月別アーカイブ: 2011年7月

ポット出版社長・沢辺均の日記 -126[2011.07.22〜2011.07.31]

●2011.07.22金
午前中ポット会議。
15時から、翌日のシナノ印刷の工場見学にそなえてオフセット印刷のイロハ。
講師は、シナノの村山くん(優秀な営業マン)
ポット勉強会シナノ村山クン
夜は、代々木八幡で図書館スタッフとお話。
代々木八幡で

●2011.07.23土
朝9時45分に、武蔵浦和のシナノ印刷に集合。
印刷工場見学。工場はやっぱ面白い。
シナノ印刷工場見学シナノ工場見学
駅ビルのサイゼリアでみんなでメシを食って解散。

●2011.07.24日
休み。『永遠のゼロ』と『ジェノサイド』にはまって読み続け。

●2011.07.25月
『東大闘争資料集』を電子書籍にできないか、とか、いろいろ。
それから、衆議院議員会館(新設のやつね)というのにはじめて入る。
窓からは首相公邸が丸見えだったり、食堂にいったり、コンビニとかいろいろ入っているとこのタリーズでおチャしたり。
こんなところに入る機会は少ないから、写真一挙公開。
衆議院第一議員会館衆議院第一議員会館
衆議院第一議員会館衆議院第一議員会館
衆議院第一議員会館衆議院第一議員会館
そのあと国立国会図書館まで歩いていって、「全文テキスト化実証実験の出版社向け成果報告会 」に出席。
「全文テキスト化実証実験の出版社向け成果報告会 」
柳さんとおチャしたり、電子納本のことで中山さんと打ち合わせしたり。
夜は、帰ってきてデジクリの連載を書く。「デジクリ連載11 ■電子書籍共同ブランドづくりに取組む

●2011.07.26火
ボイジャー清水さんたちが来る。版元ドットコムでボイジャーのストアへの出展の話。
夜はNIIで「書誌・書評情報整備・利用研究会」。20人以上参加してくれたはず。
メールで送った感想など。
「僕的には、とても満足な研究会で、意味ある議論でした。
小さくとも、ちょっとは前にむかうかなという予感がするような議論だっと思うので。

あの後の飲み会で(笑)、書評掲載情報を、カーリルで使ってみようということになったり、
NDLがさまざま書誌情報を集約するDBという考えがあって、開発を進めている(?)
みたいなことも僕のまわりでは話されたし、
仲俣さんと、書評の書き手に、過去に書いたものを掲載させてもらうことをはじめてみようか?
などといった話がもちあがったりしました。

富田さんの没年情報必要ってはなしも、実は僕のアタマにはまったくなかった。
著作権者情報の整備には、絶対必要なのに、、。
きっとNDLの典拠情報の整備も進む(?)のではないでしょうか(笑)。

データ相互利用のオープン化の合意を増やす(という環境整備)とともに、
小さな改善の積み重ねをしていきたいものです。

●次回研究会
09/06火 18:30~]

●2011.07.27水
夕方ブックスキャンの担当2名来社。最近出版業界の敵=ブックスキャンと仲が良いのだ(笑)。
版元ドットコム会員社なども参加して。
ポットの本をPDFにしようと画策中。それだけでなく、デジクリに書いたように
共同販促会社を指向してるのだ。
そのあとは、版元ドットコム組合員会議。
例によって、飲み会つき。

●2011.07.28木
午前中、国立国会図書館で、慶應大学図書館の入江さんによるMARC21への移行の研修会に、
外部から参加。
戻ってきて月例出版会議。

●2011.07.29金
午前中ポット会議。
午後慶應大学図書館に行って、主に大学図書館の電子書籍利用のための情報交換。
慶應のサロンでビール飲んだり。

●2011.07.30土
ほぼ完全オフ。椅子を組み立てたりした。
久々に料理。カレーをひと鍋つくる。深夜に散歩とか。

●2011.07.31日
休みのうちに領収書請求書の整理やら、メールをまとめて書いたり、やることリストを書き直してアタマを整理したり。
そしてたまったこの日誌を書いてる。

