2005-02-25
PHOTO パリのゲイ・タウン、マレ地区(Gay @ Paris) ……なぜ、フランスはかくもゲイに寛容な国になったのか。マレ地区はその歴史を物語っているのかも知れない……
ゲイ・タウンのあるマレ地区の風景。日曜日なのに、市民でごった返す。ショーウィンドーはマレ地区にある書店のもの。ゲイ&レズビアン専門の書籍が用意され、三島由起夫・作品も数多く揃えられている。
*筆者は2/21〜2/27までチュニジアに旅行中です。予め書きためておいた文章を、毎日アップするよう設定しております(返事を出せないので、書き込みはできないようにしています)。予約者が100人集まれば刊行される(かもしれない)及川健二・著『PHOTOエッセイ Gay @ Paris』はまだまだ予約者、募集中です。予約はこちらから。年内完売→在庫切れ確実?!の東郷健&及川健二・共著『常識を越えて オカマの道、七〇年』(ポット出版)も好評販売中です。『ご注文はこちらから』
2005-02-24
夜のシャンゼリーゼ
2005-02-23
国民戦線のポスター (Anti Extreme Droite)
私が通う大学の入り口には、極右政党『国民戦線』のポスターが掲示されている。何者かが不法に貼ったようで、大学当局がたびたび、剥がすのだが、翌日にはまた張り直されていたりする。
ポスターにはわざわざ、『人種差別主義には反対』と書いている。
心にもないことをわざわざ書かなくても……。
国民戦線のポスターはよく破かれる。無傷のポスターを見かけることはほとんどない。移民に対する国民のマイナス感情がフランス人の間にあっても、極右への嫌悪はそれにまして強い。
ところで、欧州憲法の批准を巡って、日に日に反対の声が強まっている。極左と極右が反対し、ドゴール主義政党や社会党が賛成している。 続きを読む…
2005-02-22
バレンタインとコンドーム
2005-02-21
アテネの大道芸人
日曜日になると、アテネの路上は大道芸人であふれる。
さまざまな衣装を身にまとった芸人が、音楽を演奏したり、寸劇をしたりして通行人を盛り上げる。カメラを向けると、路上に置かれた箱なり帽子なりを指さし、金を入れろ!という仕草をする。 続きを読む…
2005-02-19
チュニジア旅行、元セックスワーカーのパリ市議、予約投票
2/21(月)から一週間ばかし、チュニジアに旅行しに行って来ますので当ブログはその間、休載します。無事帰って来られましたら、再開します。イスラム圏の国は初めてです。パリへの帰還は2/27(日)になります。
2月18日(金)、予約者が100人集まれば刊行されるかもしれない『PHOTOエッセイ Gay @ Paris』のために、元セックスワーカーでTGのパリ市議・Camille Cabralさん(緑の党)に取材してきました(写真は筆者撮影)。ブラジルからの移民で、エコロジストであり医師でもあるCabralさんの写真は「こちら」にも出ています。虹の旗をもった女性がCabralさんです。 続きを読む…
2005-02-17
ミッテランの最晩年を描いた映画
フィガロ紙が2005年2月11日、12日にフランスの有権者953人を対象にアンケートを行ったところ(2005年2月14日、第六面に掲載)、「フランソワ・ミッテランはどんな人物として思い起こされますか?」という問いに対して、「ミステリアスな人」という項目で「ハイ(= Oui)」と答えた人が79%もいた。「教養豊かな人」という項目では93%が「ハイ(Oui)」と答えている。政見や随筆をしたためた20冊以上の著作を残したから「教養の人」として記憶されているのだろうし、単純には言い表せない複雑なキャラクター故に、「ミステリアスな人」として覚えられているのだろう。 続きを読む…
2005-02-16
ミッテランの最晩年と愛人
政敵やジャーナリストへの盗聴を指示した今は亡きミッテラン前・フランス大統領が権力術に長けたしたたかで老獪な政治家であることは疑いようがないが、しかし彼には妙な人間味がある。小泉純一郎やブッシュのような単純さとは対照的で、複層的かつミステリアスな政治家であった。
前立腺ガンを煩い病床に伏せていたミッテランは、絶命する二日前に投薬による延命治療を拒み、死期を選択した。彼が亡くなったのは、大統領退任から一年もたたない九六年一月八日のことだった。栄華を極めた権力者というものは死の間際に立たされると往々にして、生にしがみつこうと、とりみだすものだが、ミッテランは自らの死を受容し、息を引き取っていったのだ。政治家として人生のほとんどを過ごしてきたミッテランは、やっとのことで手に入れた私人としての生活が束の間で終わってしまうという現実を前にして、何を思ったのだろうか。政治家ミッテランにとって、政治家として生き、政治家として死んでいく自らの生に、悔いはなかったのかもしれない。 続きを読む…
