2011-03-31

【取材レポ】東国原氏、オリンピック誘致・築地移転に反対へ

午前8時を少し過ぎたころ、都知事選に出馬している東国原英夫・前宮崎県知事が品川駅港南口で28日の遊説を開始した。真っ白のジャージにたすき姿の東国原さん。通りゆく人々と握手を始めると、徐々に人だかりができ始め、写メを撮っていく人が増える。聴衆が50人ほど、集まったところで、拡声器を低音量に絞って、かすれぎみの声で、演説を始めた。

東国原氏は「オリンピック(誘致)はひじょうに厳しい。オリンピックのために貯蓄してある4000億円の基金を景気雇用・災害復興・医療福祉・社会保障などの対策にあてなければならない。」と述べ、オリンピック誘致に慎重な姿勢を示した。

築地市場移転に関しては
「今回の地震で(移転予定地の)豊洲で90か所以上の液状化現象が起きた。ベンゼン、シアン化合物、六価クロム、ヒ素などによって土壌が汚染されている。東京の胃袋・日本の食の拠点である築地市場を豊洲に移転するのは危険だと思う。昨日の朝も築地に伺い、場内・場外のかたがたと弐時間、意見交換をさせていただいた。豊洲というのは一から見直すべきではないかという意見でまとまった。」
と述べた。

そして、

「石原知事御本人が『4期多選は長すぎる。硬直化を招く』と仰っている。」

と現職を批判し、松沢成文・神奈川県知事の突如の立候補辞退に触れ、

「石原知事と松沢成文・県知事との間で話し合いがあったのではないか」「釈然としない・見えないものがある。」

と、演説した。

◎政論◎
東国原英夫さんの主張が日本共産党が推薦の小池あきらさんに似てきた。
石原都政との差異化を狙っているのだろう。

2011-03-24

レーガンと慎太郎

けふ24日は12都道県で知事選が告示されます(4月10日投開票)。
東京都もその一つです。ネット選挙も解禁なきままです。

いまはさること1999年都知事選。ともすれば、親の七光りならぬ弟の七光りと揶揄される慎太郎・現都知事は「後だしジャンケン」と批判される記者会見で、二つの大きな公約をぶち上げました。

・横田基地返還
・都が主導の債券市場の創設(優秀な中小企業やベンチャーを育成する活力剤として)

さて、あれから10余年経ち、けふは2011年4月24日。

初志貫徹できずにいます。

・ディーゼル車の排ガス規制
・銀行への外形標準課税
・ビックレスキュー2000

など、慎太郎・都知事が実行し、強烈な印象を与えた政策は第一期のもの。

それ以降は、新銀行東京や築地市場の移転、東京五輪誘致など、失政が目立ちます。

アメリカ合衆国で高齢批判にさらされされたロナルド=レーガン大統領が退任した時の齢が78歳。レーガンに強く憬れた慎太郎・知事(78)を、選挙によって、レーガン氏と同じ齢で退任させることが、民益になりますし、慎太郎知事にとって誉れにもなりましょう。

2011-03-22

サルコジ与党、惨敗。極右が伸長へ

2011年3月20日にフランス共和国で統一県議会議員選挙の第一回投票が行われた。
左派連合が50県を制し、右派連合が35県を制し、14県をどちらが制するかは27日の第二回投票に持ちこされた。

主な政党の投票率
・フランス社会党:24.94%
・(サルコジ大統領の出身母体)
 民衆運動連合:16.97%
・国民戦線(極右):15.06%

2011年1月の党大会で新党首に就いたマリーヌ=ルペン率いる極右政党『国民戦線』が、ニコラ=サルコジ大統領が現職に就くまで総裁を務めていた民衆運動連合(UMP)に迫る勢いであった。

UMPの衰勢と極右の伸長、フランス社会党の躍進が第一回投票で見えてきた。

2011-03-18

130年ぶりの政権交代から10年

フランスの畏兄・知人・友人から数多くのメッセージを頂きました。
とりわけ、Jean Luc Romeroイル=ド=フランス州議会議員とChristophe Girardパリ副市長からの温かいメッセージには励ましを受けております。

大学で日本語を専攻した親日家のジラール副市長が dans son blogで3月17日、日本の大震災について触れています。

http://www.christophe-girard.fr/2011/03/17/le-japon-et-la-lecon-nucleaire/

Girardさんのblogで知ったのですが、2011年3月18日はParisで保守派が破れ、左派が勝利し、130年ぶりに政権交代が起きたあの夢のような夜から10年経った記念すべき日です。

ベトラン=ドラノエ市長は一期目でまさに「聖域なき改革」を断行し、パリ財政を健全化しつつ、社会保障や社会サービスを充実させ、2008年3月の選挙では天敵・サルコジ大統領の必死のテコ入れがあったにもかかわらず、右派の対立候補に大差をつけて再選され、現在も高い支持率を得ています。

American dreamならぬReve de Pairsの体現者であります。

日本の政権交代では多くの国民がパリのように日本が一新されることを願ったはずです。
「しっかりしろよ、民主党。それでもやっぱり民主党。」といわれるぐらいにはなっていただきたいものです。

ドラノエ氏は御著書で書かれています。

「わたしはあきらめない。わたしにはあきらめるという気性も哲学もない」と。
(Je ne me resigne pas, ce n’est ni dans montemperament ni dans ma philosophie.)

別冊宝島『これから起こる原発事故』(2000年1月15日発行)を読み返して(1)

石橋勝彦・神戸大学教授(肩書きはすべて当時)は福島原発について次のように指摘しています。

98年4月福島県の海岸の真下で発生した太平洋スラブ内の地震はM5.4という小さな地震で深さが93キロと深かったにもかかわらず、福島東部に75ガル(地表での揺れの強さを表す加速度の単位)以上の揺れをもたらしました。
もしM7.4なら、地震現象の一般法則から、揺れ幅は約30倍になるので、控えめにみてもゆうに1000ガルを超えると推定されます。

ところが福島原発などのS2(*)は370~380ガルの最大加速度しか設定されていないのです。

石橋先生の慧眼には脱帽です。

S2とは「およそ現実には起こりそうもない”設計用限界地震”」による揺れを指します。

渋谷LOFT店で大地震に遭って……

あの日から一週間になる。

東京都内で震度五強の地震が発生した時、
わたしは渋谷センター街にあるLOFT
店内の2Fでポストカードを探していた。

揺れが始まると、店員は客に対して
商品棚から離れるように支持し、
揺れが強まると客を店外に出るように
誘導し、しばらくして、入口に
プレートを置き、店内に
誤って入らないようにした。

わたしはケータイ・ラジオを
取り出し、状況を把握して、
徒歩で帰宅した。

思い返せば、渋谷センター街を歩いていると
店内に客がいる御店をいくつも目についた。

LOFT渋谷店の的確な対応には
感謝申し上げたい。