モナコ公国プリンス結婚のバカ騒ぎ

リヒテンシュタイン公国とモナコ公国はともに人口約3万人の小国である。
そして、立憲君主制という点で共通する。

モナコといえば、タクスヘブン、F1しか私には
思い浮かばない。

そんなモナコ公国のプリンスの結婚式が今月上旬、執り行われた。
フランスは週刊誌でずっと特集が組まれるや、結婚式当日は
国営放送が式の模様をずっと同時中継するわでえらい
バカ騒ぎだった。フランスからはサルコジ大統領と
ベルナルド=シラク前大統領夫人が出席した。

国王なき国が故にモナコ公国のプリンス・プリンセス婚が
注目されるのだろう。

アトリエで裸婦を描く“コロンボ”(Paris Matchの追悼特集にて)

刑事コロンボ役で知られた俳優・Peter Falkが83歳で天に召されてから、パリの大衆週刊誌『Paris Match』は、故人を表紙にした「ADIEU COLUMBO」という追悼特集を組んだ。

表紙の写真は海浜での一枚。空に視線をやるPeter Falkの周りを海鳥たちが上空に向かって羽ばたいているシーン。特集にはM. Falkが二人の娘や妻、犬たちと映っている写真や、M.Falkの41歳の写真(とてもハンサム)や2002年に撮った写真も一頁つかって載せられている。

特集最後の頁で、自宅のアトリエで裸の女性をモデルに絵を描くM. Falkの写真は鮮烈だ。

パリでたまたま読んだ朝日新聞『天声人語』の追悼文も傑作だったが、Paris Matchの追悼特集は、フランスの他の週刊誌の中で際立って良かった。

ドヴィルパン前首相が同性婚を支持

6月19日の『連帯共和国』の結党一周年大会の演説で、ドミニク=ドヴィルパン前首相は「同性カップルに婚姻制度の門戸を開く」ことに賛成を表明した。

最前列の席で演説を聴きながら、時代の変化を感じた。

2004年にノエル=マメール・ベーグル市長が男性同士の婚姻を認めたとき、内務相として市長に停職処分を下したのはドヴィルパンさんだった。

2007年大統領選で、ロワイヤル社会党候補は同性婚の合法化を公約し、サルコジ氏はPacsをさらに発展させたSuper Pacsを提案した。しかし、4年経ても、同性愛者の権利という面では、進展は何一つなかった。

それ故、フランス社会党は国民議会に同性婚を合法化する法案を提出している。与党UMPの議員の一部からは賛成の声があがったが、圧倒的多数は口をつくんでいる。

今年のフランス各地で行われたゲイ・プライドの統一コピーは

En 2011, on marche.
En 2012, on vote.

というシンプルなものだった。

同性婚が2012年の大統領選挙・総選挙の争点となるのか、その前に、着地点を見いだせるのか。サルコジ大統領の決断にかかっている。

2011年9月より刊行開始●石ノ森章太郎「ジュン」シリーズ完全復刻版・予約受付中

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ポット出版は2011年9月〜11月に石ノ森章太郎が青春をかけた実験作にして
代表作の一つである「ジュン」シリーズを完全復刻いたします。

●連載作品の復刊4巻に加え、書きおろし作品・イラストと「ジュン」をめぐる
言説の数々を収録した0巻を新たに刊行する全5巻シリーズ。

●連載作品以外の書き下ろしも含め、
「ジュン」関連作品・イラストを全て網羅したコンプリート版。

●全てのカラー原稿をフルカラー掲載。

●シリーズ全5巻各巻オビに付いている応募券計5枚をポット出版にお送りいただくと
【石ノ森章太郎「ジュン」構想時アイディア・スケッチ】 【石ノ森章太郎「魔法世界のジュン」アイディア・スケッチ】全9枚(A4A4変型・フルカラー)※2011.10.27変更
を応募者全員にプレゼント!!(応募締切●2012年1月31日(火)消印有効)

タイトルの詳細は各巻の書誌ページをご覧ください。
ジュン 0 石ノ森章太郎とジュン<11年9月刊予定>
ジュン 1 章太郎のファンタジーワールド ジュン<11年9月刊予定>
ジュン 2 魔法世界のジュン【アパッチ版】<11年10月刊予定>
ジュン 3 魔法世界のジュン【リリカ版】<11年10月刊予定>
ジュン 4 石ノ森章太郎のFANTASY JUN<11年11月刊予定>

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★現在、ご予約受付中です!

