは、31日以上の期間を定めて書面により契約の履行を催告し、この期間内に履行されない場合には、本契約を解除することができる。
2 前項は、乙が以下の場合のときにも、適用できるものとする。
(1)差押、仮差押、その他公権力の処分を受け、または会社整理、民事再生手続き、会社更生手続の開始、破産、あるいは競売を申し立てられ、または自ら会社整理、民事再生手続、会社更生手続の開始、あるいは破産の申立をしたとき。
(2)自ら振出し、あるいは引き受けた手形、または小切手につき不渡り処分を受ける等、支払停止状態に至ったとき。
(3)その他資産、信用状態が悪化し、またはそのおそれがあると認められる相当な事由があるとき。

第14条(契約の有効期間と更新) 本契約の有効期間は、契約の日から初版発行の日まで、および初版発行後満2ヵ年間とする。
2 本契約の満了時前に品切れ状態が1年間続き、甲の書面による催告を受けてから、半年以内にその状態が改善されなかった場合を除き、期間満了のときから3ヶ月間、本契約と同一条件で自動的に更新され、以後も同様とする。

第15条(契約内容の変更) 本契約の内容について追加・削除その他変更する必要が生じた場合は、甲乙両者の合意の文書による。

第16条(契約の尊重) 甲および乙は、本契約の解釈について意見を異にしたときは、誠意をもってその解決にあたる。

 上記の契約を証するため、同文●通を作り、甲乙記名捺印のうえ、各1通を保有する。

●●●●年●●月●●日

甲(著作権者)

住 所

氏 名

乙(出版者)

住 所  渋谷区神宮前2-33-18 303  150-0001  
電話 03-3478-1774  ファックス03-3402-5558

氏 名 ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)
代表取締役  沢辺 均

「日本ユニ著作権センター 出版契約書ひな型・ユニA 2005」を元にポット出版で改定2005.07 200701_V2
付属覚書
(二次・二次的使用)

著作物名
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著作者名
    —————————————————————————————————

●●●●年●●月●●日、著作権者●●●●●●を甲とし、出版者・ポット出版(株式会社スタジオ・ポット)を乙とし、両者の間に契約され、乙の発意と責任に基づいて出版される表記の著作物(以下「本著作物」という)の第三者による二次使用・オンデマンド出版・オンライン・二次的使用の権利については、甲と乙は、出版契約の有効期間中、下記の覚書によるものとする。

第1条(第三者による二次的使用) 甲は本著作物の下記の態様について、その運用を乙に委任する。
  (委任するものを囲む)

翻訳 ダイジェスト
録音 録画 電子出版
演劇 映画 放送

 委任を受けた本著作物の二次的使用については、乙は第三者との間の具体的条件について、甲と協議して決定する。

第2条(第三者の二次・二次的使用料の配分) 本契約第1条第3項により甲乙同意した本著作物の二次使用、ならびに本付属覚書第1条の委任を受けた本著作物の二次的使用において発生した著作物使用料に関して、下記のように甲乙分配する。その使用料とは、総額から源泉税と仲介手数料を差し引いた手取りの金額をいう。

① 翻訳・ダイジェスト: (甲80%、乙20%)に相当する金額
② 録音・録画・電子出版: (甲80%、乙20%)に相当する金額
③ 演劇・映画・放送: (甲80%、乙20%)に相当する金額
④ オンデマンド: (甲80%、乙20%)に相当する金額
⑤ オンライン: (甲80%、乙20%)に相当する金額
⑥ その他の態様(文庫化等): (甲80%、乙20%)に相当する金額

「日本ユニ著作権センター 出版契約書ひな型・ユニA 2005」を元にポット出版で改定2005.07

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このエントリへの反応

  1. [...] 参考資料 ・ポット出版の現行「出版許諾契約書」のひな形 ・Googleによるポット出版発行物の掲載状況 [...]

  2. [...] た電子書籍込みの契約書ってつい最近始まったんじゃないの。 (ポット出版はかなり近い文言で、もう何年も前から契約書に電子書籍のこと書き込んでいるけどね、って自慢ポイ?!) [...]