2008-07-25

英雄の宿命~ジョン=マケインの足跡~

共和党大統領候補2008のジョン=マケイン上院議員はベトナム戦争に参加した帰還兵である。
社会主義のソビエト連邦の傀儡だった北ベトナム政府に身柄を拘束されて、強制収容所へ監禁された。
そこは地獄だった。日常として拷問・虐待が続けられた。
マケインは逃げられることができた。釈放するヨ……とも告げられた。
それでも、自分の美学を貫き、彼は釈放を拒んだ。
「私よりも他の仲間を釈放してください」と。
拷問で受けた傷は彼の体に残っている。
彼は右肩を上げることができない。

ニクソン大統領が1969年1月29日にベトナム戦争の終結を宣言する。
アメリカ軍は1969年3月29日に南ベトナムから撤退完了した。
1973年1月27日、パリにてベトナム民主共和国、ベトナム共和国、南ベトナム共和国、アメリカ合衆国の間でベトナム戦争終結を約したパリ和平協定が調印された。
捕虜になって、5年6ヶ月後……。米軍がベトナム撤退した後も存続していた収容所もついに解体されることになり、1973年3月15日にマケインは釈放された。
自由の国である祖国に戻ったとき、マケインのことなど覚えている人はいなかった。むしろ、冷笑によって迎えられることが多かったという。
国のために戦った米兵が温かく迎えられるどころか、戦争は過去になり、忘れられ、時に冷たくされる事態に直面し、マケインは何を思ったろうか?深い絶望を覚えずに、それでも現実を受容した……のだろう。

時代は変わり、マケインは上院議員となって、いつしか、「ベトナム帰還兵の英雄」と呼ばれるようになった。
しかし、悲劇としかいえない捕虜収容所における体験が英雄伝として語られていたのに、肉体的犠牲が「彼は発狂している」理由として語られ、マケインの正気が問われ、彼は葬り去られそうになった。ジョージ=ブッシュ現大統領(当時はテキサス州知事)の選挙戦略によってだった。

それでも、マケインは生き返った。実に強靱だ。

マケイン大統領が誕生することはあるのだろうか?

2008-07-03

米国映画史上、最高利益の映画

さて、問題です。

米国映画史上、もっとも興業利益が高かった映画はなんでしょうか?

タイタニック?

いいえ、違います。

ディズニー映画の中のどれかでしょ?

Non. ちゃいます。

日本版タイトルで答えをいいます。

「ディープ・スロート」

ほぉー……という人もいれば、ハァー?と思う人もいましょう。

1972年に公開されました。米国の多くの州法で違法行為だった性交類似行為である口淫を映像にしたポルノです。
タブーを破った……だけじゃなく、州法も破ってるんです。実に危険な成人向け映画なんです。

同映画をあつかったドキュメンタリー映画「インサイド・ディープ・スロート」DVD邦訳版がまだ購入できるので、買いました。よかった、フランスにいるとき買わなくて。日本語版が映画で上映され、DVDになり、まだ、流通しているなんて驚きです。わしはこの映画をパリ市内の映画館で観た。面白かったですよ。ドキュメンタリーの質はともかくとして……。それで、パリ市内で同時上映された「ディープ・スロート」もみました。もちろん、モザイクもボカシも入っていませんよ。

語り出したらとのりませんので、とりあえず、ここでストップ。

まあ、ドキュメンタリー映画の方は観ておいて、損じゃないですよ。

日本国琉球自治領大江戸市新宿区西新宿2-8-1 大江戸市庁舎2 石原慎太郎様

沖縄問題の解決策を構想しました。

妙案が浮かびました。

さて、以下、夢物語です。
私の構想が実現した社会を語ります。

我が構想の実現に多大な貢献をされた石原慎太郎様に御尽力・功績に敬意を表す手紙を送ろうと思います。
手紙を書き終えました。宛先は以下の通りです。

〒163-8001
日本国琉球自治領大江戸市新宿区西新宿2-8-1 大江戸市庁舎2 石原慎太郎様

このとき、首都は移転しています。新しい首都が那覇市になってます。
大江戸市なんか片田舎に過ぎません。
あと、都道府県は全廃され、すべて、琉球自治領の統治下にあります。

「国民統合の象徴」として天皇陛下がさらにいっそうリスペクトされています。
日本人はみな、天皇の赤子です。さらに、琉球自治領の住民です。

以上、我が夢想が現実になった状態です。なぜ、こんなことを考えたのか御説明申し上げます。

沖縄独立論という構想があります。それに浅羽道明様という明晰な思想家が理論的支柱と具体的プランを与えました。
私はどうもこれに納得がいかないんですネ。むしろ、沖縄県に日本国全都道府県が統一される方がいいんでない?!なんて素朴に考えて、様々な検討を加えていきましたら、行き着いた対案が、「日本全土を日本国琉球自治領の下に統一する」という構想です。

沖縄の痛みは私たちの痛み、沖縄の苦悶は我が苦悶です。
沖縄決戦の物語は我が体験として語り継ぎましょう。
私の問題であり、あなたの問題なのだから。

日本国憲法をもっとリスペクトしましょう。
日本国憲法は素晴らしい。これにすがりつく姿がパトリオティックな姿勢であります。
憲法パトリオティズムが実現した理想社会。

It’s one JAPAN.

んなことできるんか?

Yes, we can.

そう、できるんですよ。
ハイ、この英語はバラク=オバマさんによって使い古された表現です。
AMERICAをJAPANにしただけです。

ジョン=エドワーズ元上院議員の合い言葉で言い換えましょうか。

Hope is on the way.(希望はすぐそこにあるんだよ。)

ただの夢物語と片付けられるでしょうか?
西部邁先生からお告げがありますよ。

「だから、日本のバカ左翼連中がいうことは、なんというのかな、実にチャイルディッシュで、キ×ガイじみているというか、もはや狂気の沙汰としかいいようがないんですよ。そもそもですよ、人間というものはですよ、言葉の動物である。それが意味するところはですよ、言葉には実態がない、言葉はフィクションに過ぎない、つまり、簡単にいうとこういうコトなんですね。人間というものはですね、フィクションの中でしか生きられないという宿命を背負っている、そこから逃げることはできないんですネ。そこを左翼のくるくるぱーは分かっていない。だから、伝統というものが……」(以下、省略)

人間はフィクション(夢物語)の中でしか生きられない宿命なんですね。

最後に、ブッシュ大統領の最高のジョークを御紹介申し上げます。

イギリスのある幼稚園におけるやりとり。

幼稚園児童:「How is the White House?」
ブッシュ大統領:「It’s white.」

全国の皆々様へ。

“しなやかに、覚醒せよ!”

追記:オイカワ構想とアサバ構想をアウフヘーベンすると、さらに進化(深化)した構想が出てくるんじゃないかな?そして、ヘーゲルがいう「理念の狡知」なる営みがつづけられていきます。