【予約方法】
◎全国書店でご予約いただけます。一部書店で読者注文用チラシを配布中です。→チラシ配布書店一覧
チラシは以下をクリックしてダウンロードいただくこともできます。
書店での注文にご利用いただける注文書にもなりますので、印刷してご利用ください。
「ジュン」シリーズ宣伝チラシ(pdf)

◎一部オンライン書店で予約を開始しております(2011.8.18現在)
Amazonブックサービス(版元ドットコムより)復刊ドットコム

◎ポット出版での直接のご予約も承ります。ご予約希望の方は本が出来次第、送料無料でお送りします(代引の場合は代引手数料300円[代金1万円以下]のみご負担いただきます)。
本のタイトル/冊数/お名前/郵便番号/住所/電話番号/メールアドレス/お支払い方法(郵便振替または代引がご利用できます)をお問い合わせフォームより送信ください。折り返しご確認のメールを差しあげます。

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【チラシ配布書店一覧】(2011.8.18現在)
※在庫切れ・未着などにより、置いていない可能性もございます。ご了承ください。
※順不同

・北海道
丸善札幌アリオ店

・岩手県
ジュンク堂書店盛岡店

・宮城県
あゆみブックス仙台店

・山形県
宮脇書店山形az七日町店

・群馬県
ジュンク堂書店高崎店

・栃木県
喜久屋書店宇都宮店
八重洲ブックセンター宇都宮パセオ店

・埼玉県
ジュンク堂書店大宮ロフト店

・千葉県
芳林堂書店津田沼店
COMIC JUNKUDO津田沼店
文教堂書店小倉台店

・東京都
ジュンク堂書店池袋本店
ヴィレッジヴァンガード大泉学園店
山下書店東銀座店
有隣堂秋葉原店
コミック高岡
三省堂書店神保町店
書泉ブックタワー
東京堂ふくろう店
書泉ブックマート
文教堂浜松町店
丸善日本橋店
ジュンク堂書店新宿店
ブックファースト新宿ルミネ2
紀伊國屋書店新宿南店
ヴィレッジヴァンガード新宿マルイカレン
リブロ渋谷店
MARUZEN&JUNKU渋谷店
TSUTAYA SHIBUYA
青山ブックセンター六本木店
啓文堂書店下高井戸店

・神奈川県
有隣堂センター南駅店
ヴィレッジヴァンガードトレッサ横浜店
石堂書店
有隣堂藤沢店
三省堂書店海老名店

・愛知県
ちくさ正文館
ジュンク堂書店ロフト名古屋店
カルコス小牧店
ヴィレッジヴァンガードベイシティ

・三重県
宮脇書店鈴鹿店

・京都府
文教堂京都店
アバンティブックセンター京都店

・大阪府
ジュンク堂書店大阪本店
ジュンク堂書店千日前店
旭屋書店本店
ブックファーストコミックランド梅田

・兵庫県
ジュンク堂書店漫画館三宮駅前店
ジュンク堂書店明石店
Begin誠心堂店

・広島県
フタバ図書TERA広島府中店
フタバ図書ALTi福山本店
ヴィレッジヴァンガードゆめタウン広島

・島根県
今井書店グループセンター店

【電子書籍版】ず・ぼん17-4 電子図書館

◎インタビュー・新田英直(NetLibrary)
図書館契約型の電子書籍配信サービスを行なう、アメリカのNetLibrary。
紀伊國屋書店がその日本代理店となり、和書の配信を始めたのが、2007年。
千代田Web図書館とほぼ同時期のスタートだった。
扱う書籍は学術書、配信先は、おもに大学図書館。
開始からほぼ四年、日本のNetLibraryのサービスは、どういう状況をむかえているのか。
契約機関数、コンテンツ数などの現状を紀伊國屋書店の担当者、新田英直さんに話を聞いた。
(このインタビューは2011年6月30日に行ないました)

