2003-07-10

「断食」中に食べるもの[初級編]

飛行機で大阪に到着。バスで難波まで行き、1ヶ月の入院ゆえ荷物が多いので、八尾までタクシー。やっとたどりついた甲田医院には、ゆるやかで和んだ雰囲気がありました。
前に甲田先生に診察していただき、今日の入院が決まったのですが、いやはやここまでは長い道のりでした。でも、断食の内容すらはっきり把握していないのに、甲田先生の「治る!」の一言で、私はどんなことをしても入院したいと思っていました。なので、今日はとっても嬉しい気分!
大体、家にいたり友人と食事をする時は、正直言って「蛇の生殺し」状態……。もう、みんなと同じように食べたいのに、食べてはいけない! そう、この入院の前に、甲田先生による食餌療法があって、それをできるだけ守って日々を過ごさなければならなかったのです。朝食は抜き。青汁と水溶性マグネシウムとビール酵母、そしてスピルリナの錠剤を服用し、あとは水や柿の葉茶を飲むだけ。昼は玄米粉70gをクリーム状に煮詰めた玄米クリームと、お豆腐半丁のみ。夜は青汁と玄米クリームとお豆腐半丁の3点セットと、ビール酵母、スピルリナを胃に入れるのみ……。たったこれだけ!! でも、日本で実家に戻ると、母は決まって「それじゃあ絶対に栄養が足りない! 死んでしまうか頭が変になるからもっと食べなければダメ!」と言い続けて、私のお皿にどんどんおかずを入れるから断われなくなって食べてしまったし、ベルリンでも息子の食事だけ作って自分が食べずにいるのはかなり厳しかったのです。まぁ、私の意志が弱いだけなのですけれどもね……。それに人と外食などがほとんどできなくなってしまったので、これにはかなり困っています。そういう時は、ちょっとずるしてお蕎麦やさんで蕎麦がきやざるそばなどを食べていました。
飽食の時代なので、私のように粗食・少食の療法などを始めると、まわりと歩調が合わなくなって、生活のリズムもずれてきて本当に大変です。その上私に少しでも心的トラブルがあったり、早急にクリアしなければならない仕事などがあったりすると、ストレスというほどのものでなくても、アイスやお菓子、あるいは軽食をモ〜〜〜レツに食べたくて抑制が効かなくなるのです。今まで、その葛藤は本当に凄まじいものでした。
入院してしまえば、患者さんはほとんど皆同じものを食べているので、何も「美味しそうなものおあずけ」状態ではない。16時に始まった、患者さんみんなと一緒のお夕飯は楽しいものでした。み〜〜んな少食だし、玄米とお豆腐なんですもの! それに、今まで私が家で食べていた玄米クリームよりずっと量の多い玄米の五分粥と、日本の美味しいお豆腐だったので、もう私など最高の気分! 「あら〜〜。私、いつもより多いお食事です。」と言ったら、みなさん大変だったのねぇといったように頷いて、「じゃあこれは?」と出してくださったのが薬味、ごまとお醤油。でも、残念ながら私はまだそれらを口にしてはいけないのです。塩のみ! そう、つまり他の患者さんより若干病状が良くないので、お豆腐も塩で食べなければならない。でも、私にとってはとにかく全てが美味しくて、ありがたくいただき、食べ終わった後、嬉しさのあまり気が抜けたのか、持っていたペットボトルの水をがぶがぶっと飲んでしまいました。
「あ!!」と他の5人の患者さんが一斉に私に注目! え!
何か私、無作法なことしている? がぶ飲みは院内で禁止とか?
あ〜〜〜! そうでしたー。食事前の30分、そして食事中はもちろん、食後なんと3時間も水分を補給してはいけないのです! 胃を荒らしてしまうからです。これは、かなり重要なことなのだそうです。いつもは気をつけているのだけれども……。なんてことでしょう! 初日からつまづいてしまいました。
すっかり忘れていた私……。他の患者さんは、懸命に喉の渇きと戦って我慢していらっしゃるというのに、私ったら……。
「ごめんなさい、みなさん! あの〜〜。今日は皆さんの分も、私が食事中にお水をいただいてしまいましたー!」などと言って笑ってごまかしたのでした。
もちろん、食後3時間後には飲んでもかまわないし、水も柿の葉茶も、1日にかなり飲むのです、但しゆっくりと少しずつ。

病室の整理をした後はお風呂タイム。お風呂は5時から順番に入るのだけれども、必ず二人ずつ一緒に入る規則になっています。そして、そのお風呂場には2つの浴槽があって、一つは熱いお湯、もう一つは18度の水が入ってます。
それを、各1分毎に順番に入って、いわゆる温冷浴をします。
水ー湯ー水ー湯ー水-湯ー水と入るのです。これにより、血液の循環が良くなり、身体もほかほか、そして肌がつるつるに!
普段は家の浴槽でやる時は、もっぱらシャワーで同じようなことをするだけだけれども、甲田医院のお風呂は2つの浴槽があるので簡単だし、効き目もすごい! 手足の指先まで、じ〜〜〜んと感じる血の流れ。お風呂から出た後の爽快感!! 元気が倍増するような感じです。

7時半、甲田先生登場! 入院中の私の体操などのメニューを書いてくださり、診察を終えて一言。「だいぶ良くなっているなぁ、身体の方。大丈夫、耳も必ず治るよ!」わ〜〜ん!泣けてきちゃう! 甲田先生の「大丈夫! 必ず治るよ」というフレーズはとても有名なのだそうで、患者さんの間では一度は話題になります。これ、病人にとっては最高の言葉なのです!!
さー明日から本格的に断食療法開始です! どんな内容なのでしょうねぇ。初日は、いつもより多い食事でしたけれども、明日は?? 今日わかったのは、断食療法といっても、まったく何も食べないってわけではないということ……。
いろんな断食がありそうです。 

このエントリへの反応

  1. はじめまして、楽しく拝読させて頂いております。
    私は昨年西式の病院へ入院して断食を行ないました。
    今は甲田先生の療法で断食と生菜食を繰り返して自宅療養しています。
    本当に毎日体調が変るので、
    これも好転反応なんだなと重いながら過ごしています。
    陰性の体質が強いからでしょうか、生菜食のような陰性の食べ物は
    本当に自律神経に強く作用するようです。
    私の場合は顔面の痙攣と耳鳴り、耳の痺れ、鼓膜が敗れるような痛さです。悲しくなったりメンタルな面で
    の反応が強いように感じますが、青木さんはいかがですか?
    腎臓が腫れたりするほかは今のところ
    胃の反応と気持ちが悲しくなりやすかったり、顔面の痙攣などです。
    青木さんの日記本当に励まされることばかりです。
    『継続は力なり』ですね!
    痙攣は外からみてもわかるほど激しく痙攣するので、
    いつ出るかわからないので今は外出を控える日が続いてます。
    でも症状即療法!と言い聞かせてがんばります。
    これからもHP楽しみにしています!
    私も今週は断食後、生菜食Bに戻そうと思ってます。