2005-02-14
映画評「ヴェラ・ドレイク」(Vera Drake)……英国中絶物語……
家政婦として働くVera Drakeは誰に接するときも優しい。
いつも明るく挨拶を交わし、嘆き悲しみのうちにある女性には、やさしく包み込む。おそらく60代であろうヴェラには夫と、20代の息子・娘がいる。いくつかの家で働きながら、90過ぎの母親のもとを訪れては介護したりもする。献身的に働く小柄な姿はマザー・テレサのようにつましく、こうごうしい。家庭では控えめな母だが、家族には内緒でしばしば、法に反する犯罪に手を染める。彼女は妊娠した若い女性たちの中絶を、金銭を受け取らず利他心に基づき、しかし非合法で行っている。 続きを読む…
2005-02-10
TETU
レ・アール駅(パリ)のプラットホームにあるキヨスクでの一コマ。
”TETU”という雑誌を御覧いただきたい。
これがこのコーナーで何度か触れた、フランスで最もよく売れているゲイ雑誌だ。
駅のキヨスクでも、街頭の雑誌売り場でも、手に入れることができる。
『PHOTOエッセイ Gay @ Paris』の予約投票は順調に申し込み者が増えつつある。申し込みいただいた方には、この場を借りて御礼申し上げる。謝謝。100人予約が集まれば、本が出版されます。『予約はこちらから』 続きを読む…
2005-02-09
Preference
大学の試験週間も終わり、今週から第二学期になった。クラスには新しく来た外国人学生がたくさんいる。「企業戦略論」のテストでは、アマゾンに関する20頁弱の論文を渡され、同社の経営戦略に論ぜよ!という問題が出された。
パリに来てもうすぐ、半年になろうとしている。慣れるのにやっとだったが、生活のリズムもつかんできたので、取材活動も少しずつ、始めようと思う。今週は図書館にこもり、パリで売られているゲイ雑誌に目を通したり、私が興味を覚えた関係者・関係各所に取材依頼文を書いている。先日、入手した”PrxJ掩xJ薗ence”というゲイ雑誌では、日本のゲイ文化が10頁以上に渡って紹介され、Gay Artist田亀源五郎さんや三島由紀夫、少女マンガのことも触れられていた。ゲイタウン・マレ地区の本屋には、三島由紀夫の仏訳版が多数、揃えられている。
2005-02-08
Gay Stars @ Paris
2005-02-07
虹色の街(Gay @ Paris)
「ゲイの市長」Bertrand DELANOEさんが働くパリ市庁舎から歩いて二分ほどのところにあるマレ地区はいろいろな顔を持っている。
アロマグッズを売った雑貨店やそれぞれ個性ある店づくりをしている服飾店、異国情緒漂う商品を扱うインテリアショップ、独創的なブティックが並ぶファッションタウンとしての顔。
店にはダビデの星のマークが掲げられており、店内には黒い服をきて顎髭と口ひげを長く伸ばしたラビの写真や絵画が貼ってあるレストランや、ファーストフード店が並ぶユダヤ人街としての顔。
そして、レインボーフラッグを店頭に掲げたカフェやバーが並ぶゲイ・タウンとしての顔。行く曜日、行く時間帯によって、街の雰囲気はずいぶんと異なる。 続きを読む…
2005-02-05
「夢」のパリと「現実」のパリ
わたしが住む寮の同じ階に、イラン人女性とパレスチナ人男性が同時期に居住していたことがある。最近、見かけないので退寮したのだと思う。アラファト議長がパリで息を引き取ったとき、共用キッチンに行ったら、偶然、そのイラン人とパレスチナ人がいた。英語でパレスチナの独立問題について論じていた。不思議なもので三人とも、フランス語よりも英語を得意とするのに、フランスに来ている。いずれもその理由は「現在のアメリカ合州国には行きたくない」というものであった。 続きを読む…
2005-02-01
予約投票『Gay @ Paris』、読者のみなさまからの意見……予約投票受付中……
日曜日の夜にハウルの動く城をまた観てしまいました。公開前にはモンパルナスタワー前にも看板が出されておりまして、宣伝に本当よく金をかけていますね。フランス人は子連れで来る人はほとんどおらず、若いカップルや中年夫婦が多かったです。犬の動作が笑いを誘っていました。さすが犬好きの国です。二回目ですとストーリーの粗がいっそう気になってしまいますが、キムタクの声がやはり、ステキだったので満足です。 続きを読む…