◎インタビュー・坂巻睦(千代田図書館)
2007年11月26日にオープンした 千代田Web図書館。
公共図書館では初の試みとして注目された。
スタート時は千代田区在住者のみを対象にしていたが、翌08年7月には、千代田区に在勤、在学者も利用可能とした。
07年11月時の登録者数(累計)は48人、 08年8月には、1207人と増え、現在は(2011年6月現在)7921人。
オープンから4年目を迎え、利用をめぐる状況はどうなっているのか、
電子書籍のタイトルは? コストは? そもそもWeb図書館をオープンした目的は?
千代田図書館広報担当の坂巻睦さんに聞いた。
(このインタビューは2011年6月29日に行ないました)

非日常でリフレッシュ

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こないだ、母方の祖母の告別式に行ってきました。
千葉県の大網白里町の、農家です。
葬儀会場は、自宅の仏間。葬儀の運営は、農協のみなさん。
祖母との一番の思い出は、
ぼっとん便所を怖がり、おしっことうんこが出来ずに泣いていたわたしのために
庭に穴を掘って「ここにうんこしろ」と言ってくれ、うんこしたあとには
土をかけて埋めてくれたことです。やさしい。
ぼっとん便所は、地獄の入り口のように光ひとつない漆黒の闇でした。

葬儀はといえば、祖母は93歳での大往生だったため、完全に宴会でした。
親戚一同が集まっての、わけのわからぬまま行われる宗教的儀式と宴会と、田舎風情。
完全に、非日常=「ハレ」の日でした。リフレッシュ。

そしていつのまにか、従兄弟がほとんど結婚していました。
結婚式も、葬式も、コンセプトは同じです。
だれかを中心にゆかりのある人たちが集まって、その人を想って懐かしんだりして、
花を飾って、日常では飲食できないようなお酒やご馳走をいただいて、(日常でも飲食できるけど)
宗教職の方の施しを受けてその人をどこかに送り出す。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ハレとケ

いまウィキペディアで「ハレ」と「ケ」について調べてたら、
それらに加えた第三の概念として「ケガレ」っつーのがあるらしいです。初耳。
引用:日常生活を営むためのケのエネルギーが枯渇するのが「ケガレ(褻・枯れ)」
ケガレ(気枯れ)って、またうまいこと言って。。
枯れたら、ディズニーランドとか行くでしょう。
そんで非日常からエネルギーもらうんです。

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いま、大田先輩に「シナノ印刷さんの工場見学について書け」と怒られました。
ごめんなさい。また書きます。か、書けるかな……。
見学時に沢辺社長がバシャバシャ撮っていた写真と動画を見たのですけど、
なんてったって動画!!!!!動画がすごい!そう、動画!
今は動画かー。

ノルウェー・テロと『国民戦線』の声明

ノルウェーで起きたせい惨なテロ。

フランスの『国民戦線』とベルトラン=ドラノエ・パリ市長が出した声明がわたしのもとには届いた。

国民戦線はサルコジ与党・UMPを抜き、フランス社会党に次ぐ支持率となっていただけに、煽りを受けるだろう。

デジクリ連載11 ■電子書籍共同ブランドづくりに取組む

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[11]
電子書籍共同ブランドづくりに取組む

沢辺 均
< http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20110726140200.html >
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前回のここで、この連載を「ポットの日誌」という自社サイトと、「マガジン航」というサイトにも転載しているって書いた。理由は、「できるだけ多くの人が読む可能性を増やしたい」ってこと。読んでもいいかな? って思ってくれる人にまだまだ届いていないと思うからだ。

このことは本も同じだと思うようになってきた。「太宰治の『人間失格』に、イケメンの写真かなにかのカバーをつけ直して注目を集めていたこともある」みたいな化粧直しをしないと、読んでくれるだろう人にとどかないまま、本は忘れ去られて行く。

で、電子書籍の話として続きを書きます。

この化粧直しは太宰治の『人間失格』のカバー替えのほか、復刊・増補改訂版・文庫化などという方法が考えられる。ところが、もともと少部数のわがポット出版の本はこれらをやりづらい。カバー替えでも増補改訂版でも、やはり初版のときより売上げは大きく落ちると思う。もとが少部数なのだから、そうした化粧直しで売れるだろう部数はさらに少なくなるわけだ。

ポット出版では、時々復刊をやる。今も石ノ森章太郎の『ジュン』という名作の完全復刊を準備中。これはもともと初版や最初の発表時の評価も高く、その後も評価は落ちてない(という判断)ので、少部数での復刊でも採算がとれるだろうと考えたのだ。ポット出版の復刊は、それなりに売れた本をターゲットにしている。

余談だけど、紀伊國屋のパブラインという出版社向けのサービス(有料で月額10万!)があって、店頭の実売を一日遅れでみることができる。さらに、他社の本・雑誌の情報も見ることができるのだ。1990年代の後半あたりからのデータが蓄積されている。これが他社の本の復刊を考えるときに役に立つのだ。

さて、この『ジュン』は他社の販売成績の良い(そしてその後忘れられたり、大手出版社の基準では復刊するほど販売が見込めなさそうな)本の例。ポット出版の本では、千、二千部という販売成績の本もゴロゴロしている。こうした本は文庫にされることもない。

文庫は、昔は初版三万部などというふうに言われていたけど、今は一万チョットくらい。それでも一万! いくら文庫にしても、それほどは見込めないものばかりだということだ。

さらに、ポット出版は文庫を出すには困難な課題がヤマ積み。文庫の初版部数が多いということは、売れなかったときの赤字がスゴいことになる。取次からは毎月定期的に複数タイトルを出すことも求められるようだから、イッパイ出さなきゃならない。

また、書店店頭に、もうあらたな文庫のスペースを確保してもらうことがそもそも絶望的にむずかしい。まあ、ポット出版が文庫を出したいといっても、取次の相手にしてもらえないだろうけどね。

つまり、化粧直しして、まだまだ読んでくれるだろう人に、もう一度届ける機会をつくるのは、今考えられるパターンではとても難しいのだ。そこで考えたのが、電子書籍の利用だ。電子書籍化を化粧直しの「もうひとつの機会」として利用しようということなのだ。

これを、われわれのやっている版元ドットコムという出版社団体の会員出版社で、共同のブランドとして取組んでみよう、と考えたのだ。正しくは、このアイデアは版元ドットコムの仲間である、高島利行さん(語研)が言い出したことなんだけどね。

版元ドットコム共同の独自ブランドを電子書籍でつくるのは、化粧直しをするってこと以外にもいくつかの理由がある。

実はこれまでも、中小出版社のタイトルも時々文庫になっている。この場合は、ほとんど「持って行かれた」って感じなのだ。最初にリスクや知恵を著者と一緒に出して本にして、多くのシッパイのなかからそれなりのアタリをだす。やっとあたったタイトルを、今度は大手出版社が文庫にしてしまうっていうイジケタ感じを持ってしまうのが、中小出版社にとっての文庫のイメージ。

もちろんタイトルにとっては、もう一度化粧直しして世に出て行くのだからいいことではある、ってのはわかっているんですよ。で、この「持って行かれる」ってことに、電子書籍化で対抗できる。

投資コストも少なくてすむ。文庫を万単位で制作すれば、印刷・製本費だけでも一冊あたりン百万の単位の初期投資が必要。紙の本をスキャンしてOCR(校正しない)の透明テキスト付きの「スキャン電子書籍」であれば、ものすごい低コストでできるから、リスクを少なくすることができる。

書店の棚を営業してとってくることも必要ない。取次に「文庫出したいんですよ」って言う必要がない(つまり、断られることもない)。版元ドットコムの数十社でも、共同の独自ブランドをつくれば販売促進活動もそれなりにできる。電子書籍化のノウハウも数十社で生かせる。

ただし、マイナスなこともある。イマイマ、電子書籍がたくさん売れる環境にないってこと。でも、だからこそ今から取組めば、ブランドを浸透させる可能性も大きくなる。大手も含めて、電子書籍の制作や販売促進などのノウハウは「ない」といっても過言ではないんだから、充分競争について行けると考えているのだ。

◇ポット出版7月の新刊は2冊
日本発! 世界を変えるエコ技術』(著・山路達也)
< http://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0161-3.html >
正しい貧乏青年の食卓』(著・ライノ曽木)
< http://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0162-0.html >
ポットの日誌
< http://bit.ly/qZj4Op >

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。